プロフィール
出身 | カルバード共和国バーゼル市 |
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所属 | バーゼル理科大学・修士→アークライド解決事務所・技術顧問 |
年齢 | 15歳 |
身長 | 162cm |
CV | 田村睦心 |
概要
本作のメインキャラクターの一人。
銀髪を切りそろえ少女の様な顔立ちをした中性的な人物。どこか人を寄せ付けない雰囲気を持つ。
人物
出生地は不明だが、幼少期にカルバード共和国の導力革命の母であるクロード・エプスタイン教授の三高弟の一人、ラトーヤ・ハミルトン博士に引き取られて孫養子となる。
養祖母・ハミルトン博士はカルバードの技術研究の中心地であるバーゼルにてバーゼル理科大学の教授および共和国最大の企業・ヴェルヌ社の技術顧問をしていた関係もあり、カトル自身もバーゼルの地で育った。
若干15歳にしてバーゼル理科大学の修士課程に在籍。専門分野は導力ドローンの運用と研究であるが、他にも物理工学や生体工学の研究室でも助手を努めており、天文学にも造詣が深い。
ハミルトン博士をグランマ(お祖母ちゃん)と慕い クロンカイトやエスメレーのことも兄姉同然に慕っている。しかし、実の家族に関しては何も語ろうとせず、特に親というものに対してはどこか懐疑的な面もある。
黎の軌跡
第4章にて初登場。バーゼル市の異変を調査しにきたヴァン率いるアークライド解決事務所一同に、ヴェルヌ社側の窓口として出会う。この時に恩師の一人でキャラハン教授の暴走とその研究が異変の原因であることを目のあたりにし、さらにはキャラハンの背後にアルマータが関わっていたことを知りヴァンたち解決事務所に同行・共闘することになった。
異変の解決後は急遽帰国したハミルトン教授の勧めに加えて、カトル自身ゲネシスやグレンデル等への興味を理由にヴァン達を手伝うことを決めて上京、ハード担当の「技術顧問」として解決事務所の一員となる。
本人は男性であると主張しているが、本編ではどこか性別がはっきりしていない描写が目立つ。装備品は男性用(DLCのアラミス高等学校附属中等部制服も男子制服である。後述)であるが、アニエスにときめいたりしながらも、ヴァンを始め一部の者から性別を問われたり、サウナや温泉には誰もいない時間帯に胸を隠して入ったり、上半身裸のヴァンを見て動揺するなど、どことなく女らしい(?)描写が見られるが…
「どうして…………パパ………ママ………」
「………わたし………ぼく………――しになんかなりたく……」
最終章で過去のトラウマをえぐられたカトルは一人称が「わたし」と「ぼく」の二つを使っており、更に両親に関するトラウマを持っていることが判明。
ヴァンに対して言ったある発言から彼と同様の関わりがあったのではないかと思われる。
楽園時代のレンの多重人格の1人として「カトル」という人格が存在する(空の軌跡3rd Episode『楽園の少女』参照)が、特に関係はない模様。関連タグにて後述する。
バトルスタイル
得物は導力パルスガン。これに加えて2体の導力ドローン「Fio(フィオ)」と「Xeros(ゼロス)」を組み合わせて戦う。Fioは飛行型で、さながらビットのように動かせるのみならず、人語も扱うことができ、Xerosは獣型で、狼ないしは犬のように動かせ、いずれもクラフトにて攻撃が可能である。そのクラフト「オプティカルカノン」はFioから凍結レーザーを放ち、「プロキオンファング」はXerosを敵陣に突撃させて攻撃、Sクラフトの「ディガンマ・ドライバー」はカトル自身がXerosに乗って敵陣に突撃し、Fioを馬上槍に変形させてその一撃を放つという豪快なものである。
アーツ(魔法)関連のパラメータが高い、後衛向きのキャラクター。EPと魔法防御力は主要メンバー8人中もっとも高く伸び、魔法攻撃力もアニエスに次ぐ2番手(なお通常攻撃であるパルスガンによる射撃も魔法攻撃判定)。
後方から通常攻撃やクラフト、攻撃アーツで攻め立てていくのが基本的な立ち回りとなる。弱点としてはHPと物理防御力が全キャラクターでもっとも低く、物理攻撃には非常に打たれ弱いことが挙げられる。強力な防具類やHPを強化するクォーツを装備していくことで(シャードスキルも考えた上で)補っていきたいところ。オーブメントの固定属性は地×2、空×1。
衣装
『黎1』のDLC衣装では「もしも通っていたら」というif設定で、同年代の子たちが通っているであろうアラミス高等学校附属中等部の青制服がフェリとともに用意されている。前述の通り、男子制服である。
対人関係
ヴァン・アークライド――バイト先の所長。バーゼルの一件で性別を疑われた事から当初は冷たかったが、事件を通じて信頼するようになる。
