概要
別冊少年マガジン2014年1月号から連載されている原作・山口ミコト、漫画・佐藤友生による漫画作品。
単行本は2022年4月の時点で20巻刊行されている。
2017年に実写版が制作された。
まず配信(およびテレビ)ドラマ版が4月にGyao!にて配信が行われたほか、テレビ埼玉、千葉テレビ、tvk、サンテレビ、KBS京都、北海道テレビ放送、名古屋テレビ、九州朝日放送のほか、テレビ愛媛やチューリップテレビ(ただしこれら2局は遅れネット)で放送された。
そして映画版が6月と9月に公開されている。
2022年7月からキャストを一新した新実写ドラマがテレビ朝日系で放送される。
また、2022年4月からAT-Xに加えてBS日テレや日本テレビ系列局2局にてテレビアニメが放送された。制作はオクルトノボル。全13話。
あらすじ
幼い頃、「金より友達」と母から教えられた男子高校生・片切友一は、その教え通りに金よりも友情を何より大事にしており、学年トップの天才・美笠天智、刑事の娘で副委員長の沢良宜志法、政治家の息子でムードメーカーの四部誠、アニメが好きで大人しい心木ゆとりと友情を育んでいた。
しかし、五人は謎のゲーム『トモダチゲーム』に参加することになり…!?
登場人物
主要人物(Cグループ)
片切友一(かたぎり ゆういち)
主人公。高校2年生。幼い頃、母から「金より友達」と育てられ、金よりも友情を大事にする友達思いの熱い性格。貧しい生活を送りながらも、内職や新聞配達で地道に稼いで努力している。
美笠天智(みかさ てんじ)
学年トップの秀才でコミュニケーション能力にも長けている眼鏡男子。五人の中の調停役を担っている。
一見無愛想に見えるが、人当たりも良く、彼のことを悪くいう人はいないという。
何かと志法を気にかけ、彼女に特別な感情を持っているらしい…?
沢良宜志法(さわらぎ しほ)
友一のクラスの副委員長。事実上の委員長と言われている黒髪ロングの美少女。
警察官である父に厳しく育てられてきたため、曲がったことが大嫌いのしっかり者な性格で、武道の経験もあるため喧嘩にも強い。
実は友一に密かな好意を寄せているが、四部にも好意を寄せられている。
四部誠(しべ まこと)
委員長を務める、スポーツ万能なイケメン。
市議会議員の父を持つため実家はかなり裕福だが、天然かつお調子者で口が悪いため、女子からはあまり人気がない残念なイケメン。しかし不思議と憎めない男。
心木ゆとり(こころぎ ゆとり)
大人しい性格をしたショートヘアの美少女。
アニメが大好きで、趣味で漫画も描いている。1年の頃はいじめを受けていたが、2年に進級の際、志法と同じクラスになって以来いじめられることはなくなり、彼女と親しくなった。非常にスタイルが良く、胸囲はGカップ前後ほどもある。志法と同じく友一に恋心を抱いている。
トモダチゲーム運営
マナブくん
演:水無月サリー / 声:天月-あまつき- CV:高山みなみ
『トモダチゲーム』の案内人を務める謎の人形。Cグループのゲームの進行役を務める。
元々は深夜アニメのキャラクターで、子供達から大事なものを奪っていた。
水瀬マリア(みずせ マリア)
黒髪ショートの女性監視員・月野(CV:伊藤静)と共にCグループの監視員を務めるツインテールの美少女 。
可憐な容姿とは裏腹に腹黒い本性の持ち主で、友情が崩壊していく様を見て楽しんでいる。
トモダチゲームの内容
概要
- 基本的に参加者は莫大な借金を返済するために申し込みを行うが、借金額がある一定の額を超えていなければ参加は不可能。尚、申込者は借金額の10分の1を参加費として支払わなければならない。
- ゲームを1回クリアする度に200万円が賞金として与えられる。しかしゲームのルールによって、借金が増えるピンチも減るチャンスもある。
- 基本的にゲーム内容は友達を疑わなければ簡単にクリアできるゲームが殆どである。
- トモダチゲームに参加するか否かを最初に話し合うことができる。参加しない場合は借金が元の借金主が背負うままである。参加する場合は借金を参加者の人数に等分、ゲームオーバーになったらその借金はそれぞれのものとして残る。
共通のルール
- 参加者に配られるネームプレートの裏には現在の借金額が表示されているが、その数字を他人に見られると借金が2倍になる。
登場したゲーム
- 第1ゲーム「コックリさんゲーム」
机の中心に固定されている10円玉を出題されたお題の答えだと思う「はい」「いいえ」に動かすゲーム。それぞれのメンバーが封の中の紙を見て出題するため、出題数はそのチーム人数となる。1度でもお題に正解すればクリアとなるが、全て不正解だった場合はその時点で1番借金額が多い人物がブービーペナルティとして全てを負担することになる。クリア賞金は200万円(1人あたり40万円)
