概要
仮面ライダードライブの本編が始まる15年前に蛮野天十郎博士によって試作された、3体の初期型ロイミュードの内の1体で、全ロイミュードの中で最も序列が高い個体(ロイミュードは例外を除いて108体おり、数字が若い程に序列が高い)でもある。素体はコブラ型の下級ロイミュード。
誕生後、ロイミュード002(後のハート・ロイミュード)・003(後のブレン・ロイミュード)と共に反乱を起こし、蛮野とクリム・スタインベルト博士の2人を殺害した。
前日談の『type zero』でのハートによる決起集会にも参加しており、この時も一人だけ椅子に座ってハートの演説を聞いていたり等、他の幹部達とも明らかに異なる雰囲気を出していた。
そして、人類にとって代わる為の世界一斉蜂起『グローバルフリーズ』の際には、他のロイミュード達の先頭に立って街で暴れており、その後は進化態となったハートに敗れたベルトさんに「お前の負けだ」と告げながら破壊しようとするも、シフトカー達の妨害で逃げられてしまった。
その後の消息は長らく不明であったが、実は水面下で参議院議員にして国家防衛局長官の真影壮一として暗躍しており、第26話で再びその姿を現してベルトさんを戦慄させた。
最高位のロイミュードでありながら、ロイミュードの統率と指導者の座は自身が「王の器」と見込んだ002ことハートに全て譲っており、自らは裏で権謀術数を巡らせて暗躍する事が多い。
幹部を初めとした他の多くのロイミュード達からも恐れられている存在であり、その人柄については基本的に辛口で毒舌家のメディックからも「頼もしいけど不気味な男」と評され、同様に毒舌家のブレンからも「とても頭脳的で用心深く冷酷」「迂闊に近づけば虫けら同然に潰される」と評されているなど、その冷酷な性格や智謀の高さや危険性、さらには他の幹部達からも特別な存在として認識され、一目置かれているのが窺える。詳しい人物像は真影の個別記事を参照。
なお、登場当初はハートらに「001」とナンバーで呼ばれ、下級ロイミュード態の姿しか現していなかったが、第31話にて上級ロイミュード態であるフリーズ・ロイミュードの姿を披露した。
能力
代表的な能力として、氷の針を人間の耳の裏から脳に刺す事で人間の記憶を操作する能力を持ち、この能力と自らの地位を利用してロイミュード関連の事件を隠蔽していた。
彼の記憶操作の影響は作中の日本国全体に影響を及ぼしており、警察を初めとした公的機関は誰もロイミュードの存在を認めず、ベルトさんや本願寺課長らが水面下で進めていた対ロイミュードの方策も悉く潰されるか遅延させられており、ロイミュードの実在が公のものとなった後ですら、特防センタービルの建設や対ロイミュード装備の開発等が遅らされていた(その一方で、皮肉にも彼の能力のおかげで、当初は仮面ライダー達の実在や正体も世間から隠蔽できていた)。
彼の能力は、具体的には「ある特定のワードを指定して、それにまつわる記憶を凍結する」というものであり、単純な記憶の操作だけでなく一種の認識操作まで可能で、彼の能力の影響を直接受けた人間は、目の前で彼がロイミュードに変身して戦闘が行われたにも関わらず、それが日常の風景であるかのように一切反応をしなくなり、後述する件で誘拐した人物達の記憶を凍結した場合、親族にその人物が誘拐された証拠を見せても無反応となる程である。しかし、彼の能力の最も驚異的な部分は、単純な記憶操作の力ではなくその拡散能力にあり、彼の行った記憶操作はその人間を媒介してまるでウイルスのように多くの人間に自然拡散させる事が可能。作中では氷の針を使わずとも、吹雪を起こして広範囲の人物の記憶を一気に改竄するという技も見せている。
記憶操作の影響は拡散する程に薄くなるが、どれだけ薄くても能力をうつされれば何らかの影響を受けてしまう。ロイミュードに関する記憶操作の影響を受けていた追田現八郎の場合は、「ロイミュードというワードを喋れなくなる」という効果が発現していた。
さらに他のロイミュードにその拡散能力を貸し与える事も出来る。ちなみに12年前の時点で彼は既にこれらの能力を発現しており、彼による操作はその頃から行われていた。
しかし一部の特異体質を持つ人間には、その能力は無効化されてしまうと言う弱点があり、更に当初はそれらの人間を見分ける術を持っていなかった為に、作中の12年前に偽の新型ウイルス騒動を引き起こして、それを利用した全国一斉検診を利用し、特異体質を持つ人間を特定して密かに誘拐しており、彼等を使った人体実験を影で行なっていた。さらに凍結したワードに直結するものと記憶操作をした人間が接触した場合、記憶操作の影響力が弱まる事もある。
他にも、彼から直接記憶を改竄された人物には耳の裏に氷の結晶の様な傷ができる、彼が死亡すると少しずつ記憶操作の影響を受けた全ての者達の記憶が戻るという特徴がある。
戦闘面では、体を氷で覆う事で攻撃を防御する事が可能。
ちなみに融合進化態を生み出すネオバイラルコアを製造した張本人でもあるが、それの製造が能力によるものなのか純粋な技術力によるものなのかは不明(蛮野を利用した可能性もある)。
余談
前述の様にこの姿でいた期間は長いものの、この姿で仮面ライダーと戦闘を行った描写は一度も無い。第31話で初めて仮面ライダー達と対峙・戦闘した際には進化態の姿になった。
※その為、戦闘時の能力はフリーズの個別記事を参照。