概要
大隊長である桜備じきじきに設立した特殊消防隊。経緯やナンバーからわかるように、特殊消防隊の中では最も新しい。
オウビが信頼出来る者で構成され、表向きは焔ビトの鎮魂と人々の安全を守るための活動を行っているが、実際の主な活動内容は第1~第7の特殊消防隊の調査。具体的に言うと焔ビトの秘密について追うことを目的としていて、シンラも第8の活動に協力する事で12年前の火事の真相を知ることが出来ると信じている。
当初は在籍していなかった機関員や科学班も入隊し、戦力を向上させつつある。
公式カレンダーによると第8特殊消防隊結成日は「1月19日」となっている。
構成員
大隊長
アキタル・オウビ(秋樽桜備)
CV:中井和哉
第8特殊消防隊の大隊長で、一般消防官の出身。31歳。身長189cm。誕生日は3月27日。無能力者であるため、筋骨隆々な自らの肉体と体力、配備された装備品で消火・救出活動を行う。筋トレ好きで、暇があれば常に体を鍛えている。出動のために必要な装備は30Kgを越える。
面倒見が良く、シンラやアーサーたちを食事につれていったり、冗談を飛ばすなど明るい性格。一方、火災現場では遺族のために残された家族写真を取りに引き返したり、武器を手に現場に入ろうとするシンラとアーサーには遺族の前で武器を見せないように厳しく諭すなど、遺族や被害者の事を人一倍慮っている面を持つ。
中隊長
タケヒサ・ヒナワ(武久火縄)
CV:鈴村健一
第8特殊消防隊の中隊長。28歳。身長180cm。誕生日は9月23日。東京皇国軍の出身で第二世代能力者。主に銃火器の火薬爆発威力を調節し、弾速制御、弾道制御、跳弾制御をする。銃弾の威力を自在に調節することができ、破壊力を増したり逆に当たっても気絶させる程度にとどめたりが可能。
眼鏡をかけており、冷静沈着な性格。料理が得意。ヴァルカンの入隊まで機関員の役割も担っていた。入隊したばかりのシンラに対して「過去の事件から不良が点数稼ぎに入隊したのではないか」と問い詰めたり、マキの作った火の玉のマスコットを「消防官が火で遊ぶな」と消してしまうなど、手厳しい。また、いつも違う帽子を被っているがセンスが奇抜である。本人いわく「売れ残りを店員に買わされている」。
軍人時代、焔ビトと化した同僚を自身で鎮魂出来なかった苦い経験を持つ。愛用の銃はこの同僚の形見である。その後、外出中に焔ビト災害の現場で一般消防官時代の桜備と出会い、現場での特殊消防隊の活動姿勢に疑問を抱いた桜備と共に立入規制を破って自分たちで鎮魂し、意気投合した。後に桜備が第8を創設した際にスカウトされ入隊した。
第一等消防官
マキ・オゼ(茉希尾瀬)
CV:上條沙恵子
第8特殊消防隊に所属する一等消防官の女性。19歳。身長167cm。誕生日は9月16日。火縄と同じ東京皇国軍の出身で、第8の発足時に火縄にスカウトされた。長い黒髪をポニーテールに結っており、細身だが筋肉質な体躯が特徴である。
第二世代の能力者で、大量の炎を自在に操作する事ができる。炎をマスコットのような生物の形にして操ることが多く、着火装置を使って作り出した炎のマスコットに「メラメラ」、「プスプス」(CV:小見川千明)と名付けて可愛がったりもしている。
軍の将官である尾瀬大将の娘であり、自身も体術に優れている。シンラ・アーサーが入隊した際の訓練で相手をする事になるが、二人を簡単に諫めてしまう。更に、炎の能力を使って応戦しようとする二人の炎を巨大な火の玉のマスコット「ボボボーボボーボボー」に変えて戦意を喪失させている。
シンラに救出された際にお姫様抱っこをされたアイリスに「運命を感じたりときめいたりしなかったか」と尋ねたり、戦闘中の表情をモンスターに例えられると怒りが収まらなくなるなど、乙女らしい一面もある。恋話に夢中になると頭の中が「お花乙女畑」になるため残念美人扱いされている。また、物語の途中から消防服のヘルメットを魔女の帽子をイメージしたものに変更したり、メラメラ・プスプスを利用した新装備と合わせてその様子を「プスメラ・ウィッチ」と称している。
物語開始当初からの隊員。伝導者一派の活動の過激化に対し娘の身を案じた父の要請で一時的に東京皇国軍に帰還したが、直ぐに第8特殊消防隊に復帰し、小隊長へと昇進する。
第二等消防官
順番は入隊順。公式のキャラ紹介でもこの順番になっている。
シンラ・クサカベ(森羅日下部)
本作品の主人公。第8特殊消防隊に配属された二等消防官。17歳。身長173cm。誕生日は10月29日。黒髪を短く刈っており、三白眼が特徴。
足から炎を出し、攻撃・防御・移動などに幅広く応用できる第三世代能力者。「ヒーローはキックで戦うもの」という拘りから炎を纏ったキックを主武器とする。物語の鍵を握る特殊な炎「アドラバースト」の使い手で、伝導者一派からは「四柱目」と呼ばれる。
幼い頃からヒーローという英雄像に憧れを抱いているが、12年前に突然の火事によって母親(声 - 川澄綾子)と生まれたばかりの弟を亡くす。足から炎を出す事ができる能力者であったため、自らの体から発した炎が出火原因だとされ周囲から迫害を受ける。しかし母親と弟と自分以外の第三者が室内にいたことを目撃しており、その人物が犯人ではないかと考えている。
