ムサシ「本当に...本当にこれでいいんですか!?こうするしかないんですか!?」
佐原司令官「君の懸念も解る。ヘルズキングを使うということは悪魔の力を振るう事にもなる」
ムサシ「だったら!」
佐原司令官「我々には責任がある。我々の肩には何十億の地球人の未来がかかっているんだ。例えこの手を汚しても背負い続けなければならんのだ。それが我々防衛軍の責務であり覚悟だ...これまで我々人類はコスモスに頼りすぎてきた。彼の負担を少しでも軽くする事が出来るのなら私は……喜んで悪魔と手を組もう。想いは君達EYESと同じではないかね?」
ムサシ「...汚した手で、汚した手で自分の首を絞める事にはなりませんか?」
佐原司令官「春野ムサシ隊員だったな」
ムサシ「はい...」
佐原司令官「覚えておこう」
データ
- 身長:57m
- 体重:6万7千t
- 別名:対カオスヘッダー殲滅兵器
- 出身地:防衛軍基地
概要
第61話「禁断の兵器」に登場。
SRCのカオスキメラの研究が進まないことに業を煮やし、カオスヘッダーへの対抗手段として統合防衛軍が破壊されたヘルズキングの残骸を回収し、対カオスヘッダー兵器として復活させたもの。体内にはカオスヘッダーの弱点であるソアッグ鉱石をエネルギーにするソアッグ反応炉を搭載している。
以前のヘルズキングとの違いはカラーリングが青から紫色に変化し、頭部に鶏冠状のパーツが追加されている。また弱点である喉部分は修正されネイバスター光線の直撃にも耐えきれるほどになった。両腕にはヘルズガンの代わりにソアッグ反応炉のエネルギーを利用し、物質を原子レベルにまで分解・消滅させる強力なビームを発射するソアッグビーム砲が装備されている。
カオスヘッダーに対抗しうる人類の希望として防衛軍が強制プログラムで起動させようとしたが、ベリル星人が仕込んでいたセキュリティプログラムに感知されてしまい勝手に起動し大暴走してしまう。
ウルトラマンコスモスをもソアッグビームで一度はダウンさせたが、エクリプスモードの攻撃で喉の装甲を壊され、ヘルズキング改はもはや人類の希望ではないと判断したヒウラキャップの決断でテックスピナー1号とテックスピナー2号のビームとコズミューム光線で破壊された。
恐らく、仮に暴走しなかったとしても怪獣殲滅兵器としてコスモスとは近いうちに対立して倒されていたうえ、EYESやSRCの方にも犠牲者が出ていた可能性があるのでこれはこれで良かったのかもしれない。
しかし、使用されていたソアッグ反応炉の波長はカオスキメラの活性を促進することが判明、カオスキメラの研究が躍進することとなった。
防衛軍の努力は方向こそ間違っていたが、無意味ではなかったのだ。
『新世紀ウルトラマン伝説2003』
ウルトラマンキングの300万歳の誕生日を怪獣たちと共に祝福した。
『セブンガーファイト』
20年ぶりにまさかの再登場。恐らくは防衛目的に鹵獲されたロボット繋がりでの起用だと思われる。
当初は通常のヘルズキングだったが、地球防衛軍アメリカ本部が総力を挙げて撃破。それを改良してヘルズキング改とし、軍の最新鋭装備とするために統合先進装備研究所で管理していたが、栃林市岩船山にてハルキの操縦するセブンガーと対決。
パワー勝負の末にセブンガーによって崖下に投げ落とされ、活動を停止した。
スーツはアトラク用の流用…と思いきやコスモス本編の撮影に使われた20年モノ。監督した田口清隆はその事実を撮影でセブンガーに容赦無くボコらせた後に知ったらしく、少々焦った模様。
ちなみに田口氏はヘルズキング改登場回のコスモス第61話に助監督として携わっている。
余談
着ぐるみはヘルズキングの改造。
ソアッグ反応炉はウルトラマンティガのマキシマ・コンバーターユニットの流用。
ヘルズキングの再登場は、監督の市野龍一と脚本の増田貴彦が酒の席で発想した。
関連項目
キングジョーⅡ...こちらも宇宙人が遺した兵器を人間側が利用した例。
3式機龍...怪獣だったものを改造した兵器である、日本の防衛組織が運用する、本来の性質に則って暴走したなどの共通項がある。