概要
CV:千葉繁
イースター島に古くからいるイタズラ好きな邪霊で、島に存在してきた聖なる精霊マナと敵対しており、モアイ像の下に封印されてきた。
しかし、伐採が続いたせいで島は荒れて島民の衰退と共に生じた部族争いによってアクアクを封印していた事を忘れられたモアイは次々と倒されてしまい、封印を解かれていった。それでも本来小型だったお陰でマナ達は退治していき、現代ではまず脅威とならなくなっていった。
基本はイタズラ好きの性格で、イオとラナに言わせると、「暴れん坊」「欲張り」らしく自分と同じイタズラ者(アクアクにとっては特異だったり、相手を惑わす技・行為もイタズラと認識してるらしくドロロの分身の術もイタズラと扱っていた)を見つけるとその力を横取りしようとする。
映画のメインヴィランとして登場したアクアクは、どのアクアクよりも力が強く、一番邪悪な心を持っているらしい(小説版によると噴火を引き起こしたこともあるらしい)。
日本派遣の灰汁博士の調査チームがラノ・ララクの火山湖底に設置されていた巨大モアイを動かしてしまったことにより封印が解かれた。
他のアクアクの体長が推定50〜60cmほどに対して、こちらは約4〜6mとかなり大きい。
封印も水中に沈めた大きなモアイにと二重の処置がされており。マナたちにもその力は認められている。
劇場版唯一の純粋な地球出身の敵キャラである。
容姿
通常形態
「アクアクーッ!!」
本来の姿は赤紫色の体に関節の2つある脚が三本で、赤い大きな目が一つといった異形の姿をしている。目の周りの模様も通常の目として機能しているらしい。
この形態では「アクアクー!」といった鳴き声しか発する事ができない。
強化形態
「黒いヤツのパワーと赤いヤツの情熱、青いヤツの技、そして黄色いヤツの知恵を我が物とした今、やるべき事はただ一つ。究極のイタズラ……『侵略』だ!!」
アクアクがケロロを除く小隊メンバーから力を奪い取った姿。
劇中ではクルル→タママ→ドロロ→ギロロの順に力を奪って短時間の内に何度も姿を変え続けた結果、ギロロと同じ赤色がベースのケロン人に悪魔のような角が生えた姿「アクアクギロロ」となった。
アクアククルル
クルルの知恵と知識を奪い取ってケロン人を模して得た姿。耳の部分から本来のアクアクの腕が生えているのが特徴。器用さと言語能力をも手にいれ、ケロロ小隊の知識も得ていたことでギロロの銃弾を難なくはじき返し、ドロロの零次元斬をも空間を操作することで受け流す。タママに至っては攻撃することなく弱点を突き無力化してしまった。
アクアクタママ
クルルに続いてタママのパワーを吸収した姿。両手を刃に変えて尻尾はケロン人よりずっと長く更に伸ばして掴むことが出来る。タママインパクトを模倣した「アクアクインパクト」のほか、分裂により複数の方向を攻撃する「アンドロメダインパクト」も可能(ノベライズ版によれば、これはクルルの能力を組み合わせて得た技である)。
アクアクドロロ
ドロロの技(テクニック)を吸収した。ブーメランのような刀を武器とする。アクアクインパクトも引き続き使用でき(オリジナルと同じマスクで口が隠れた姿のため顔の前に発生させて直接放ち、色はピンクになっている)、分身はオリジナルより多く素早く出現させられる。ギロロはラノ・ララクが死火山である事を利用しマグマ溜まりに放り込んで倒そうとしたがそれすら耐えてギロロを倒してしまった。
アクアクギロロ
ギロロの情熱(戦闘技術)を吸収した姿。詳細は該当項目を閲覧
能力・弱点
大口を開き飲み込んだ相手の力(と気力も)を奪うことができ、同時に一番最後に力を奪った相手に似た姿になる(奪った面子の命までは取らなかったので殺すと力は消失してしまうのかもしれない)。
元々言語を話す能力はなかったが、上記の通り一番最初にクルルの力を奪い取った事で膨大な知識を得て、言語能力の獲得に至った。アリサに腕を切断されたがあっさり繋がる再生能力やマグマでも障害にならない耐久性を持つ。
かけられると湯気が上がり、小説版には「水で焼かれ」などが書いてあり、恐らくアクアクにとっては温度関係無しに水は熱湯並みに熱いのかもしれない。
しかし、時には怒らせるだけのことがあり、水だけでは倒せない。が、雨の際は大人しくしており、顔面にかけられた時には見事な絶叫をしている。
最大の弱点であるモアイの眼から照射するマナの光も他の個体よりずっと大きいため1体から放たれる分だけでは大して効かない。
劇中での動向
ラノ・ララク湖底のモアイ像が動かされた事で封印から解放され、島の外へ飛び回っていたところイースター島へと向かっていたケロロと冬樹を襲撃する。
