概要
藤子・F・不二雄原作の漫画・アニメ作品『ドラえもん』に登場するひみつ道具の一つ。初登場回はTC18巻収録「ホームメイロ」。
形状は抽選機に似たドラム状をしており、正方向に回せば家の構造が変化して迷路となり、逆方向に回せば解除出来る。
『ドラえもんのひみつ道具使い方事典1』の解説によれば、家の中の空間を広げることで迷路空間を作り出しているらしい。ただし外から見ても家の外観に変化は無い。
なお、ドラムの回転数に限界が存在しない為、回し過ぎれば脱出不可能な大迷宮と化してしまう。おまけに脱出する為の装置や機能も無い。使い方を誤れば非常に危険な道具と言える。
ストーリー中の活躍
いつものようにのび太から泣きつかれたドラえもんが取り出し、最初は野比家を簡単な迷路にして遊んでいた程度だったが、調子に乗ったのび太がドラムを沢山回転させたせいで野比家がとんでもない大迷宮と化してしまう。
ドラえもんとのび太は当然の如く家の中で遭難。加えて家の中にいたママも巻き込まれ、ドラえもん達3人は「家から出られない!」と大騒ぎする。
窓から脱出しようにも野比家の開口部全ての空間が歪曲しており、外に出ようとしても同じ部屋に入り込んでしまう。
幸いパパが帰宅早々、玄関からのび太の部屋に迷い込み、ドラムをたまたま逆回転させたことで大迷宮状態が解除され、ドラえもん達は事なきをえた。しかし仮に解除されないままだったとしたら、野比家は探求者を際限なく吸い込む練馬の大迷宮と化していただろう…。
ただし原作「お化けツヅラ」ではまさかの再登場を果たす。作中ではドラえもんとのび太が「通りぬけフープ」で迷路や壁を無視して進んでいる。このことから分かる通り、ホームメイロにより生み出された迷路内でも他のひみつ道具は問題無く使用することが可能。
大山のぶ代版及び水田わさび版アニメではホームメイロの性能や野比家の迷宮化がパワーアップしており、ドラえもん達は原作以上に恐ろしい事態に陥っている。
原作ではいつの間にか道具の被害に巻き込まれていたママだったが、アニメ版では縁側から迷宮化の影響でのび太の部屋に迷い込み、偶然とはいえ更にドラムを回してしまう。そのせいで野比家の構造が大改造され、無限ループとテレポーターとトラップだらけで脱出不可能という、訳の分からない超巨大迷宮と化してしまった。
原作同様、窓からの脱出は当然不可能。加えて冷蔵庫の扉や水洗便器の中、下駄箱の扉さえ通路に繋がっている為、どう足掻いても外に出ることは出来ない。
おまけに水田版アニメ「野比家が巨大迷路に!?」の作中では、迷路内にいる限り「どこでもドア」や「通りぬけフープ」等といった空間移動系ひみつ道具が一切機能しないという心折設計となっている(ただしドラえもんがひみつ道具を取り出していることから「四次元ポケット」は辛うじて使用可能であることが分かる。また、上記の通り原作では他のひみつ道具を問題無く使用することが出来る)。
また、ラストでパパがホームメイロをうっかり起動してしまい、ドラえもん達は再び迷宮と化した野比家に閉じ込められてしまうオチになっている。