「莫迦者、獅子において狩りをするのは雌だぞ!!」
プロフィール
概要
「白夜の魔眼」の襲撃で昏睡状態に陥ったフエゴレオンに代わり、「紅蓮の獅子王」の新団長として就任する。
フエゴレオンが昏睡状態から目覚めた後は団長を退き、再び彼が団長に就任している。
人物像
一言でいえば、熱血を通り越した過激苛烈極まりないとんでもない女傑。
実力はフエゴレオン以上とも噂されるが、戦闘・政に興味がないという理由で表に出ることはほとんどなく、王族にも関わらず豪魔地帯を巡る野生暮らしで自らを鍛えていた。通称「無冠無敗の女獅子」。
メレオレオナが魔導書(グリモワール)を受け取った15歳になった時点から、魔法騎士団に所属せず各地の強魔地帯を巡っていく事を当時13歳のフエゴレオンに伝えていた。更にフエゴレオンからその件について異を唱えられても、「まどろっこしい警備やひ弱な犯罪者の相手などしてられるか下らん」と断じ、正義感に篤いフエゴレオンの怒りを買った挙句、凄まじい大喧嘩に発展した事がある。この大喧嘩は、知る人ぞ知る者の中では焔血の火曜日と語り継がれている。
巨大な魔獣を一人で倒し、その肉を炎魔法で焼いて食べたと言う逸話が残されている。
マナ放出を伴った鉄拳制裁は日常茶飯事で、アスタは何度も顔面陥没の憂き目に遭っている。「莫迦者どもがぁー!」と、文字通り背後に獅子が浮かび上がる程の凄まじい怒号は、レオポルドをはじめとする紅蓮の獅子王の団員たちを震え上がらせ、ヤミやシャーロットら団長クラスですら子供扱い。ヤミからは「アネゴレオン」「暴君ネーチャン」「バイオレンスメスライオン」など色々あだ名を付けられ猛獣扱いされている。
親戚に当たるノエルからも、実力に加え年長者でもあるのもあってか「メレオレオナ様」と呼ばれている。
その一方で団や弟に対する誇りや、下の者達の才能を引き出そうという深慮も秘めている。そのため団員たちには慕われており、フエゴレオンの昏睡後により気落ちしていた紅蓮の獅子王の面々を熱く鼓舞して奮い立たせている。傍から見ればやり方や振る舞いも過激苛烈であるものの、何だかんだで他者への思いやりも忘れたりしていない所も、フエゴレオンやレオポルドと似通っている。
「王撰騎士団(ロイヤルナイツ)」の団長も務めており、国の為、仲間の為、そして倒れた弟の為に白夜の魔眼を倒す事を胸に誓っている。
しかし、転生魔法の発動で王撰騎士団からもエルフの転生者が続出した事で団は半壊し、絶体絶命の窮地からアスタとゾラを逃がすために殿を務め、最後は失神しながらも仁王立ちで立ちふさがった。
その後ノゼルが出した魔道具のおかげで傷は治されたものの意識が戻らないでいたが、「影の王宮」の突入に際して復活し、フエゴレオンと共に駆け付けた。
その復活の早さに「やっぱアイツ化けモンだな…」ゾラに言われている。(他にも、白夜の魔眼アジトでメレオレオナのとんでもない強さを見せた時はゾラに、「怪獣だな」とも評されている。)
弟であるフエゴレオンの事は、「愚弟」、「堅物」と言っているが、本当は誰よりも洗練された強さと模範となる人間性を認めている。
戦闘能力
属性は「炎」。
弟たちは基本的に中~遠距離の技が多いのに対して、相手の懐に潜って戦う近接戦闘を得意としている。
自然界のマナを浴び続けた結果、マナスキンの次のステージである「マナゾーン」という領域に行きついている。
それにより、化け物レベルの高機動力を実現しており、迂闊に彼女の攻撃範囲という名の狩場に足を踏み込めば、防ぐことも逃げることも叶わぬ連撃を受けることになる。
その実力は凄まじく、ブラック状態となったアスタを空中で撃墜したり、白夜の魔眼の最高戦力の一人であるライアを一方的にフルボッコにしたりするほどである。
そのライアからも、自身を含むエルフに転生した5人を相手取っても食い下がって見せ、「本当に人間か?」と驚愕させた。
影の王宮におけるヴェットとの戦闘では、ヴェットの渾身の一撃を顔で受け止めて無理やり耐えて倍返しで殴り返すと言う破天荒極まりないカウンターで逆転勝利して見せた。
使用魔法
炎魔法「灼熱腕(カリドゥス・ブラキウム)」
発動すると、腕全体が炎に包まれたかのようになる魔法。一度発動すれば、そのまま一定時間はその状態を保持可能。
この状態で繰り出されるパンチは、魔法であろうと生き物であろうと焼き尽くす塵滅の一撃と化す。
活躍(主にハート王国修業後)
※単行本未収録につき、ネタバレ注意!