後に闇の者の気配を感じて駆け付けたアリサや強大なエネルギー反応をキャッチした小隊メンバーと交戦するも、通常の姿でも十分過ぎる強さでアリサ達を圧倒。
さらにはクルルの知恵、タママのパワー、ドロロのアサシンスキル、ギロロの戦闘力といった小隊メンバーの力を奪い取ってケロン人と同じ姿を取った。大いに力と能力を増したことに満足すると本来侵略者である彼らの性質を受け継いだためか「究極のイタズラ」として侵略を行うと宣言。
強大なパワーで宇宙空間に亀裂を生じさせ、さらにそこから無数のモアイ像を模して作られた隕石を世界中に落として破壊しつくすことを企て、手始めにイースター島に降り注がせて島にある全てのモアイ像を破壊しようとしたが雨が降ったことで身を潜め、その間にケロロ小隊に復帰される。
島中のモアイ像を集めて浄化させる作戦を立てた小隊におびき寄せられるも次々とあしらい、勝負を挑んだケロロまでをも圧倒的な攻撃で消し去ってしまうが、消し飛ばされる直前にイオの力で小さなモアイ像に魂を宿らせるという形で完全に死なずに済んだケロロが、ラナから助言を受けた冬樹の手で地面に埋められた事でマケマケの力を一時的に手に入れた究極ケロロとして復活を果たす。
そしてギロロ達が足止めをしている間にケロロが地上に衝突寸前だったモアイ型隕石の軌道を曲げ、亀裂の発生源としていた塔を破壊される事で究極のイタズラを阻止されてしまった。
そして超強化を果たしたケロロとの激戦の末に力負けし、アクアクを封じる力を島中から集めた光を一点に受けて敗北、元の丸い姿に戻って力も弱体化してしまう(同時に吸収された力も小隊一行に戻った)。
それでもなお悪あがきとばかりにケロロの力を奪おうとしたが、そこへ現れたアリサに捕らえられた末に手頃なサイズになったことでネブラに逃げ出すこと敵わず喰われるというあっけない最期を迎えた。
原作において
原作15巻に掲載された今作の元となったストーリーでは「バクテリアンインベーダー」という宇宙からの侵略者として登場。
クルル曰く「聞く耳持たねェ」手合とのことで、文献を読んだ冬樹の閃きからドロロとギロロの連携によりバラバラにされ、
そこに現れたアリサとネブラによって捕食されるという劇場版同様の最期を迎えている。
群体生物なため劇場版と違って自我は持たない。
また28~29巻に掲載されたその後日譚では本物の「邪神アクアク」が登場。
イースター島に飛来したケロロンボールの力で復活し、ケロロンボールが生成したコピーアクアクを捕食。
さらに鉢合わせたタママをも喰らいパワーアップし、その膂力でクルルが施そうとした封印も破ってクルルも捕食してしまう。
しかもドロロによればこの二人はこの際に既に死亡していた(も同然の状態)。
その事態を知り本気で激怒したギロロの攻撃すらものともせずこれを退け、救援に現れたドロロをタママの姿に擬態することで陥れる狡猾さを見せ、助けに入ったギロロも捕食した。この際に劇場版と同じアクアクギロロの形態になっている。
その後に小隊の全滅で心折れてもアサシンの本分を全うしようとするドロロに「もう貴様に友の面影は重ねない 抹殺せしめる!」とまで決意させている。
ギロロの望みを曲解して破壊と創造による侵略を成し遂げようとしており、ドロロには「時代遅れもはなはだしい侵略」「センスをうたがう」と侮蔑される。もともとケロロの侵略にも否定的な彼だが、そのケロロの侵略と比べても「クソみたいな侵略」とまで唾棄している。
アクアクはドロロを「侵略力29999」「単騎で地球を落とせる実力がある」とまで評していたが、自身もギロロ・タママ・クルルを取り込んだ事により侵略力18000から572400まで急成長しており、ゾルルや新ケロロを相手した時のような慢心や手加減もない本気の殺意を込めたドロロをもってしても敵わなかった。
しかし直後にイオの力を借りて鳥人の儀式を乗り越えた冬樹が連れてきた、マケマケと一体化したケロロが到着。
彼らの幼少期を思わせる殴り合い……といっても正確にはマケマケケロロのパンチ一発で撃破された。
これによりギロロは解放され、マケマケとイオの力でタママとクルルも蘇ることが出来た。
劇場版とは違い、タママを最初に捕食しておりこの時点で言語能力を獲得している。
またドロロは撃破されたものの捕食には至っていない。
「アクアクよ」「ちょっとベタ過ぎじゃないか? お前の悪党ぶり」
「そ…そうだったか? 俺なりにはなかなかだったと思うんだが…」
最後にその目的は本来は侵略ではなく、盛大な島おこしだったことが判明する。