ビフロンス
びふろんす
ビフロンスとは日本において「ソロモン72柱」と総称される悪魔の一人。
曖昧さ回避
概要
『ゴエティア』『悪魔の偽王国』において46番目に記載される、地獄の伯爵。この爵位は『悪魔の偽王国』には記述がない。
コラン・ド・プランシー著『地獄の辞典』の「Bifrons」の項目にも爵位の記載はない。なお、フランス語では最後のsを発音しない形になり「ビフロン」という読み方になる。
同書の「地獄の君主制(Monarchie infernale)」の項目では騎士の一人として名が挙がっている。
文献によって率いる軍団数が異なり、『ゴエティア』では6、『悪魔の偽王国』では26、
マクレガー・メイザースとアレイスター・クロウリー版『ソロモンの小さな鍵』では『ソロモンの小さな鍵』ではビフレウス(Bifröus)、ビフロヴス(Bifrovs)の異名が記される。
召喚者の前にまずモンスターの姿で現れ、その後召喚者の命令で男の姿になるという。『地獄の辞典』第六版ではなんともいえない表情をした男性の顔のイラストが追加されている。
彼の職能は占星術、幾何学、他の学問と科学を、対象に知るようにさせる事である。
『悪魔の偽王国』によると、古い天文学における諸惑星の星宿(地上から見た天体の軌道を複数に分割したもの)について絶対的な宣言をするという。『地獄の辞典』では占星術を教えると共に惑星からの影響(古代から中世にかけて、天体から出る神秘的パワーが人間の心身に影響を及ぼすと考えられていた)について知らせるとある。
このほかハーブ、貴重な石(precious stones、宝石)、樹木の効用に通じている。
また、彼は死体の位置を入れ替えたり、墓の上に蝋燭を点すように明かりをつけるともいう。
Bifronsはラテン語で「双頭の」を意味し、ローマ神話の神ヤヌスには「ヤヌス・ビフロンス(双面のヤヌス)」の異名がある。