ステゴサウルス
すてごさうるす
中生代ジュラ紀に栄えたステゴサウルス科の代表的な植物食恐竜。
概要
和名は「剣竜」(けんりゅう)。Stegosaurusは「屋根トカゲ」の意味。全長7~9m、推定体重2~4トン。
頭部が極端に小さく、四肢は後肢より前肢の方が短い。
背中に二列互い違いに並んだ菱形の骨板を、尾の先にやや水平に伸びる2対のスパイクを有する。
骨板の用途はディスプレイ用(大人でも成長していたのが根拠ととされる)、体温調節用(その場合左右互い違いが最も効率的とされる)、個体識別の目印など諸説ある。かつてはスパイクと共に戦いに使われたと考えられ、学習漫画では子供が頑丈そうという感想を述べてもいたが、これは薄くて現在では否定されている。
スパイクは外敵に対する武器だった可能性がある(このスパイクが貫通したとされるアロサウルスの尾椎が見つかっている)。
喉の部分に小さな骨質鋲が密集して出来た装甲があるほか、腰のあたりにも骨質鋲からなる装甲を備えていた。
脆弱な歯と顎しか持たず、摂食した植物は噛まずに飲み込み、大きな腹部の中で醗酵させて消化したと考えられている。また、付近から多種植物食恐竜の化石が見つかっていることが多いことなどから、他の恐竜のフンを食べていたという説もある。
腰の部分に第2の脳の役目を果たす神経の塊があったという俗説があるが(それでも愚鈍と考えられていた)、グリコーゲン体の貯蔵庫という説もある。
類を見ない装飾的な外見や、古くから知られていた種(オスニエル・チャールズ・マーシュが命名)であることも手伝って、有名な恐竜のひとつ。
ちなみに、かつては骨板が亀やセンザンコウのように背中を覆い、その隙間からスパイクが生えていたと考えられていた。その「甲羅」を屋根に見立てたのが名前の由来。