概要
実家は世界的に有名なレストランで、描写から護身術として格闘技を嗜んでいる節がある。
本作のキーパーソンの1人で、物語の始まる3か月前に謎の失踪を遂げている。
実は既に彼女は死亡しており、その事実は真実を表沙汰にしたくない学園側によって隠蔽されている。
嘗ては確かに裕福な家庭に生まれたのは事実だが、経営しているレストランの内部対立が原因となり、彼女が高等部に上がる直前になって倒産してしまい、その事が発端となって(元々選民思想的な考えの人種が占めていた事もあり)貧乏人に対する偏見から来る蔑視に2年以上も曝された挙句に陰湿な嫌がらせや虐めを受けており、その事を分かってくれるのは生徒会長を務めていた無二の親友であるビンディだけであった。
当初ナナンも果敢に応戦していたが、度重なる嫌がらせは段々とエスカレートして行き、遂には虐めを働いていたアリサたちのグループとナナンの双方が怪我を負うという暴力沙汰にまで発展。
これが切っ掛けとなり閉鎖的な学園の社会に嫌悪感を抱き、どんなに訴えても学園の体面を保ちたいが為に全く動こうとしない[[マザー・グラシア>]グラシア・デレニカス]に失望。唯一無二であるビンディと共に学園から脱走し真実を外の世界に伝えようと試みる。
しかしこの試みは事実を秘匿としたい学園側が差し向けた警備員たちとの争いの果てに近くにあった岩に頭を強打し命を落としてしまうという最悪の結末を迎えてしまい、この事実は学園の体面をあくまでも守る事に固着するグラシアの意向によって秘匿され、表向きには行方不明として処理され、事件の真相が明るみになったのはマルハワ学園で起きたバイオハザード事件が収束した後であった…。
この先マルハワデザイアのネタバレ注意
事件のあらましは以上であるが、実はこの話にはまだ続きがある。
彼女の死亡後、ナナンの遺体の前で悲しみに暮れるビンディの前に謎のフードの女(どことなくエイダ・ウォンっぽい)がどこからともなく現れ、ビンディに協力すると唆して“C-ウィルス”の試作品を手渡す。
ビンディは半信半疑ながらも、大親友のナナンを失った悲しみと怒りから女の言葉に敢えて乗り、“C-ウィルス”をナナンの遺体に注入。ウィルスの作用よってB.O.W.へと再誕する。
実験体C16(ネタバレ注意‼)
ナナンが“試作型C-ウィルス”のサンプルの作用によってB.O.W.へと生まれ変わった姿。
“C-ウィルス”が投与されたナナンの遺体がサナギ化し誕生した。
顔の左半分こそ生前の頃のナナンの顔を残してはいるが、その部分以外は全身及び顔の右半分が肉腫に覆われ、肉腫の付いた触手を持っている等かなり醜悪な容姿をしている。
なお、その外見や人間をゾンビ化させるガスを放出するといった後に登場するB.O.W.のレポティッツァに酷似した能力を持っているが、それもその筈、実験体C16はレポティッツアのプロトタイプに当たるB.O.W.であり、レポティッツァはC16のサンプルを元に改良に改良を重ねて生み出された存在に他ならないからである。
学園で立て続けに起きた生徒たちのゾンビ化事件及び大規模なパンデミックを引き起こした元凶にして本作のラスボスの1人で、触手による攻撃は人間の体も易々と貫く程に強力。
更に知能も僅かばかり残されているらしく、特定の個人に対して感染させる場合は「キス」し、多数に感染させる場合には周囲にガスを撒き散らすといった方法を使い分けていた。なお、描写からガスは死して間もない遺体にも効果がある模様。
ちなみに一見すると自我は残されていない様に見えるが、プールの水面に映る変異した自分の姿を(無表情だが)見詰めたり、リッキーに“C-ウィルス”のサンプルを注入しようとするフードの女の持っている注射器を破壊したり(ただしその直後にリッキーも攻撃している為、彼を助けたわけではない模様)といった行動をしている事から、欠片ほどの自我が残っているようだ。また、生前、無二の親友であったビンディのだけは従順に従っている事から、僅かながら生前の記憶も有している模様。
ビンディの指示で引き起こしたパンデミックの際に対峙したクリスとの対決では“C-ウィルス”のガスなどで苦戦させるが、リッキーの機転でガスが振り払われ形勢が逆転し、追撃を受けて体を真っ二つにされてしまう。しかしそのような状況になってもなお活動は停止しておらず、親友のビンディがピアーズに倒されたのを切っ掛けにその死に呼応するかのごとく活動を再開。学園からの脱出をはかるビッキーたちが乗るヘリを襲撃し、ビンディを殺したピアーズに襲い掛かり、それを庇ったメラに致命傷を負わせるが、最後はヘリに積まれていた機関銃の銃撃を浴びられ木っ端みじんに吹き飛び遂に生命活動を停止した。
しかしその後、肉片は今回の事件の真の黒幕であるフードの女=カーラ・ラダメスによって回収されて研究所へと持ち帰られると、更なる改良が加えられて上述したレポティッツァが生み出される事となる。