概要
CV:檜山修之
『戦国無双2』より登場したプレイアブルキャラクター。
相模の北条家に仕える忍衆「風魔忍軍」の頭領。
肩書は『混沌の化身』。乱世において、さらなる混沌を求めるために暗躍し、その破壊的な言動と幻術で人心を惑わす危険人物。
人物
身長210cmの長身、赤髪のドレッドヘアーに青白い瞳、オークルカラーの肌に青い隈取化粧という、列挙するだけでも常人とはかけ離れた容貌の持ち主。肉体に関しても、公式インタビューにて筋肉ムキムキと言われており、3猛将伝等で見られる公式イラストでは衣装(鎖かたびら?)から腹筋と胸筋が浮かび上がっている為、大変目によろしくない(良い意味で)。後述する戦闘においても両腕を自在に伸ばし、ムチのようにしならせることも可能で、そもそも人間であるかも定かではない。実際、『3』での主君・北条氏康とのエピソードから、彼がまだ幼い頃から小太郎の姿は全く変わっていない模様(氏康の方は「途中で代替わりしている」と解釈しているが確証はない)。こうしたキャラクター像が為されたのは、史実の風魔小太郎の風貌について、これらの特徴にも似た人外じみた記述が数多く遺されていたためと思われる。
一人称は「我(われ)」。常に低く落ち着いた、妖しくささやくような声で喋る。
「混沌」や「壊す」といった破壊的な言葉を常々口にし、戦乱の火種になりそうな対象に目星をつけ、挑発的な言葉で揺さぶりをかけ、戦火を誘発しようとする。幻術で相手を翻弄する能力にも長け、あの服部半蔵ですら忍術で上回り圧倒したこともある。
一方で、彼のこうした破壊的な言動の裏には動物や自然に対する愛念を感じさせるものがあり、天下の掌握を狙う大名たちが領土を広めるため無作為に自然を破壊することを嫌っている。とくに子犬を好んでいるようで、『3』以降のシナリオではよく子犬の話題を挙げたり、他者をそれに例えて嘲笑する場面も見られる。
また、主家である北条家の人々に対しては、からかった言動やスキを見せない態度こそ変わらないが、比較的友好的な関係性を見せている。
当主である北条氏康とは上述通り、氏康がまだ幼かった頃からの長い付き合いである。自身の臆病さに絶望し自害を図ろうとしていた幼い氏康の前に現れた小太郎は「恐れを知らねば、人は傲慢になるだけだ」と、その臆病さこそが当主としての資質であることを諭し、これを受けた氏康は自害を思いとどまり、代わりにその「オバケさん」に自身が傲慢にならぬよう監視することを契約し、現在に至る。そのため小太郎とは家臣というよりは利害の一致する協力者に近い間柄。時折、当時のように「オバケさんよ」とからかって呼ぶことも。
Chronicle2ndでの北条家滅亡後のイベントで甲斐姫との会話にて北条家が滅びて悲しくないのかと訊ねられた際には北条が滅んだのは時代の流れであり摂理とし何も抱かない中、亡き氏康に対しては「あの男は嫌いではなかった…」と漏らす一面も覗かせた。
戦闘スタイル
武器は両腕に装着した爪のような刃付きの籠手。
腕が自在に伸縮する特異体質に合わせ、この籠手も蛇腹剣のような折りたたまれた構造となっている。
無双奥義・奥義皆伝の文字は『疾』『闇』。『3』以降は『闇』『朧』。
戦闘では、拳や蹴りを織り交ぜた体術を駆使して戦いつつ、チャージ・コンボでは腕を伸ばして相手を掴み軽々と振り回したり、掌に集中した気弾のようなものを発したりと、そのアクションは多彩。そのあまりに異形すぎる戦いぶりは、最早忍術というよりも「妖術」に近く、それ故か、後年のタイトルでのエディット武将の武器として小太郎の武器は使用できなくなっている。
コンボ性能や1対象への集中攻撃に優れ、武将相手の戦闘では強いものの、大人数による乱戦では範囲攻撃の狭さもあって苦戦が強いられる。『4』では新たに追加された「神速」により多少はマシになったかもしれないが、やはり上位難易度では大群に囲まれると窮地に陥りやすい。
作中での活躍
『戦国無双2』での無双演武では、天下が安定するのを邪魔するため、三方ヶ原に乱入し徳川家康を味方につけて武田軍を倒す、秀吉を暗殺して天下を取った後に主家である北条軍を裏切ってこれを滅ぼすなどIF要素が強い。忍者が天下人を闇から牛耳る展開は『太閤立志伝Ⅴ』の忍者主人公で全ての里を制圧したエンディングに近い。
尤も無双演舞クリア後に追加される外伝では秀吉の大軍から北条家の為に戦う忠実寄りな展開になっている。このシナリオでは本編で散々こき扱った家康とも敵対する。
『戦国無双3』では主君の北条氏康・甲斐姫が登場してことにより人間味が増し、行動理念がただ混沌のみに因るものではないことが描かれている。
氏康とは主従関係にあるのではなく、氏康が子供時代に交わした契約により仕えており「オバケさん」と呼ばれている。また、氏康は彼に対して「中身が代替わりしている」と発言しており、史実において風魔小太郎の名が世襲名であった事が設定として取り入れられているようである。
『3猛将伝』での彼の章のストーリーの出来についてはキャラの意外性も相まってか高評価なことが多い。
『戦国無双4』では早川殿・甲斐姫ら遺児・遺臣との関係が新たに描かれたため、従来よりも活躍の期間がさらに伸びている。