概要
MARVELコミックのヒーロー作品『スパイダーマン』に登場するヒロインの一人で、スパイダーマンことピーター・パーカーの最愛の恋人。
原作アメコミ本編においての彼女
ピーター・パーカーが人生で最も愛した女性。ピーターがエンパイアステート大学に進学した時に出会った。父はニューヨーク市警のジョージ・ステイシー警部。しかし、警部はスパイダーマンとドクター・オクトパスとの戦いに巻き込まれ死亡。これがきっかけでグウェンは反スパイダーマン主義になる。
ピーターに傷心をいやされる中彼との結婚を決意するが、スパイダーマンの正体を知ったグリーンゴブリン=ノーマン・オズボーンに誘拐され、橋から落とされて死亡(この時の死因が、ピーターがクモ糸でグウェンを捕まえた際の衝撃で首が折れたせいだと言われ、彼を悩ませた)。
本来ならば彼女がヒロインだったのだが、原作者のスタン・リーが代筆者を立てて休暇をとったところ、代筆者が彼の意図を知らずに彼女を殺してしまったのだという。彼女の死には、読者どころかリー本人さえもが大きなショックを受けたらしい…と、いう話がよく聞かれるが、実際の所はリーもグウェンが死亡する事は既知だった様で、この辺のやり取りは『スパイダーマン:ステイシーの悲劇』(日本語版あり入手可能)の解説コーナーに記載されているので、興味のある方は一読して下さい。
ややこしいが「クローン人間」として復活するエピソードーや時々恒例行事のクロスオーバーイベントの一環によって再登場などもある(「ハウス・オブ・M」など)。
さらには2000年代の担当脚本家によりとんでもない「テコ入れ」が行われた。
「ワン・モア・デイ」なる大方の設定をリセットするイベントがあったにも関わらず継続中である。
その内容はグウェンが過去に宿敵のノーマン・オズボーンと関係を持っており、死ぬ前に双子を出産していたという物である。
双子はノーマンの特殊なDNAの影響で急速な成長を遂げたが、代わりに老化も早くなっている。
なお、恋人のピーターには関係を持った記憶はない。
双子がピーターの前に姿を現した時に、ピーターは彼らがグウェンの子供だという確証を得ようとしてDNA検査に及んだが、自分のDNAは使わずに墓地からグウェンのDNAを取り出している。
元々、清純の象徴のような存在の彼女がよりにもよって宿敵のノーマンと浮気というキツすぎる内容は彼女が死んだ時と同様、ファンの間で大きな衝撃となった。
このあんまりにもあんまりすぎる内容は後になって覆された。
実はノーマンの息子のハリーがピーターを苦しめるためにノーマンとグウェンの遺体からDNAを採取して遺伝子操作で双子を誕生させたと言う事になったのである。
また、生前のグウェンとノーマンが口論している様子をMJが目撃していたというのも裏付けとなっていたのだが、ミステリオがノーマンとMJに催眠術を施していたという事になった。
強引な設定変更が行われたが、当時モヤモヤしていたファンや、死後あらぬ疑いをかけられたグウェンも少しは救われた事だろう。
コミック『アルティメットスパイダーマン』においての彼女
異世界のスパイダーマンだが、こちらの世界の彼女は事故にあわずちゃんと生きている。
映画版においての彼女
サム・ライミ版『3』には、MJと食い違いを起こしたピーターの新たな恋人候補として登場。
当初はエディのガールフレンドであったが、当のグウェンは一方的にアプローチしてくるエディを内心鬱陶しく思っていた。
こちらでは死なずに生還するも、メインヒロインがMJである為に結ばれることはなかった。
どちらかというと原作漫画のアン・ウェイングに近いポジションである。
『アメイジング・スパイダーマン』シリーズ(マーク・ウェブ版)では、メインヒロインとして登場。
当初はミッドタウンハイスクールの同級生としてピーターと交流を深め、やがて恋人関係になり、スパイダーマンとなった彼をサポートする。父であるステイシー警部の死に(こちらではリザードマンとの戦闘によって死亡)ピーターが苦悩するようになったのを見かねて別れを告げ(ピーターが警部に「娘を巻き込むな(交際をあきらめろ)」と遺言を残してそれをグウェンも察していた)、やがてイギリスへの留学を決意するが、それをきっかけにピーターと橋の上で和解。共にエレクトロへと立ち向かう。
しかしスパイダーマンの正体を知ったグリーンゴブリンによって人質にされ、時計塔から落下。ピーターはウェブを放って彼女を助けようとするが、一歩間に合わず(捕まえたが反動で地面に頭を強打した)、正史通りの最期を遂げた。
MCU版では今の所、登場無し。
1作目の『スパイダーマン:ホームカミング』でリズがグウェンのポジションを担当していたが、最終的に(命は落とさなかったものの)グウェンとは異なる形でピーターと別れていた。
3作目の『ノー・ウェイ・ホーム』ではMCUの世界に転移したマーク・ウェブ版ピーターの口から元いた世界におけるグウェンの顛末が語られており、それと同時にピーターがグウェンの死を未だに引きずっている事が言及されている。
演者について
実写映画におけるグウェン役のエマ・ストーンとピーター役のアンドリュー・ガーフィールドは実際に交際していた。なお、原作での共演も多いデアデビル役のベン・アフレックとエレクトラ役のジェニファー・ガーナーも2015年まで結婚していた。
スーパーヒロインとして
スパイダーグウェン(ゴースト・スパイダー)
詳細はスパイダーグウェンを参照。
グウェンプール
詳細はグウェンプールを参照。
関係者
いとこのジル・ステイシーは香港からニューヨークに引っ越してきた女性で大学時代の友人。ピーターと恋愛に発展しかけたが、MJの生存が明らかとなり身を引いている。
遺伝的には子供といえる双子に兄のガブリエル・ステイシーと妹のサラ・ステイシーがいる。二人ともノーマンにピーターこそが仇だと教育されていたが、サラはピーターの言動を見て全てノーマンの虚言だと見抜いた。
双子はノーマンの特殊な血液によって成長が極端に早まり、成人した状態でピーターと対面している。
特に妹のサラは生前のグウェンと瓜二つなことからピーターを驚かせた。
兄のガブリエルはゴブリン血清を投与した後、グレイ・ゴブリンとなってピーターと敵対した。
なお二人とも遺伝的な欠陥のせいで早逝している。
関連動画
(このようなパロディができるのも、エマとアンドリューが本当に付き合っていたからこそである。)