また、このゲーム中は問題文を読む時以外は喋ることが禁止されており、ルール違反をした場合はペナルティとして借金額が2倍に増える。この「喋ってはいけない」というのはかなり厳格に審査されており、息を吐いて声を出そうとしただけでもアウト。
10円玉に全員が指を置き、正解だと思う方に力を入れると全員の解答が一致した場合にはその方向に10円玉が動くようになっている。ただし、解答が割れた場合は少数派の方に動く。
作中では四部→沢良宜→美笠→片切→心木の順で出題した。
問題は第5問目以外は出題者本人が考える形式になっており、四部、美笠、片切の問題には「はい」ならゲームクリア、「いいえ」に動けば出題者のみ借金半額という内容が記載されていたことが明らかになった。
そのことから、美笠と四部は借金半額が適用された上にクリア賞金40万で借金額160万、片切は借金額半額が適用されたものの喋ったことによる2倍ペナルティで+-0となり、クリア賞金40万が差し引かれた借金額360万、沢良宜は声を漏らした2倍ペナルティで賞金40万が差し引かれた760万、心木は賞金40万が引かれた借金額360万が残っていると推測されていた。
しかし、第2ゲームを終えたあとに片切と美笠が5人の借金額の合計がおかしいことに気づき、実は沢良宜が2倍のペナルティを受けていなかった(つまり借金360万)と考えた。
2017年ドラマでは心木が2番目、沢良宜が5番目(つまり原作と入れ替わる形になっている)。これにより、原作では第4問目で「いいえ」に動かした人物が不明(片切は確実に「はい」に動かし、四部と沢良宜も「いいえ」に動かす理由がないため「はい」に動かしたと考えられるが、美笠が陥れたいのは沢良宜なため、美笠が「いいえ」に動かしても狙いではない心木に借金を負担させてしまうため誰がなんのために「いいえ」に動かしたのかが推測できない)だった問題が解消されている(沢良宜に借金を背負わせるために美笠が「いいえ」に動かしたと推測可能になった)。
R4(2022年ドラマ)では10円玉ではなくマナブくんの人形になっており、「はい」「いいえ」も「YES」「NO」に表記が変わっている。
- 第2ゲーム「陰口スゴロク」
学校の屋上で行われ、観戦している人物たちが「かみさま」としてその様子を書き込んでいる。そのコメントは空中に表示されている。
友達の陰口と名前を陰口ペーパーに書いて全員に暴露し、かみさまにどの陰口が1番許せないかアンケートを行う。そしてそのアンケートで許せないと思われた人物になればなるほど進めるマスが多い。ちなみに陰口ペーパーは白紙で出すこともでき、暴露されなかった人物は1マスしか進まない。つまり、全員陰口を書かなければ足並みを揃えて全員一斉にゴールできる仕組みになっている(ただし1マスしか進まないためかなり時間がかかる)。陰口という特性を除けば普通のスゴロクと大差ない(止まったマスでのイベントもある)が、最大のポイントは先にゴールした者が損をするという点。先にゴールした者以外は賞金100万円を貰える上に第3ゲームに出場しなくても良い。
陰口は一度に何個書いても構わない。また、嘘を書いてもそれがバレなければOK(嘘だと証明されなければ良い)。ただし、バレた際は天罰が降り、1番ゴールに近い人の前に飛ばされる。
2017年映画では「陰口を1つ書く」というルールになった(つまり一度に何度も書けない)ため、片切が裏切り者を炙り出すために考えた消去法がストレートに通じるシステムになっている。それにより、片切が他の面々を信用するために彼らのネームプレートを預かる描写もなくなり、逆に片切が裏切り者以外に自分を信用させるためネームプレートを渡している(一応原作でもネームプレートを預けるだけで借金額が増えるかどうかを確認するために沢良宜に預ける描写はある)。また、原作やアニメ、R4は最初から裏切り者=美笠ということを視聴者(読者)に分からせているが、この作品では誰が裏切り者かを片切が明かすまで伏せているため、美笠の心理描写が全カットされている。
R4では場所が屋上ではなく、教室になっている。沢良宜が書いた片切の暴露が「一週間お風呂に入らなかったことがある」から「ファーストキスをしたことがない」に変更されているなど細かい原作との違いはあるが、大まかな流れは原作に準じている。
- 第3ゲーム「友情かくれんぼ」
- 特別ゲーム1「弱いもの勝ちゲーム」
- 特別ゲーム2「指切りじゃんけん」
- 第4ゲーム「友罪裁判」