アスタ達がハート王国で半年の修行を終えて以降の登場は、黒の暴牛副団長ナハトの手引きによって、クローバー王国最強の精鋭部隊がスペード王国に攻め込んだ時とほぼ同じタイミングで、スペード王国が巨大な伝説の魔神を復活させた所で乱入する形となる。
初登場からエルフ動乱事件終結までは肩よりも伸びたロングヘアから、ショートヘアに近い長さの髪型になっている。
ユルティム火山で修業している(それも生身の身体で、魔の伴っている溶岩を滝代わりにした滝行。)所でナハトと出会う。この際、ナハトから黒の暴牛団長ヤミと金色の夜明け団長ヴァンジャンスがスペード王国に拉致され、二人を取り戻す話を聞かされる。事の顛末と『修行の成果を試せる』機会を持ち掛けられた事で提案に乗りスペード王国に攻め込む事を決めた。(但し、メレオレオナのこの時の行動理由は、攫った相手の強さと自分が通用しなかった言霊の悪魔の魔法を含む未知の魔法に対抗できる可能性を試せると思っただけで、ヤミやヴァンジャンスの事はほとんどそっちのけだった。流石はバイオレンスメスライオン。)
相手はスペード王国に伝わる伝説の魔神なだけに苦戦が予想されたが、メレオレオナ自身『まだまだ強くなれる』と言う可能性を信じ強魔地帯で更に過酷な修行を積んだことで、更に遥かに強力な魔法を身に付けていた。新たに身に付けた『炎魔法 ”業火の化身”』を持って魔神に身一つで挑み、パンチ一発で魔神をのけ反らせ、マナゾーン全開で放つ『炎魔法 灼熱腕(カリドゥス・ブラキウム) 煉獄 深淵』を持って、魔神を大地に倒れ伏させると言う正に規格外の強さで沈めて見せた。
余談
メレオレオナという名前ではあるが、この名前が言いにくいせいもあってファンからの呼ばれ方は作中でのあだ名である「アネゴレオン」呼びがほとんどになっている。あだ名の初出はヤミの発言である。
初登場は単行本12巻だが、3巻のおまけにてヴァーミリオン家とシルヴァ家の家系図が描かれていた際に、フエゴレオンとレオポルドに姉もしくは妹がいることは示唆されていた。
単行本のおまけマンガでは、「獅子は我が子を千尋の谷に落とす」の故事通り、レオポルドを本当に谷底に落として鍛えようと考えており、フエゴレオンに「レオポルドは私が教育しよう」と決意させるという一幕が描かれている。
演者について
演じる皆川純子氏はテニスの王子様の主人公である越前リョーマでお馴染みであり、主に少年役を演じる事が多い彼女が大人な女性を演じる事になった。
アニメにおける所々の場面、特に戦闘シーンでの叫び声や気合の入った声は越前リョーマそのものを思わせるかもしれない演技力でアニメ版のブラッククローバーを盛り上げていっている。