概要
『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』で初登場した敵キャラクター。
心を無くした故に恐怖を知らないブリキ製のロボット。・・・ちょっと出るゲーム間違えてない?
見た目は寸胴な灰色ボディに3つの車輪と戦斧が取り付けられただけの簡素なデザインだが、
その実態は主人公であるアルカードが近づくと、まるで彼だけを絶対殺す機械かの如く覚醒し、
容赦のない熾烈な攻撃を仕掛けてくる正に心無き恐怖の殺戮兵器だったのだ!! ・・・何それ怖い。
尚、悪魔城ドラキュラシリーズの世界観にロボットを登場させるのは些か場違いかもしれないが、
本作以降にも、このティンマンを初めとしたロボットタイプのザコ敵はいくつか登場しているし、
原点を辿れば本シリーズでもお馴染みの『ゴーレム』や『フランケンシュタインの怪物』などが、
ロボット物の元祖と言えるため、そこまでホラーな世界観を逸脱した存在ではない・・・はず。
元ネタ
元ネタは童話『オズの魔法使い』に登場する旅仲間の1体【ブリキの木こり】から。
しかし元ネタの要素としては「ブリキの体を持つ」「心がない」位の共通点しかない。
世界的にも有名な児童文学故に、他の作品でも度々モチーフにされる『オズの魔法使い』だが、
本作に登場するティンマンは、ただ名前を借りただけの殺人ロボットとしての意向が非常に強い。
また『月下の夜想曲』には他の旅仲間である『脳無し案山子』や『臆病な獅子』をモチーフとした
他のザコ敵達も同じエリアで仲良く一緒に登場している。残念ながら主人公枠はいないけど。
更には『お間抜けで大食いな襤褸切れお化け』まで仲間に加わり、より一層賑やかになって・・・
・・・え?仲間の中に、何か別な奴が混じっていないかって?・・・はて?一体何の事なのかさっぱり?
月下の夜想曲
物語の後半に解放される逆さ城の左下層エリア『禁書保管庫』にのみ出現。切(斬)属性耐性有り。
実はこのエリアはゲームをクリアするだけなら、来る必要は全く無かったりする(うそーん?)
しかし出現する全てのザコ敵が有効なドロップアイテムを持っているので、是非訪れておこう。
・・・勢いよく蒸気を噴射しながら、猪突猛進してくる姿がトラウマになっても知らないけど(おい)
攻撃方法は胴体側面に備え付けられた戦斧を振り回しながらコチラに対して突進し続けるだけ。
シンプルな攻撃だが、その分攻撃力は非常に高く、もし当たれば大ダメージは免れないだろう。
車輪構造のため段差が越えられないという弱点はあるが、かなりしつこく追いかけ続ける上に、
基本的に狭い地形で戦う事になるので、単純に2段ジャンプしても避けられない状況が多いかも。
更に体力が低下すると、固定砲台型に変形して胴体に格納された重機関銃(!?)をスタンバーイ、
高威力の連射銃撃を一定のタイミングで繰り返すようになる。一応、動く事自体は無くなったが、
銃撃の間隔はかなり短く、しゃがんで避ける事こそできるものの、まず近づくのは容易ではない。
・・・しかし時は1796年なのにヘビーマシンガン搭載とは時代を先取りし過ぎやしないか~い?
基本的には遠距離から体力を削りつつ、変形したらそのまま一気に接着して倒すのが定石だろう。
早々に固定砲台化してしまえば、厄介な突進が無くなるので後はゆっくりと対処できるからだ。
ただし本作にはスライディングなどのしゃがんだまま移動できる能力がまだ存在しないため、
接着してしゃがみ攻撃を行うには、銃撃のタイミングを見極めて地道に接近する必要がある。
上記の通り、固定砲台化したティンマンは方向転換ができなくなる(背後に攻撃できない)ため、
部屋が広ければ2段ジャンプや、蝙蝠に変身して頭上を越えて背後に回り込めばより安全だろう。
・・・実はお仲間達の中で最もHPが低いのは、このティンマンである。そのHPは僅か48のみ。
いくら切(斬)属性に耐性があるとは言え、少しレベルと装備を整えれば一撃で倒せてしまうのだ。
そのため腕に自信のあるプレイヤーなら、遠距離から地道に攻撃する必要は無い。先手必勝!!
