キャラクターとしてのファイヤーマンについてはこちらで。
空想特撮TVシリーズ 炎の男!
(当時の番宣ハガキより)
概要
円谷プロ創立十周年記念番組。「怪獣特撮」の原点に回帰するコンセプトで制作されたが、人気は伸び悩み、30話で打ち切りとなった。恐竜をモチーフとした怪獣の造形と、ダイナミックな特撮シーンが見所。
英語圏で"fireman"(=ファイヤーマン)は、消防士を表す一般名詞(現在は"firefighter"のほうが一般的らしい)、という大人の事情で、海外では、"Magma Man"(マグママン)という名称になっている。
当時の人気こそ伸び悩んだものの、王道を目指した渋くてオーソドックスな内容から、ミラーマン、ジャンボーグAと並んで知名度が高い。
マニアの間では「アカレンジャーの出世作」としても知られている。岬大介を演じた誠直也氏の役者人生に大きな影響を与えた事は間違いない。
あらすじ
太陽の様な、真っ赤に焼けた巨大な隕石が落ちたその夜、海は美しい発光現象を起こした。青江半島沖で発生したこの不思議な異変は、何人かの人達を結び付けた。
隕石の落下した海で航行テストを行っていた海洋調査船シーマリン号の設計者千葉太工学博士
特殊ロケット燃料を開発した宇宙工学の第一人者水島三郎博士
異変の調査にあたった海洋学・生物学の権威海野軍八博士と助手の葉山マリ
そして、青江半島沖で発掘作業を続けていた謎の青年岬大介
彼らの前に、隕石が放つ熱による海水温上昇により絶滅したはずの恐竜が怪獣となって現れた。翌朝、怪獣は島に上陸し、集落を襲う。岬大介は、胸元から取り出したファイヤースティックで赤い巨人・ファイヤーマンとなり怪獣に挑む。実は岬大介はこの時に備え、 地底世界アバン大陸の長老からファイヤースティックを授けられに地上へ派遣された戦士・ミサキーだったのだ。熱戦を放つ敵に苦戦しつつもこれを撃破する。事態を重く見た政府は、海洋開発センターを母体として、地球科学特捜隊「S.A.F」を結成。海野博士に誘われSAFに入隊した岬大介は、異変や怪獣と戦い続ける。
地球が地球が大ピンチ!
放送リストと登場する怪獣、宇宙人
※サブタイトル表記はOP表記に準ずる。
№ | サブタイトル | 登場怪獣・宇宙人 | 脚本 | 監督 | 特殊技術 | 放送日 |
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1 | ファイヤーマン誕生 ―恐竜ドリゴン・ドリゴラス登場― | ドリゴン、ドリゴラス | 若槻文三 | 大木淳 | 佐川和夫 | 1973年1月7日 |
2 | 武器は科学だS・A・F ―恐竜ドリゴン・ドリゴラス登場― | ドリゴン、ドリゴラス | 若槻文三 | 大木淳 | 佐川和夫 | 1月14日 |
3 | 謎の宇宙船 ―剣竜ステゴラス登場― | ステゴラス、メトロール星人 | 今村文人 | 大塚莞爾 | 佐川和夫 | 1月21日 |
4 | インベーダーを撃滅せよ ―剣竜ステゴラス登場― | ステゴラス、メトロール星人 | 今村文人 | 大塚莞爾 | 佐川和夫 | 1月28日 |
5 | ジュラ紀へ落ちた少年 ―原始恐竜ジュラザウルス登場― | ジュラザウルス | 若槻文三 | 安藤達己 | 佐川和夫 | 2月4日 |
6 | 遊星ゴメロスの秘密 ―宇宙恐竜スペーザー登場― | 遊星ゴメロス、スペーザー | 若槻文三 | 安藤達己 | 佐川和夫 | 2月11日 |
7 | 恐怖の宇宙細菌 ―細菌怪獣キノクラゲス登場― | キノクラゲス | 今村文人 | 大木淳 | 大木淳 | 2月18日 |
8 | 恐怖のミクロ怪獣 ―怪獣クマゴラス登場― | クマゴラス | 安藤豊弘 | 鈴木俊継 | 佐川和夫 | 2月25日 |
9 | 深海からの挑戦 ―殺し屋怪獣ネロ・ギラス登場― | ネロギラス、ロドグロス、ステゴラス、グドン | 今村文人 | 鈴木俊継 | 佐川和夫 | 3月4日 |
10 | 鉄の怪獣が東京を襲った! ―恐怖のバランダーV登場― | バランダ星人、バランダーV | 若槻文三 | 安藤達己 | 小林正夫 | 3月11日 |
11 | よみがえった岩石怪獣 ―スコラドン登場― | スコラドン | 若槻文三 | 安藤達己 | 小林正夫 | 3月18日 |
