解説
特撮『東映版スパイダーマン』に登場した巨大ロボット。
主人公山城拓也(スパイダーマン)が搭乗する。
その最大の特徴は圧倒的な強さ。
最終ボスを含めたありとあらゆる敵を必殺技・ソードビッカーの一撃で文字通り秒殺している。
最速記録は驚くなかれ、第18話の食虫植物戦で見せた9.5秒。さらに作品外に目を向けるとこれより早い秒殺も多数ある。
この無敵っぷりからついた渾名は『特撮史上最強秒殺ロボ』。しかも出所はファンではなく公式である。
実はこれには理由があり、レオパルドンの着ぐるみは高下駄を履いているため、対戦相手のマシーンベム(怪人)との身長差が出てしまい不釣合いになることから、同画面上に出ているのは番組初期の戦闘シーンだけで、後はソードビッカーで瞬殺されるのがお決まりとなってしまったのであった。
また、高下駄を履いていたせいで激しい動きができなかったという理由もある。
それ以外にも、使用している素材の問題に加えて、補修部品の破損や紛失(盗難説もある)といったトラブルのため怪人との格闘シーン自体が新撮できなくなったとも言われている。放映回によってはロボット形態に変形するまでもなく、マーベラー形態の攻撃で敵が葬り去られることもあった。
このような事情の中でも玩具の宣伝のために作中でレオパルドンを活躍させないといけなかったので、格好良く登場したと思ったその直後にバンクシーンに突入し瞬殺するとするしかなかったのである。誤魔化さずに言えば、レオパルドンの最強伝説の実態は現場の混乱が生んだ悲劇に過ぎない。
そしてラスボスであるモンスター教授ですら、ソードビッカーで瞬殺されてしまった。
後年、最強伝説の反省点はスーパー戦隊シリーズの巨大ロボ戦において活かされることとなる。
2014年から2015年にかけて行われた、本家アメコミスパイダーマンのクロスオーバー企画『スパイダーバース』(並行世界のスパイダーマンが集まる話)にてパイロットの東映版スパイダーマンこと山城拓也と共に登場。残念ながらソードビッカーを繰り出す前に破壊され初黒星となってしまった。しかし、他のスパイダーマン達を逃がす時間稼ぎには成功し、搭乗していた山城も無事だった。
尚この時戦った相手は「全宇宙の守護者」たるスパイダーマンを撃破し、そのコズミックパワー(現実改変なども可能な神の領域の力)を総て吸収した大ボスのひとり。その人物が「パワーを総て費やしても惜しくない」と、ソードビッカーを発射される前に全力で部位破壊を試みた結果である。そしてそのキャラはパワーをここで使い果たしたため、最終決戦ではあえなく敗北した。
さらに他平行世界のスパイダーマンたちによって回収、修復・強化を施されたレオパルドンは最終決戦に復帰。劣勢気味だった情勢を一気に覆して、スパイダー軍団は大勝利を収めた。
こうして総合して見ると、初黒星どころか本家に客演しても相変わらずの大暴れだったというのが結論である。
またVRゲーム内での大冒険を題材にしたSF小説『ゲームウォーズ』では、貧乏故に無課金ながらもプレイしていたある少年が、ネットワークを牛耳ろうとする悪の巨大企業との最終決戦に挑むにあたり、ゲームクリアの賞品として提示された巨大ロボのデータの中から迷わずレオパルドンを選んで戦いに身を投じている。
しかし映画版の『レディ・プレイヤー1』ではアメリカでは知名度が低いとして登場出来ず、アイアン・ジャイアントにその役割を譲った。
武装
- ソードビッカー
- アークターン…角が分離し、ブーメランとなる。敵への攻撃シーンのほとんどはソードビッカーと同じシーンの流用。
- レオパルドンストリングス…胸から発射する糸で敵の動きを封じる。実際に敵に糸を絡ませたのは第4話のみで、後は大概敵が勝手にすっころんでいるようにしか見えない。第2話では「スパイダーストリングス」と呼んでいる。
- アームロケット…ロケットパンチ。第3話と第8話で攻撃に用いた他、第31話でキノコンガーを倒した後で麻薬工場の爆破に使用した。
- 透視光線…目から発射。第4話で殺人ガスに身を隠した半魚人を探索するときのみ使用。
- レオパルドンパンチ…劇場版で海魔王が発射した魚雷を爆破した。
- スパイダープロテクター…足の黄色い模様が分離して盾になる。スチ-ル写真のみで、本編では使われていない。
関連イラスト
関連タグ
Sp//dr…スパイディが操縦するロボット繋がり(サムネでは切れて見えないが、関連イラスト左のロボット)。こちらは曲線の目立つデザインで激しい動きができる小型ロボットである等、レオパルドンとは正反対。
ゴッドマーズ…デザイナーが同じロボット繋がり。こちらもデザインの都合で激しい動きができない巨大ロボットである。