概要
『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』にのみ登場した敵キャラクター。
『キュウ』の愛称を持つ名もないお化け。慣れると可愛いらしい(個人差があります)。
見た目は灰色の布切れを被ったような姿をした寸胴体型の幽霊。幽霊らしく常に浮遊している。
ハロウィンなどで良く見られる【布おばけ】の仮装をイメージしてもらえれば大体合っている。
ただ体の所々がまるで血で汚れたかのように赤く染まっており、不気味な雰囲気を漂わせている。
出現場所
物語の後半に解放される逆さ城の左下層エリア『禁書保管庫』にのみ出現する。
このエリアは主に童話『オズの魔法使い』をモチーフとしたお仲間達で構成されており、
ゲームをクリアするだけなら訪れる必要はない。しかし有効なアイテムをドロップするため、
怪物図鑑をコンプリートする上でも、此処で経験値やアイテム狩りを行うのは悪くないだろう。
幸いにも狩りに適した部屋がエリアに入ってすぐのフロアにあるため、オススメの狩場である。
戦術指南
弱点は炎属性と聖(光)属性。耐性は無し。攻撃力は低く、そのHPも50しかない。
攻撃方法は主人公のアルカードに対して、体当たり攻撃を繰り返す事のみ。動きは単調だが、
倒さない限りは何処までも追跡し続けてくる上に、地形や足場を無視して移動してくるため、
避け続けるよりも早々に倒してしまった方が良い。動きは読み易いため、待ち構えて迎撃しよう。
また突進はスピードこそ速いが急な方向転換はできず、勢いが付くまで時間が掛かる弱点がある。
上記の通り、攻撃力と体力は同エリアのザコ敵達の中でも最弱であるため、倒す事自体は簡単。
ただしアルカードは上方向に対する攻撃手段に乏しく、リーチの短い武器では迎撃し難いだろう。
特に上方向から来ると攻撃できずに鬱陶しい事この上ない。基本的には横方向に上手く誘導して、
スピードが付く前に先制攻撃できれば問題なく倒せるだろう。また弱点を意識する必要はないが、
他のザコ敵達と同時に相手をする場合は、リーチの長い両手剣系の武器が特に有効になるだろう。
ドロップアイテム
ドロップアイテムはHP回復アイテム『ラーメン』と剣系の武器『ヴァルマンウェ』。
『ラーメン』の回復量は+30となかなか優秀。先述の通り、同エリアの中では一番倒し易く、
アイテム狩りを続けていたらそこまで苦労する事も無く、気付けば沢山手に入っているだろう。
『ヴァルマンウェ』に関しては・・・別記事を参照して欲しい。正直、ここでは書く事が多すぎる。
ただ一つだけ言える事は・・・『月下の夜想曲』でキュウが乱獲される最大の原因はコレである。
元ネタ
漫画界の巨匠『藤子不二雄』作のギャグ漫画【オバケのQ太郎】に登場する【Q太郎】から。
その名前とか、その見た目とか、ドロップアイテムのラーメンとか、隠す気ゼロな感じからして、
ゲームを遊んでいたプレイヤーは元より、この記事を読んでいて薄々感づいた方も多い事だろう。
「なんで悪魔城ドラキュラに日本のギャグ漫画キャラクターが登場しているんだよ!!?」と、
思わずツッコミたくなる気持ちも分かる。すごく分かる。しかしその・・・何故?と問われても、
アルカード「悪魔城は混沌の産物だ。」
この言葉以外に説明できないのだ。それこそ当時の開発スタッフにでも聞くしか方法はない。
スタッフに藤子ファンが居たのかもしれないし、おそらく深い意味はない遊び心なのだろう。
元々本シリーズには様々な作品からパロディしたキャラクター達が数多く登場しており、
このキュウもその1体でしかない(そもそもドラキュラだって元々は小説のキャラクターだし)。
・・・にしても『オズの魔法使い』で統一されたエリアにしれっと混ぜるそのセンスには脱帽だがな!!
強いて言うなれば、パロって登場させても問題なかった時代だったからとしか言いようがない。
かつてはこんな事をしても許された寛容な時代があったのだ・・・今なら炎上確実だろうけど。
そんな事情があるためか『月下の夜想曲』で登場して以降、キュウが後に再登場した事はない。
『月下の夜想曲』自体は他にも沢山のゲーム機種に移植されているが、それはリメイクではない。
色々と問題がある事を考えると、キュウの再登場は絶望的だと言わざるを得ない・・・と思ったが?
白夜の協奏曲
上記の答えなのかどうかは定かではないが、キュウの行動パターンを受け継いだザコ敵として、
コンパクトに丸くなった遮光器土偶のような姿をしたザコ敵『アラハバキ』が登場している。
元ネタが日本に伝わる謎の神様であるため、日本繋がりのザコ敵としては良いバトンタッチかも。
そんな訳で再登場するとすればこのアラハバキが有力である・・・本作以降は登場していないけど。
弱点、耐性は無し。HPは20しかないとやはり弱い。月下時代と同じ対処法で問題ないだろう。
しかし本作の主人公であるジュストは過去作のアルカード程、そこまで万能な存在ではないため、
本作特有のふんわりとした操作性に加え、相変わらず上方向への攻撃手段が乏しい事を考えると、
鞭とサプウェポンだけでは苦戦する事も多い。本作のスペルフュージョンを上手く活用しよう。
『十字架』と『疾風の魔導書』を組み合わせた十字架バリアなら、自動的に迎撃できてオススメ。
ドロップアイテムはお金『25G』とアクセサリ『きんのネックレス』。後者は固有ドロップ品。
『きんのネックレス』の防御力は+3と、特筆すべき性能ではない。態々狙う価値はないだろう。
一応出番自体は多く、表の悪魔城では『悪魔城宝物庫』『悪魔城最上階』『因果律機械塔』、
裏の悪魔城では『大理石の廊下』『空中回廊』『架橋龍水道』『因果律機械塔』とかなり広範囲。
つまり常にドロップアイテムを狙えると考えれば、この微妙なラインナップにも納得・・・かも。
余談
実はドロップアイテムの『ラーメン』だが、これは別にQ太郎の大好物と言う訳ではない。
いや、確かに漫画やアニメでは良く食べているのだが、Q太郎はただの大食いなだけであって、
特に好物は公言していない。ドラえもんならどら焼き、コロ助ならコロッケ(アニメ版のみ)と、
それぞれの好物が設定されている藤子キャラクター達の中ではかなり珍しい存在と言える。
『ラーメン』の元ネタは、同作に登場するラーメン大好き鈴木さんこと【小池さん】の方である。
朝昼晩の3食がラーメンなのは当たり前、食事が済んでおやつにラーメン、夜食にもラーメンと、
最早ラーメンと言えば小池さんなのだ。ちなみに小池さんが四六時中食べているラーメンは、
インスタントラーメン(袋麺)であり、カップラーメンではない(アニメ版では普通に食べてるけど)。