概要
現実世界とは異なるオンラインの三次元空間で、参加する人々がアバターと言われる仮想のキャラクターを通じて交流する。基本的には現実世界とは区別された仮想現実世界であるが、複合現実(MR)や拡張現実(AR)といった形で現実世界と関わりを持ちながら展開するメタバースも提唱されている。商業取引や広告宣伝のプラットフォームとしても利用される。
もともとはニール・スティーヴンスン原作のポスト・サイバーパンク小説『スノウ・クラッシュ』に登場する架空の仮想空間サービスの呼称。同作は、主人公が剣士のアバターを使って「スノークラッシュ」というコンピュータウイルスをめぐる謎解きに挑むというもので、お察しの通り同作はMMORPGのコンセプトの祖でもある。1997年の『ウルティマオンライン』の成功以来、MMORPGとメタバースの概念の違いは度々議論になっている。
ブロードバンドインターネット接続が普及し始めた2000年代前半から「セカンドライフ」などメタバースを標榜するサービスが発生しているが、コンセプトが曖昧すぎたためかMMORPGの流行に押されたためか、定着する前に忘れられてしまった。その後アメーバピグが一定の成功をおさめた。
2010年代後半ごろからスマートフォンやゲーム機の性能向上、ヘッドマウントディスプレイの軽量化・低価格化などにより「メタバース」の概念が再提唱され、定着しはじめている。
- 【ドリームキャスト時代からの夢の技術がついに実現:沖縄発メタバース空間『バーチャルOKINAWA』】(2022年4月26日・首里城エリア公開記念生配信動画より抜粋)
※世界中の人々がメタバース空間上の沖縄を訪れ、観光を基軸にしたコンテンツを体験できる「バーチャルOKINAWA」(実際の沖縄の街、風景をフルポリゴンで再現、その中で観光やショッピングが楽しめ、また多人数同時接続が可能で多数のプレーヤーとコミュニケーションが取れるオンライン・メタバース空間)を構築し、メタバース空間内での時空を超えた交流・商流を生み出すとともに、リアルな人流を喚起し、観光業の回復と地域活性化を図る革新的事業である(詳細は『沖縄発のメタバース バーチャルOKINAWA』(外部リンク)参照の事)。
関連項目
マルチバース オメガバース:言葉は似ているが意味は全く異なる
Facebook:メタバース構築に1.1兆円を投入、会社名をMetaに変更などをしている。