概要
江戸時代の中ごろに作成された軍記物(今でいう歴史小説)『関八州古戦録』に「二曲輪猪助」という忍者が登場するが、その師匠として名が挙がるのがこの風魔小太郎である。以上。
……以上である。
風魔一党は相模足柄郡に拠点を持つ武士で、北条氏政・北条氏直に仕えた(それ以前は不明)。風魔の頭領は「大きい背丈に耳まで裂けた口、長い牙を持っていた」らしい。彼らは特に1580年、武田勝頼との黄瀬川の戦いでは、闇夜に紛れた攪乱作戦で目覚しい戦果を挙げたという。しかし北条家滅亡後盗賊となり、当時の頭領は徳川家康の計画で捕まり処刑されたといわれている。
風魔小太郎といえば「風魔忍者の統領」といわれることが多いが、実はここ数十年の間に色んな作家などに肉付けされた結果の産物。「風魔」(正しくは風間「カザマ」)という忍者一党がいたことはほぼ間違いないのだが、そのプロフィールのほとんどを押し付けられて誕生した「キャラクター」が風魔小太郎であるといえるだろう。上記の「風魔の頭領」と小太郎は同一人物ではないし、大きい背丈~の頭領と処刑された頭領が同じ人だという確証もない。
ちなみに『関八州古戦録』と同じ作者が書いた『北越軍談』という軍記には、「風間次郎太郎」という忍者が登場するが……これも鳶加藤という忍者の師匠というだけの登場である。
関連作品
※様々な漫画やゲームなどの作品にキャラクターとして登場する。
- ワールドヒーローズシリーズ(ゲーム) → フウマ(5代目風魔小太郎)
- ニンジャコマンドー(ゲーム) → リュー・イーグル(フウマの子孫で32代目風魔小太郎)
- 鬼武者2(ゲーム)
- 戦国無双シリーズ(ゲーム)
- 戦国BASARAシリーズ (ゲーム)→風魔小太郎(戦国BASARA)
- 対魔忍シリーズ→名字が平仮名読みの「ふうま小太郎」が登場する。
- さすがの猿飛(漫画)→一字違いの「風間小太郎」が登場する。
- YAIBA(漫画)
- 隠の王(漫画)
- 花の慶次(漫画)→同じ原作者でゆるやかに世界観を共通する「SAKON」では引退後の先代小太郎「風斎」として同一人物と思われるキャラが登場。
- NARUTO -ナルト-(漫画)
- ギャグマンガ日和(漫画)
- 炎の蜃気楼(小説)→風魔小太郎(炎の蜃気楼)
- 戦国パズル!!あにまる大合戦(ゲーム)
- ロードオブヴァーミリオン(ゲーム)→風魔小太郎(LoV)
- Fate/GrandOrder(ゲーム)→風魔小太郎(Fate)
- ラヴヘブン(ゲーム)
創作物の風魔小太郎
戦国無双シリーズ
早雲の軍配者シリーズ
この作品での風魔小太郎は、風間小太郎が親族に命を狙われたため苗字を風魔に変えたという独自の解釈である。
元々、北条早雲に仕えていた忍びの風間一族であったが、孫の氏康の支えとするために軍配者の教えを早雲から授けられる事となった