アニエス・クローデル――アラミス高等学校の校外実習で出迎えた時より彼女にときめく姿が見られており、同年代と言う事もあり仲間になってからもメンバー内では結構親しくしている。また、しばしばカトルとアニエスのカップリング絵が多く描かれている。
アーロン・ウェイ――秘密に気づかれていないのか、男として接してくる。そこ自体は好ましく思っていても、下ネタには着いていけない。
ジュディス・ランスター――最終章でカトルの生い立ちにまつわる何かに気付いたが、憶測は良くないとして詮索は控えた。
ラトーヤ・ハミルトン――敬愛するグランマ(祖母)。天文学や導力化学の恩師として慕い、現在は彼女の家の留守を守っている。カトルの事情についても、何か知っている素振りを見せている。
ヤン・クロンカイト、エスメレー・アーチェット――兄弟子と姉弟子。ハミルトン博士含めて家族同然の付き合いで『ヤン兄』、『エレ姉』と二人を実の兄姉のように慕っている。
デビッド・キャラハン――バーゼル理科大学の天才教授。ハミルトン博士からも高い評価を得て、彼の指導を受けたこともあり『先生』と呼ぶほどに慕っている。が、担当する研究分野で彼がクロンカイトに敗れて行き詰まり、その苛立ちからキャラハンがパワーハラスメントを多くの部下にしていくうちにすれ違っていき、さらには自身の研究をアルマータに利用された挙句に用済みとされその毒牙によってキャラハンは肉体的に殺害(正確に言えば精神をAIに移されてしまう)され、最期はそのAIが消滅する形で死別することになる。
ジスカール――バーゼルにあるジスカール工房の工房長。ハミルトン博士が大学を離れて以来カトルを気に掛け、カトルも『親方』と慕っている。
関連タグ
ティータ・ラッセル…彼と同じエプスタイン教授の三高弟の祖父と師を持つ若き天才。
殲滅天使…彼女の楽園時代に存在した副人格に「カトル」という名前が存在する。
ただし、これについてはスタッフから「ただの偶然」「軌跡シリーズも長くやってきて名前のストックが使い尽くされてきたのが原因」と回答されている。
天使という名の狂気
「どうして…………パパ………ママ………」
「………わたし………ぼく………――しになんかなりたく……」
ファンにとってはおおよそ想像していたとおり、カトルはD∴G教団の被害者であった。
だが、カトルの場合は誘拐された被験者達とは違う。親に売られた彼女よりもおぞましい過去であった。
女神を否定するD∴G教団のあるロッジは真なる神(デミウルゴス)を降臨させる器の作成を試みていた。文字通りの遺伝子操作や薬物投与で器たる完璧な人間の創造を。
その実験の果てにもっとも完成度が高い器がカトルであった。生き残った他の被験者達ほど凄惨な扱いは受けなかったものの、教団の信者だった両親の手によって薬物投与や洗脳を受け続け、この世への帰属意識を無くさせ、伝承にある天使を人工的に再現した肉体……つまり男であり女でもある肉体となったのである。つまり、カトルは初めから狂気の教団で人生を壊されるために生まれたとしか言い様がなかった。
既に本来の教義を見失い、悪魔を崇拝するD∴G教団が天使を作り出したというのは皮肉としか言い様がない。
教団の殲滅作戦でカトルのいたロッジも壊滅し、技術方面で協力していたハミルトン博士によって保護されて現在に至る。それが、現在のカトルだった。しかし、自分がこの世のものでないという疎外感は拭い切れておらず、入浴時に一人になりたかったのも、自分のあまりに歪な身体を見られたくなかったためだった。
そして……この実験の基盤となったのは掃討作戦の一年前に剣帝と漆黒の牙によって破壊された最悪のロッジの一つ、楽園であった。つまり、殲滅天使の基盤を作り出したロッジは文字通り本物の天使を造り出したことになる。
狂気の対人関係
D∴G教団――生まれ育ったホーム。狂った両親カトルの人生を最初から壊した悪魔達。
両親――カトルの生みの親……………が、汎魔化で悪夢に呑まれたカトルのうわごとの通りカトルが望んでいたような愛情は全く与えず、自分達惹いては教団の妄執のために作った天使という道具程度の愛情しかよせていなかったのは一目瞭然。
真なる神――カトルを依り代に降臨させるはずだったもの。が、実験の成功は別にして教団が否定している女神が大崩壊以前の時代に人に与えたものを自分達でも知らずに崇めて、そもそも器自体意味がないという意味では結局のところ的外れでしかない。
クロイス家――カトルやヴァンは明確に知らないが、D∴G教団を立ち上げたクロスベルの錬金術師達。が、クロイス家の目的はあくまでも自分達に与えられたあるものを再現することが本来の目的であり、本命はクロイス家が表で立ち上げた銀行…現在のIBCで、教団は只の隠れ蓑にして使い捨ての駒。既にクロイス家の手を離れて暴走状態に等しかった教団が、カトルという名の天使を作り出した。
殲滅天使――楽園の被験者。教団の実験で多重人格を得て、天使の基盤とも言える実験成果。天使という意味ではきょうだいに当たる。