正に「殺られる前に殺る」の精神で先制攻撃を一気に叩き込めば良い。もし一撃で倒せなくとも、
変形状態に移行さえすれば突進攻撃が一時中断するため、委縮するとかえって危険だと言える。
ドロップアイテムはHP回復アイテム『Aランチ』と体防具『やみのむねあて』。
『Aランチ』の回復量は+25となかなか優秀。狩り難い相手と言うのが少々ネックだが。
『やみのむねあて』はなかなか高めの防御力+15とINT(魔法攻撃力)+1の効果に加えて、
コマンド入力で発動できる武器の必殺技の一部、アルカードの使用する一部の攻撃魔術、
そして棍棒系の武器『シールドロッド』または剣系の武器『レムリアソード』を装備して
発動できる盾の魔力解放の一部に対して、その威力を強化する唯一無二の効果も備えているのだ。
固有のドロップアイテムであり、上記の攻撃をよく使うなら狙う価値は十分にあると保証しよう。
奪われた刻印
初登場した『月下の夜想曲』から長らくその出番に恵まれなかったティンマンだが、
その10年後に発売された本作でまさかの再登場を果たした。ファンも思わずビックリである。
・・・実はカカシも『白夜の協奏曲』で一度復活しており、本作にも3回目の登場となっている。
(キュウなお化けの方はまだしも、まだ一度も再登場できていないライオンは泣いていいと思う)
主な出現場所は物語の終盤で復活した悪魔城エリア『悪魔城蔵書庫』と『悪魔城兵営舎』。
そして強敵達が蔓延る隠しエリアである『大鍾乳洞』と、やはり後半のエリアに固まっている。
基本的な性能は月下時代を踏襲しており、対処法も過去作とほぼ同じで構わない。先手必勝!!
弱点に打属性と雷属性が追加された他、斬属性に耐性があるは同じ。本作では意識したい所。
またスライディングが可能になったことや、銃撃がバースト射撃のように休み休みでの連射となったので、銃撃を避けながら移動もできて接着も容易になった。
ただしHP量は増加しているため、完全なごり押しは危険。まずは月下時代のセオリー通りに、
敵を追尾する光の弾を撃ち出す印術『ヴォル・ミナーレ』などで遠距離から体力を削っていき、
変形したら槌系印術『ヴォル・プルサーレ』などでしゃがみ攻撃しながら叩き潰してやろう。
しかしハードモードでは一撃即死も有り得る高難度なので、より慎重なプレイが求められる。
特に『悪魔城兵営舎』では月下時代の狭いエリアで戦う状況が多く発生するので、非常に危険。
怨念を打ちだす印術『アケルブス』で他の強敵達諸々、貫通して一気にダメージを与えたい。
『アケルブス』はボス敵である『アルバス』からしか入手できないので、忘れずに吸引しよう。
ドロップアイテムはイベント専用アイテム『ぎんのこう石』と『きんのこう石』。
ドチラも村で購入可能な防具を増やす鍛冶師オイゲンのクエスト達成に必要となってくる。
他のエネミーからも入手可能な素材アイテムだが、基本的には手に入るエリアを入り直して、
復活した宝箱から狙った方が楽ではある。勿論、運が悪ければ時間だけが過ぎていく事になるが。
監獄島の処刑人?警備ロボット?
実は最初に出会う可能性があるのは、物語もまだ序盤のエリアである『ミネラ監獄島』である。
監獄島の出入り口となるフロアにはスポットライトによる強固な監視体制が敷かれているのだが、
このスポットライトに当たってしまうとペナルティとして、この時点では場違いな強敵が1体・・・
そう、噂のティンマンが出現してしまうのだ。それも画面外だがシャノアのすぐ近くに。
しかも同じフロアに他のザコ敵がいた場合は、ティンマンと同時に相手にしなければならない。
ティンマン出現と同時に、他の敵が全て消えてくれるなんて温情もない。現実は非情である。
まだ序盤で2段ジャンプができる訳もなく、突進を避ける事さえ満足に行えないため、
もし見つかってしまったら挑戦しようなんて無謀な事は考えずに、逃げる事を推奨する。
一応、悪魔城が復活するまではティンマンと戦える場所はこのエリア以外に存在しないので、
経験値やレアドロップ目当てに狩る事もできなくはないが・・・そこまで十分に育っているなら、
さっさと物語を進めた方が早いのは、言うまでもない。正直な所、時間の無駄でしかないだろう。
月下時代とは違って、そもそもアイテムドロップにも魅力がないため倒す価値も薄いし・・・
ちなみにティンマンが出現するフロアは『ミネラ監獄島』の出口側のみである。
入口側には同じく終盤のエリアに出現する邪悪な思念体『イーブルフォース』が出現する。
やはりこの時点では勝ち目が無さそうな高攻撃力を持つため、もし出会ったらすぐに逃げて・・・
と言っても、ティンマンほど積極的に攻撃してくる訳ではないので、コチラは倒せない事も無い。
・・・苦心の末、ようやく倒してこの強敵は一体何だったのか?と怪物図鑑を開いて確認してみたら、
ものすごく後半のページにいる終盤のザコ敵と知って驚愕し、かつ納得するのはお約束である。
『ミネラ監獄島』のティンマンは倒すとアクセサリ装備の『ストレングスリング』が入った隠し宝箱が出てくるので、序盤の強さで倒すのは無理ゲーに近いが、ティンマンに対峙できるほど十分に育っておりアイテムコンプリートを目指すのならば倒しに行く価値はある。