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名鉄5000系の編集履歴

2022-05-23 21:20:05 バージョン

名鉄5000系

めいてつごせんけい

名古屋鉄道の車両。初代と2代目があるが、メインイラストは2代目。

名古屋鉄道5000系(初代)

【HD名鉄20】名鉄初の高性能車【5000系Ⅰ】

1955年登場。2ドア・転換クロスシート・カルダン駆動・全電動車のSR車の始祖とも言える存在で、4両編成5本の20両と増結用中間車10両の合計30両が製造された。


前面は曲面ガラスを2枚配置して非貫通構造とした所謂湘南顔に近いもので、車体は軽量化のために台枠と車体上部・屋根を一体とした全面的に丸みを帯びたセミモノコック構造としている。

まだ一般列車での冷房が一般的でなかったために非冷房で、通風換気用のモニタールーフが屋根全体に設置されている。


電気機器は3900系第4編成で試行された機器・回路構成を踏まえてモ5000とモ5050の2両を1組とするMM'ユニット構造で配置している。

制御装置は三菱電機製のABFM-108-15-EDHC形、主電動機は東洋電機製造の直流直巻電動機TDK823-A形を採用。1台の制御装置で8機のモーターをコントローする1C8Mとし、モーター出力は75kwとしながらも編成全体の出力は従来のAL車HL車と遜色ないものに仕上がっている。


名鉄初の新性能電車ということで取扱説明書にもかなり気合が入っており、高級紙を使用して3冊に分かれている。内容は車両そのものの取扱説明に留まらず、電気鉄道の技術動向まで収録されている。


5000系の電気機器と同等品を採用し、前面を貫通構造として側面窓を1段下降式とした5200系も含めると最盛期には11編成が運用された。

当初は4両で登場した5000系は後に中間車を2両挿入して6両化。各務原線の架線電圧昇圧で直通列車を運転するに際し、4両編成を確保するために5000系から中間車を2両抜き取り、5200系2両編成へ組み込んだため、5000系は再び4両編成に戻った。ただ5200系はごく普通の箱型車体なのに対し、組み込んだ中間車は5000系の丸みを帯びた車体のために外観はチグハグだった。


車体構造が極端に軽量化に振っていたために重量が嵩む冷房装置の搭載ができず、1986年に5000系は全廃。5200系も翌年までに全廃された。足回りは5300系へと流用され、5000系の車体は5006号車以外全て解体処分。5200系の車体は豊橋鉄道へ譲渡され、同社1900系として渥美線の昇圧まで活躍を続けた。

なお解体を免れた5006号車の車体は常滑線新舞子駅近くの公園で保存されていたが、潮風に晒されやすい環境下だったために車体の腐食が酷く数年で解体撤去されてしまった。


なお、1950年代後半から60年代にかけて日本車両製造東京支店で製造された地方私鉄向けの高性能車は5000系がベースとなっており、長野電鉄2000系や富山地方鉄道14720形などがそれにあたる。


名古屋鉄道5000系(2代目)

鉄面画 名鉄5000系

特急列車の運行体系見直しでミュースカイを除く全特急を一部特別車に統一することになり、パノラマSuper・1000系のうちの全車特別車編成が余剰となったことから、1002F~1010F・1017F~1021Fの車体以外のほぼすべての機器を流用して製造されたが、改造車扱いではない。2008年から運用。


車体こそ3R車の3300系にそっくりだが、運転台も流用したのでスペースが足りず、先頭部の非常口を設けることができなかった(将来機器を交換すれば設置できる構造にはなっている)。また、3300・3150系との区別のため先頭腰部の帯が「パノラマ一族」1200系・1800系を連想させる赤色1色となっているなどの違いがある。ブレーキシステムはパノラマSuper時代と変わっていないため、電気指令式ブレーキを装備する3Rシリーズとの併結は出来ない。一方、「パノラマ一族」1380系1800系・1850系との併結は可能で、臨時列車や回送列車などで併結運転を行ったことがある。


最高運転速度は種車と同じ時速120km/h。車内はオールロングシートで、優美な特急車がこんな詰め込み電車に変わってしまったと嘆く人がいたとかいないとか。また、何の偶然か初代に引き続き機器流用に縁のある車両になってしまった。


関連タグ

名古屋鉄道 名鉄 5000系

京成3400形 - 特急形の機器流用通勤車つながり。一応、こちらは書類上初代AE形を通勤車化改造したことになっている。

江ノ電20形 - 車体以外のほぼ全機器流用車つながり。こちらも江ノ電初代500形の車体以外のほぼすべての機器を流用して製造されたが、改造車扱いではない

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