12 | 地球はロボットの墓場 ―怪獣ティラザウルス登場― | ティラザウルス、バローグ星人 | 岸田森 | 大木淳 | 大木淳 | 3月25日 |
13 | 竜神沼の恐怖 ―宇宙怪獣ドランゴ登場― | ドランゴ、トラン星人 | 今村文人 | 佐伯孚治 | 石井若太郎 | 4月3日 |
14 | 悪魔の海を突っ走れ! ―大恐竜チラノドン登場― | チラノドン | 若槻文三 | 佐伯孚治 | 石井若太郎 | 4月10日 |
15 | ベルダー星M13号指令 ―恐竜ラノザウルス登場― | ラノザウルス、ティラザウルス、ベルダー星人 | 今村文人 | 樋口弘美 | 中村倍也 | 4月17日 |
16 | 奪え!ファイヤースティック ―大怪獣ロングネック登場― | ロングネック、アルタ星人 | 安藤豊弘 | 樋口弘美 | 中村倍也 | 4月24日 |
17 | マグマに消えたファイヤーマン ―怪獣キングザウラ登場― | サルファ星人、キングザウラ、長老オーザ | 若槻文三 | 大木淳 | 佐川和夫 | 5月1日 |
18 | やったぞ!ファイヤーダッシュ ―怪獣キングザウラ登場― | サルファ星人、キングザウラ | 若槻文三 | 大木淳 | 佐川和夫 | 5月8日 |
19 | 宇宙怪獣対原始怪獣 ―ムクムク対マクノザウルス― | ムクムク、マクノザウルス | 今村文人 | 大木淳 | 佐川和夫 | 5月15日 |
20 | 怪獣ガガンゴの嵐 | ガガンゴ星人、ガガンゴ | 若槻文三 | 樋口弘美 | 小林正夫 | 5月22日 |
21 | 殺しの使者デコンとボコン ―ダブルゴッド出現― | ダブルゴッド、デコン、ボコン | 今村文人 | 樋口弘美 | 小林正夫 | 5月29日 |
22 | 来たぞ!変身宇宙人 ―デストロザウルス登場― | プリマ星人、デストロザウルス | 安藤豊弘 | 鈴木俊継 | 佐川和夫 | 6月5日 |
23 | 宇宙指令 ファイヤーマンを殺せ! ―グリーンギラー登場― | グリーン星人、グリーンギラー | 若槻文三 | 鈴木俊継 | 佐川和夫 | 6月12日 |
24 | 夜になくハーモニカ ―ハモニカ怪獣登場― | ハモニガン | 岡本育子 | 岡本弘 | 佐川和夫 | 6月19日 |
25 | 帰る星なき宇宙人 ―ヴィナレス星人登場― | ヴィレナス星人 | 今村文人 | 大木淳 | 小林正夫 | 6月26日 |
26 | 夕陽にひかる岩山の秘密 ―ガドラザウルス出現― | ガドラザウルス | 若槻文三 | 大木淳 | 小林正夫 | 7月3日 |
27 | 死人をあやつる宇宙の支配者 ―暗黒怪獣ブラッカー登場― | ブラッカー、ブラックサタン | 若槻文三 | 安藤達己 | 佐川和夫 | 7月10日 |
28 | アルゴン星から来た少年 ―デビルザウルス登場― | デビルザウルス、アルゴン星人エムサ、ベムタン、ベムサキング | 安藤豊弘 | 安藤達己 | 佐川和夫 | 7月17日 |
29 | 射つな!怪獣だって友達だ ―宇宙怪獣スペーグス登場― | スペーグス、スペーグスJr. | 今村文人 | 鈴木俊継 | 佐川和夫 | 7月24日 |
30 | 宇宙に消えたファイヤーマン ―宇宙怪獣ダークマンダー登場― | 物体X、ダークマンダー | 若槻文三 | 鈴木俊継 | 佐川和夫 | 7月31日 |
余談
本作は諸事情により、旧大映の特撮スタジオで撮影された。これの関連か、ファイヤーマンの変身音はギャオスの殺人音波の効果音が流用、また登場怪獣の鳴き声もジグラ等から流用されていたりする。
本作品の特撮映像は「猿の軍団」や「恐竜大戦争アイゼンボーグ」でも流用されている。
後には「渋過ぎて地味だった」「裏番組のサザエさんに視聴率で負けた」とも噂されている。
2010年のTOKYO MXにおける放送枠もサザエさんの裏でありこのときは時間帯は変更されず、終盤サブチャンネルに移動して終了という状況であった。
関連イラスト
関連タグ
レッドマン - 企画段階での仮称(企業スパイ対策のダミーネーム)
グレンファイヤー - 『ウルトラマンゼロ THE MOVIE』に登場するファイヤーマンのリメイクキャラクター
ロックマン:同名のボスキャラが登場。こちらにもマグママンというボスキャラがいるという奇妙な共通点がある。
クー子:OPをパロディした事がある。
電撃!!ストラダ5:本来ならファイヤーマンの後番組になるはずだった。