概要
デーヴァに属する聖獣型の完全体デジモンでチンロンモンの配下。モチーフになった干支は「卯」。
デーヴァバージョンはデータ種だが、ウイルス種として登場するアンティラモンの2タイプがいる。現在はデータ種のほうが有名である為、令和のデジモンアニメにも割と早期に登場している。
データ種は心優しい性格で庇護対象を傷つけるものに対しては一切の容赦をせず、両腕を宝斧(パオフー)に変形させて竜巻のように荒れ狂う「アシパトラヴァナ」で敵を葬り去る。一方で、ウィルス種は体内に流れる気を自在に操る柔剛一体の戦術を得意としていて、傷を瞬時に回復する「メディテーションキュア」や体をクロンデジソイド級に硬化させて放つ「マントラチャント」が必殺技。
元ネタは安底羅大将だが、こちらはどちらかといえばウサギではなく、猿との結びつきが強い。安底羅大将とウサギは4番目に位置している故の人選なので仕方がないのだが。
大抵、ロップモン系列の進化系として扱われているが、デーヴァがアーマー体から進化するという法則性に則り、同じウサギモチーフのビットモンが進化前に据えられる事もある。
なお、旧デジカでは何故か愛情の紋章を使ってトゥルイエモンから進化するルートも存在した(Bo-670)。
登場作品
デジモンアドベンチャー02
劇場版である前編・デジモンハリケーン上陸!!/後編・超絶進化!!黄金のデジメンタルに登場。こちらはウィルス種デジモン。
はぐれてしまったウォレスのことを求めて暴走したチョコモンが、ウェンディモンからさらに進化した完全体デジモン。最終的にケルビモンへと進化を遂げる。
ウィルス種版はデータ種版に比べ神様的な意匠がなく、純粋な獣としての印象が強い。劇中でも素早い動きでブイモン達を翻弄した。
現在ではこちらの進化系統はほとんど取り扱われていない。(ウェンディモンの出番は多いけど。)
デジモンテイマーズ
スーツェーモン配下のデーヴァとして登場(デーヴァでは最後の登場となった)。デジタルワールドで迷う小春に出会い、わがままを断りきれずテリアモン探しを手伝う。更にマクラモンの襲撃から彼女を護り、スーツェーモンの命令に背いたとして成長期のロップモンに退化させられてしまうも、小春のパートナーデジモンになる。データ種。デーヴァの中では唯一の生き残り。
退化後はほとんどこの姿は見せなかったが、印象的な場面では小春の力で完全体のこの姿まで一気に進化、戦線に参加している。
なお、第6話ではウィルス種のカードが登場している。
デーヴァの神域にある南門を守ってはいるものの、無理に立ち入ったりしなければ襲ってくることはないようだ。また、デーヴァ時代から素直な所があり、座って小春の目線に合わせようとしたり、質問にはきちんと答えるなど設定通りの性格をしている。
デジモンストーリー
かつて一人のテイマーと共に、デジタルワールドに混乱と破壊を撒き散らすキメラモンと戦ったが、敗北して記憶を失い、ブラックアグモンの姿に転生していた。孤独に生きて来た生い立ちから、人間と共に成長していくデジモン達に嫉妬心を抱き、主人公に挑戦して来たが、敗北、捨て台詞を残して去っていった。
続く2戦目では主人公を見返すためにダークティラノモンに進化するも、またも敗北し、主人公に禁断の地「クロンこうざん」への行き方を教えた。その後も主人公に勝つために修行を続けていたようだが、何らかの理由でパグモンに退化して主人公達の事を忘れてしまい、テイマー達の手を焼かせていた所に、バイフーモンの手引きで主人公の元に預けられる。当初はわがままな性格で主人公を振り回していたが、冒険を通じて主人公に信頼を置くようになり、バッドテイマーズの落としたデータコアのかけらでアンティラモンの姿を取り戻し、キメラモンを撃破した。この為、本作の実質的なパートナーデジモンは彼という事になる。
彼の語るところによれば、キメラモンとの戦いで昔のパートナーが恐れをなして逃げてしまい、信頼していたテイマーに裏切られた事がデータに深く刻まれ、ブラックアグモン時代の人格を形成したとの事。
アンティラモンに進化している時は本来の老成した口調で話しているが、たまにパグモンと同じ喧嘩っ早い口調になることも。明言はされていないが、恐らくウィルス種のアンティラモンだと思われる。
キャラクターベースはデジモンテイマーズのインプモンだと思われる。