事件の後から感情と表情のコントロールが苦手になり、緊張や恐怖を感じるとぎこちない笑顔を浮かべてしまうクセがある。それゆえ、緊迫した状況でも笑っているように見えるため「悪魔」と影で称されている。能力を使った際に地面に焼け焦げた足跡が残るため、「悪魔の足跡」とも呼ばれる。
表向きは「ヒーローになるため」と公言しているが、母親と弟のような被害者を増やさないため、また母親と弟を殺した犯人を捕まえ自らに被せられた濡れ衣を晴らすために消防隊への入隊を決意し、訓練校を卒業して第8特殊消防隊に配属される。
CV:小林裕介
第8特殊消防隊に、シンラの配属直後に配属された隊員。二等消防官。17歳。身長174cm。誕生日は7月10日。目にかかるほどの長さの前髪が特徴で、任務時には縛って額を出している。本人はよく理解していないが、事業に失敗した両親が夜逃げしており幼少期に置き去りにされている。その両親とのある思い出がきっかけで自身を「騎士」と称する仰々しい言動をとるようになり、人々を守るために戦うことを望んでいる。騎士のイメージに合わないという理由から、火災現場ではヘルメットをかぶらない。
第三世代能力者で、自らの体から発した炎を超高温状態にする事でプラズマを作り出し、刀身のない剣の柄から噴出させる炎の剣「エクスカリバー」で戦う。そのため、剣術を習得している。また、プラ板で作った使い捨ての「ミニエクスカリバー」を使ってちょっとした溶断・溶接などを行える。利き手と反対の手で剣を振るっていたら実力を出せなかったのが利き手に戻した瞬間に相手を瞬殺したり、騎士のような格好をさせるだけでエクスカリバーの出力が上がるなど本人のコンディションや気分次第で戦闘力に開きが出る。
戦闘力は高いが頭脳労働は苦手で、あり得ないような間違い・勘違いをすることから作中ではたびたび「バカ」扱いされている。シンラとは訓練校の同期だが、ヒーローに憧れるシンラに対して騎士に憧れるアーサーは反りが合わず、仲が悪い。シンラには「騎士はショボい」と言われた事を根に持っており、自らを「騎士王」と呼ぶ。美形なので異性からの評判が良いらしく、シンラ曰く「バカのくせにモテる」。
タマキ・コタツ(環古達)
CV:悠木碧
第1特殊消防隊の隊員で、第8特殊消防隊に無期限で研修配属している。17歳。身長156cm。誕生日は2月22日。炎で猫の耳、尻尾、爪を生やし、猫又のような姿になる第三世代能力者。髪形は黒髪のツインテール。黒いビキニのような服の上から制服を着用している。勝ち気な性格だが、ちょっとしたハプニングでセクシーなシーンを演出してしまう、自他共に認める「ラッキースケベられ」体質。
一般家庭出身ながらシスターを志し、修練も受けているが実戦での鎮魂経験はない。
熱血漢のレッカに憧れていたが、本人も気づかないうちに人工焔ビト事件の片棒を担がされてしまう。その責任を取る形で第1での活動を自粛する処分が下され、第8に預かりで所属することになった。
シスター
CV:M・A・O
聖陽教会出身のシスター。16歳。身長154cm。誕生日は4月10日。無能力者。焔ビトと化してしまった人の魂を沈めるために祈りを捧げるのが役割で、他の隊員達のように消火や救出活動は行わない。
穏やかで優しい性格だが、時に大胆な言動をとって周囲を驚かせることがある。マキと仲が良い。
火華とは同じ修道院出身で彼女を「義姉さん」と呼ぶ。
科学捜査官
CV:阪口大助
第8に初めて配属された科学捜査官。23歳。身長約187cm。誕生日は3月14日。無能力者。大学に飛び級入学&首席卒業後、灰島重工で発火応用科学研究所の主任を務めていたが、科学捜査の拡充を図る皇国の方針に便乗して第8に入隊した。特殊消防官となることで「現場で自由に立入調査できる」ようになることが目的であり、灰島重工が第8消防隊をスパイするために送り込まれたが、第8の面々にはある程度勘付かれている。火災現場では地形や炎の特徴を見極め、より効果的な消火方法を算出、指揮する役割を担う。
正しい知識を得ることを求めており、そのためには第8と灰島のどちらにも味方しうるつもりでいる。ジョーカーとは以前から接点があったらしく、入隊後も調査現場などで会話を交わしている。
機関士
CV:八代拓
第8に新たに入隊した技術者で、『炎と鍛冶の神』と称される当代随一の腕前。18歳。身長178cm。誕生日は4月18日。無能力者。作った機械には一度ダメージを与え、故障しないか確認している。大災害以前の世界に存在した動物をモチーフにした作品を数多く作っており、いつかは絶滅した動物たちを取り戻したいと考えている。
元々は消防官を嫌っており特殊消防隊や灰島重工からのスカウトを全て断っていた。しかしスカウトに来たシンラ達に伝道者一派の襲撃から救われ、更に桜備からの説得もあって考えを改めた。入隊後は火縄から機関員の任務を引き継ぎ、さらに持ち前の技術力を活かして新装備を次々と開発、第8の戦力向上に貢献している。
技術者であった祖父と父が焔ビト化した過去があり、そこには父と兄弟弟子であったDr.ジョヴァンニが関わっている。