炎炎ノ消防隊
えんえんのしょうぼうたい
概要
大久保篤の週刊少年誌デビュー作品。2015年9月23日発売の週刊少年マガジン2015年43号から連載開始。
人体発火現象によって全身が炎に包まれ変異し暴れ出すようになった「焔ビト」と呼ばれる怪物や、それによって引き起こされる脅威と戦う特殊消防隊の活躍を描いた作品。
日本モデルという事も有り、前作『ソウルイーター』シリーズに比べ、『B壱』に近く、火力エネルギーの発達した世界観を舞台とした、サイエンス・ファンタジーである。
本作における人体発火現象
ある日突然、世界中で人体が突然発火するという現象が起こるようになった。次第に炎に適合し特殊な能力(パイロキネシス)を持つ人間が現れるようになり、それぞれ第一~第三世代に分けられている。
第一世代 焔ビト(ホムラビト)
発火現象により自我を失い、命が尽きるまで暴れるようになってしまった人間。
殆どは焔ビトになった時点で意識を失うが、生への意志や執着が強い人間の場合自我らしきものが残る場合もある。
周囲に甚大な被害を与えるが、元は発火現象に巻き込まれた被害者である為、焔ビトの退治は「鎮魂」という名目で厳粛に行われる。
第二世代能力者
炎の操作、制御を行う事が出来るようになった人間。
自ら炎を生み出す事は出来ないため、能力を使う場合には着火剤を用いるか、周囲の炎を利用しなければならない。
第三世代能力者
自らの体内で炎を生み出せるようになった人間。
人によって炎が噴き出る場所や炎の形状が異なっている。第二世代と違って自分が発火させたものではない炎は操作できない。
登場人物
第1特殊消防隊
聖陽教会を母体とし、特殊消防隊の中でも「エリート」と称される部隊。シンラが母親と弟を喪った12年前の火災の際に消火活動を行った隊でもある。
第7特殊消防隊
浅草地区を管轄する特殊消防隊。元々は自警団『浅草火消し』で、皇王の宣旨により特殊消防隊に組み込まれた(宣旨を伝えたのが第4大隊長のアーグであることから、当時の浅草は第4の管轄だった模様。)。
原国主義の気風からか、江戸時代の町火消しに似た組織となっている。焔ビトの鎮魂も聖陽教による皇国式とは
異なっており、「民家の破壊も厭わず派手な戦いで倒すことにより手向けとする」という独自のものである(破壊した家屋の修理や仮住まいの提供など、事後の責任は果たしている。)。
伝導者一派
「白装束」に身を包み、「焰ビト」に関する事件で暗躍する謎の集団。「伝導者」と呼ばれる謎の人物に従い、蟲を埋め込まれても焔ビト化しない「適応者」を探す。「適応者」は親元から誘拐され、一派の思想の元で育てられる。地球を炎で包み、第二の太陽とすることを最終目的としているらしいが、詳細は不明。アドラバーストの使い手を8人(8柱)集めることを目指している。
伝導者 |
柱
「アドラバースト」を持つ能力者。古来より日本では神を一柱、二柱・・・とカウントする慣わしがあり、人を神として祀る人柱もこれに由来する。天照などの名称から考えても、神を意味するものとして使われている呼称であると推測される。
屠リ人
伝導者の矛として、戦闘を担う対能力者戦闘のエキスパート。単身で「鬼の焔ビト」を鎮魂できる強さを持つ。
ゴールド |
ドラゴン |
ストリーム |
灰焔騎士団
ヨナ |
フレイル |
ハラン |
ミラージュ |
アサルト |
紫煙騎士団
オロチ |
アイアン |
サソリ |
教王庁
ラフルス三世 |
ラフルス一世 |
東京皇国軍
暖郎 尾瀬 |
まどか 尾瀬 |
滝義 尾瀬 |
聖ラフルス修道院
火華やアイリスが育った修道院。「シスター大量発火事件」で焼け落ちるまで、多くの身寄りのない少女たちがシスターとして育った。シスターの名前は植物から付けられる伝統。
シスタークレマチス、シスター桜 |
中華半島
スコップ |
ヤータ |
テンペ |
黒の女性 |
その他
ジョーカー |
節男 宮本 |
ユウ |
メディア展開
テレビアニメ
2019年7月から同年12月にかけて第1シリーズ「壱ノ章」が、2020年7月から同年12月にかけて第2シリーズ「弐ノ章」が、それぞれ放送された。
アニメーション制作はデイヴィッドプロダクション。
毎日放送やTBSとか静岡放送などにて放送。また、壱ノ章はアニマックスにて、地上波での放送終了から3ヶ月遅れで放送された。弐ノ章はBS-TBSにて、地上波と同時期に放送されている。
さらに、GYAO!などにて配信も行われている。
2019年7月18日に発生した京都アニメーション第1スタジオ放火事件の影響により、壱ノ章第3話の放送と放送後の第3話の動画配信が一時取りやめとなった。
その後第3話は修正・再編集した上で一週間遅れで放送され、動画配信も実施されている。
この放送休止・延期を受け、壱ノ章の最終回は2話連続・1時間枠で放送された。
また、弐ノ章終了後、毎日放送やBS-TBSとかTBSに加えて一部のネット局では、2週にわたって、わざわざ東京工業大学の助教授を招いて、作品の世界を科学で検証する番組を放送している。出演はケンドーコバヤシほか。