カタログスペック
頭頂高 | 23.9m(23.2mという資料もあり) |
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本体重量 | 167.6t |
全備重量 | 229.0t |
ジェネレーター出力 | 3,849kW |
装甲材質 | 超硬スチール合金 |
スラスター総推力 | 253,000kg |
武装 | フォノンメーザー砲(実際はメガ粒子砲)×1、メガ粒子砲(収束ビーム砲)×8、アイアン・ネイル×2 |
需要
ジオン公国軍が開発した試作水陸両用MSで、形式番号はMSM-10。
MSにしてはきわめて異例な前後対称の姿をしている。これは「180度転回があまりにも遅いため」「水中での機動性能を上げるため」「(時期から考えて)MAへの過度期に開発されたため」という説がある。
一年戦争時のMSとしては破格ともいえる大型ジェネレーターを搭載しており、ザクⅡの4倍の出力を誇る。その為ゾックのメガ粒子砲は連射も可能で、連邦のビームライフルに相当するとされる。
当時のジオンMSの中でも群を抜いた火力は、1機で公国軍一個中隊のMSに匹敵するという意見もある程。
両腕には爪(アイアン・ネイル)があるものの、砲を発射する際のアンカーとしての運用が考えられていた程度で実質はただの飾り扱いだったらしい。「腕なんて飾りです」ということなのか?
ゾック以前の水陸両用MSは陸上での活動に主点を置いていたが、ゾックは水中での活動に主点を置いている。
フェアリングシェル(整流殻)による機体の抵抗・流体調整と熱核水流ジェットによる推進速度はどちらも良好で、一年戦争時の水陸両用MSの中では最も完成度の高い機体となった。
だが、機体の大型化と重量の増大をもたらしたため、脚部は機体を支えるだけで歩行は事実上不可能であり、地上での移動にはホバーを使用する。緊急時には熱核ジェットによるジャンプ飛行を行い、ザクⅡの数倍のジャンプ力を持つという。
このような局地専用メガ粒子移動砲座とも形容される特異な設計から、シャア・アズナブル大佐には「こんなMS使えるのか?」「見掛け倒しでなければいいのだがな」等と酷評され、ジャブロー潜入時には目立った戦果も上げられずにガンダム(劇場版では61式戦車)に瞬殺され撃破された。
余談
アニメに登場したゾックは実は2号機であり、他に2機程試作されたが所在は不明。またバリエーションも存在したとかしないとか。
ある漫画では宇宙用高機動MAとして登場。マ・クベが搭乗し、機動性で翻弄するもガンダムによって一撃で撃破され、ドズルの艦隊を巻き添えにして壊滅している。
また、一部のゲームでは四脚型のゾックが出現する(この多脚型はリブート版コミカライズのザ・ブルー・ディスティニーでは、初期型に近い扱いとなっている)。某ゲームではラスボスでもある。
漫画『サンダーボルト』では、四脚型のゾックがジオン残党軍にて運用されている場面がある。本作ではMSでもMAでもない区分の兵器、超巨大MF(モビルフォートレス)として登場する。要塞の名に恥じない程の大型の兵器として完成、それぞれの脚部にMSを格納、整備出来る程のスペースと設備を持ち、出撃も可能としている。さらにメガ粒子砲もかなり強力に設定されている。運用としては潜水艦と同等の部類と思われる。
「機動戦士ガンダムオンライン」にも参戦しており、一部のプレイヤー達からは「御神体」の愛称で呼ばれている。
ゲームによっては前後のメガ粒子砲を回転しながら一斉発射したり、頭部から放つメガ粒子ビームで薙ぎ払ったりする特異な攻撃モーションを持っている。
「機動戦士クロスボーン・ガンダムDUST」にも登場するが何とこちらは水陸両用MSなのに先述の漫画のように宇宙空間で使用された。
イラストを描く際の注意
ゾックはモノアイの色がピンクではなく黄色である珍しいMSのため、イラストを描く際はモノアイの色に注意しよう(たまに公式絵でもピンク色の時があるが、若さ故の過ちということで広い心で受け入れよう)。
以上からモノアイの色1つにしても、敬虔なるゾック教徒の目を以ってすれば、その信仰の浅薄さを一目で見透かされてしまうのである。日々信仰を捧げることによって、来るべきMGゾックの降臨を祝福する事ができるのである。