ラトーヤ・ハミルトン
らとーやはみるとん
CV:井上喜久子
導力革命をもたらした科学者、クロード・エプスタインの三高弟の一人。74歳。
存在その物は空の軌跡から示唆されていたが女性と明らかになったのは黎の軌跡からであり、それまではずっとL・ハミルトン博士と呼称されていた。
何かとアクの強い三高弟の中では比較的良識派であり、眼鏡をかけ白衣を身に纏った穏やかな物腰の老婆。但し強かな面も持ち《黒月》の長老の一人であるギエン・ルウに対して大陸東部の環境問題に対して資金面での助力を約束させている。
導力革命直後は『辺境にこそ導力器が必要』と言う考えのもと、技術格差を防ぐため遊撃士を同行のもと僻地への技術復興や導力の普及・啓蒙活動に尽力していたのである。(拠点であったバーゼルが山間部を切り開いた場所にあったのもこの活動の中で選んだ開拓地であったからだと思われる)
バーゼル理科大学名誉教授兼ヴェルヌ社最高顧問を務めていたが3年前職を辞した後、愛弟子達にヴェルヌ社やバーゼル理科大学を任せ国外での研究を始める。
本編ではバーゼル市が舞台となる第四章終盤に今回の事態を聞いて急遽帰国。機能を停止しつつあったAI化したキャラハン教授と別れの言葉を交わし、彼が残した数式データを自分達で解読すると約束した。
事件後嘗ての恩師の養子の孫であるアニエス・クローデルと邂逅し彼女にエプスタイン博士の養女であったリリヤの面影があると評している。残された手記を読んだ後彼女が集めている《オクト=ゲネシス》の処遇については尋ねられた際には自分たちの手にも余ると語り、持っているように助言している。その後はバーゼルに留まり事件後の後処理などを行っている。
カトル・サリシオンの養母で彼からは祖母(グランマ)と呼ばれ慕われており、導力工学に興味を持った幼い彼に天文学を教えている。
なお、Xiphaのコアボイスを若かりし頃のハミルトン博士に変えるDLCが販売されている。
ヴァン達が第八のゲネシスに取り込まれたディンゴを解放し、アラミス学藝祭を成功させた日の夜………閉館されたトリオンタワーでハミルトン博士はディンゴが被っていた帽子を拾っていた。
ご苦労様でした、ディンゴさん。………そして本当にありがとう。
これで何とか、”その時”に間に合わせられます。
アルバート・ラッセル・G・シュミット…同じ三高弟の二人。
界の軌跡の重大なネタバレにつき注意
大統領の宇宙計画――――『レーヴァテイン計画』は恐らく必要不可欠なプロセスと言えるでしょう。実行されなければ、このゼムリアという世界は程なくして"終わり"、そして"創まる"――――
そう――――全ては"保険"だったのです。
57年前からエプスタイン博士の助手だった彼女は博士から全てを聞かされていた。その備えとしてゲネシスのレプリカのアルターコアを開発した。
そして、博士が亡くなった後にゲネシスを初めとした遺産を共和国の各地にばら撒き、バーゼルの天文台での星空の偽装映像、サルバッドで七耀暦1210年以後のオアシスの水を間借りしてその場しのぎの利水工事を行ったことも、アルマータがゲネシスを手に入れるのを知りながらそれを見過ごしたこと、協力者のディンゴの危機を知りながらも見殺しにしてグレンデル=ゾルガとしてガーデンマスターに使役され、そのためにラピスが巻き添えを食ったことを座視していたことも。
まもなく訪れる終わりに備えるために、全てを座視していた。そのために起きた災いに巻き込まれたスウィン達には当然受け入れられるわけがなく、本人もそれを当然と受け止めており、外法として抹殺されることも覚悟していた。
それでも、最悪の暗殺組織の中でも極めつけの悪、ラングポートの覇王、最低なろくでなしまでもアルターコアで残滓として蘇らせたのは宇宙計画の根幹、七の至宝の一つ、刻の至宝……《レーギャルンの匣》の破壊に失敗した場合に備え、1200年の巻き戻しを阻止する楔を打ち込むため。そのために彼女は50年にわたりいくつもの罪を重ねてきていた。
今までの思想的な黒幕と違い、考えているのはゼムリア大陸とそこに生きる全ての人々を未来へとつなげるため、そこは決して揺らいでいないが教会からは女神の摂理を犯す所業で外法認定されてしまうが、それでも彼女を慕う人々は多く、教会でさえ仲間割れを起こしてしまうほどだった。
更に、本人も言っていたように宇宙計画成功の可能性も高いため、そちらが成功すれば自分のかけた保険など必要ないと考えていた。
しかし、彼女の予想に反して宇宙計画は失敗、結局協力者であるドミニク・ランスターやユン・カーファイ、ルネ・キンケイドと共に恩師の保険が実行されるのを見届けることとなってしまった。
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哀しき悪役――ゼムリア大陸全体のために、全てを知りながら座視していたのは紛れもない悪人でり、本人も自覚している。