本項目は『シン・ウルトラマン』に関するネタバレが含まれています
概要
作中にて8番目に確認された禍威獣第8号。
ほぼオリジナルに忠実な外見のネロンガと違い、頭部の外甲と背部の突起がドリルのように回転する動きのあるデザインにアレンジされ、頭部は骨が剥き出しになっているかの様な甲殻に赤く光る3対の眼球という、パワードケムラーや、庵野秀明作品繋がりで使徒のような無機質なものになった。
また、一見背部や尾と一体になっているドリル状のヒレは攻撃時に左右に分離、展開することも可能なようであり、その下に脊髄剥き出しの本来の背中と尾が見える。体を仰向けにした状態でこの背面ドリルを回転させてアルキメディアン・スクリューと同じ原理で推進する事ができ、さながら生きたドリル兵器かのような高速移動を可能にしている(よく見ると、この状態の時は両足は畳まれている)。その他、地面に突き刺して上体を起こす用途にも使われている。
攻撃は、先述の高速移動状態での頭部ドリルの刺突がメイン。他にも、ブレイクダンスのように回転して2本に分離した背面ドリルをムチのように叩きつける芸当や、首の外甲をタービンのように高速回転させ口から放射能を含む光線を発射する。この能力から、以前に出現した近縁種のパゴスが放射性物質による甚大な被害を及ぼした事もあって禍特対から危険視されていた。
防御面においても大型地中貫通爆弾「MOPⅡ」を20発以上喰らってもピンピンしている程頑強であり、自衛隊の火力で駆除できていた本編開始前に出現した禍威獣達どころか、「MOPⅡ」レベルの攻撃でやっとダメージが通ったシン・ジャパン・ヒーローズ・ユニバース1作目の巨大不明生物すら上回る防御力を持っている(尤も、あちらも凄まじい再生能力ですぐさまMOPⅡによる傷を再生して何事も無かったかのように回復した上に、さらなる能力まで手に入れたので、総合的な自己防衛能力の高さや厄介さで言えばあちらの方が遥かに上だが)。
一方で頭部への攻撃には弱く、ウルトラマンのパンチ一発で絶命している。ウルトラマンが接近してきた際に慌ててヒレを閉じようとしていた事から察するに、恐らくそこだけ装甲が脆く、初代の設定と同様に弱点となっているのだろう。
肩書きは、本作では「地底禍威獣」に変更されている。
放射性廃棄物を求めて地面を掘削しながら侵攻、ウルトラマンに対しても得意のドリル攻撃で追い詰めるも隙をついて蹴られてしまい、さらに尻尾を掴まれハリケーンスイングをされてしまい投げ飛ばされた。その後、放射能を含む光線をウルトラマンに向けて発射するもウルトラマンに防がれてしまい、慌ててヒレを閉じようとするも片手で妨害され、そのまま頭部にパンチを受け絶命。死体はウルトラマンに持ち上げられ、そのまま姿を消した(恐らく、放射性物質が拡散しないようにウルトラマンによって大気圏外で処理されたと思われる)。
ちなみにCGモデルは、頭と背びれ以外はネロンガと共通になっており、さらに首の付け根部分には無数の歯のようなトゲが生えている。
さらに映画冒頭で紹介されたパゴスと頭部のデザインが酷似しており、作中でも登場人物が「似ている」と疑問視していた。そして物語中盤にてある事実が判明した事で似ている理由が示唆される。
余談
『シン・ウルトラマン』の特報映像にてネロンガと共に巨大不明生物・「禍威獣」として登場する事が明かされた。初代の登場から約55年、パワード版の登場から約26年ぶりの再登場となる。
特撮におけるネロンガとガボラは両者共にバラゴンのスーツを改造したもので、発電所などのインフラ設備を攻撃する可能性など、共通点を持つ怪獣の共演となった。
特報3では、ウルトラマンと対峙し咆哮するシーンも解禁された。