ウィスベェ
うぃすべぇ
概要
CV:関智一
No | 548 |
---|---|
種族 | ニョロロン |
ランク | C |
スキル | 知ったかぶり(敵味方全員がクリティカルを受けやすくなる) |
好物 | ソフトクリーム |
こうげき | あてみ |
ようじゅつ | 吸収の術 |
必殺技 | シッタカブリ吐息(いやーなゲロを敵にまき散らす) |
とりつく | ゲロを吐く(とりつかれた妖怪はゲロまみれになり、まもりがダウンする) |
戦国武将の石田三成に妖怪軍師として仕えた妖怪。本当の名は「シッタカブリ」。とりつかれると知ったかぶりで、でまかせばかり言ってしまう。(妖怪大辞典より)
ウィスパーの戦国時代の姿。
現代と違い体は肌色(現代は青白い)、黄色い着物を着て、髪型はチョンマゲに黒の帯を身につけている。
ネームモデルは黒田官兵衛。
アニメ第47話「妖怪軍師ウィスベェ」で妖怪ウォッチがケータの手に渡るのを阻止せんとするキン&ギンの手により、かつてのジバニャンと同様、共に過去へタイムスリップする。その結果、彼の正体と過去の一部が判明した。
ゲーム版『妖怪ウォッチ2真打』にも、このエピソードが逆輸入される形で収録されている。
ウィスパー(ウィスベェ)の正体は、妖怪「シッタカブリ(妖怪ウォッチ【全妖怪大百科】ではこの名前で記載されている)」という、取り憑かれるとある事ない事べらべら喋らせてしまう妖怪で(ただし仮名)、口から溜まりに溜めた緑色のガスのようなものを吐き出し、それを相手に浴びせ取り憑くという性質を持っている。この能力は本人にも制御できないものであった。
妖怪執事はやはり自称であり、本来の能力ではなかったわけである。
彼がタイムスリップした先は天正十八年=1590年。なんと安土桃山時代であった。
当時はケータの先祖らしき少年・圭之助に取り憑き、周りの信用を失わせたりしていた(『真打』では主人公にフミちゃんを選択すると「おフミ」というフミちゃんの先祖と思しき少女に取り憑いていた事になる)。
ある事をきっかけに、豊臣政権の実力者・石田三成(CV:羽多野渉)に「妖怪軍師」として信頼されることになり、自らを「ウィスベェ」と名乗り10年余りの時を共に過ごす事になる。ウィスベェの助言は全くの知ったかぶりだったのだが、三成自身の強運ゆえに、適当なはずの決断が悉く功を奏した。
そのため「決めずの殿様」と揶揄されるほどの優柔不断であった三成はその汚名を返上していった。
ちなみに、三成はウィスベェの姿を見ることは出来ず、声だけを聞いていた。最初は話しかけて居るのか居ないのかを判断していた三成だったが、長い月日を経て喋らなくてもウィスベェがいるのが分かるようになっていた。
しかし、そんな2人の関係は、ジャポン(妖怪ウォッチの世界観における日本)の近世を決定した内戦によって終止符を打つ。
慶長5年9月15日=グレゴリウス暦1600年10月21日。美濃国不破郡関ヶ原。
亡き豊臣秀吉が打ち立てた武家朝廷政権を守ろうとする三成は、かねてより確執のあった徳川家康と武力衝突する。
関ヶ原の合戦である。
合戦の日、ウィスベェはキンとギンに唆され、シッタカブリの能力を使い敵陣を引っかき回し三成を救う道を選択する。
しかし、敗けると分かっていても最後まで戦う事を決めた三成によって止められた。その際、遂に自分の正体を明かしたが、三成からは「おかげで楽しき人生であった」「お前は迷うよりも先に進まねばならぬことを教えてくれた、わしの行く道を照らす『光』じゃった」との言葉を贈られた。
こうして、運命が変わらないまま三成は敗北し、史実通り京・六条河原にて41年の生涯を閉じる。
ウィスパーとジバニャンは現代へと戻ることになった。
知ったかぶりが本来の性質である妖怪であることがジバニャンの知るところになったが、ジバニャンは「凄い過去だった」と驚きながらも「能力自体は中途半端」「パッドを無くすと中途半端な妖怪に戻っちゃうってこと」と呆れていた(確かに、「真の能力を明かせばまたお別れすることになってしまう」というウィスパーの危惧は、外れてはいないものの少し大げさであった)。
更に安土桃山時代から存在していたにもかかわらず戦国の知識に疎く、代わりにジバニャンに解説されるという情けない一面まで見せてしまっていた。
この話によってウィスパーの本質的な設定が決定付けられたことにより、『(初代)妖怪ウォッチ』のような有能なウィスパーは完全になかったことにされてしまったのだろうか…。
この回のオープニングは『ゲラゲラポーのうた』ではないどころか、『軍師官兵衛』をはじめNHK大河ドラマを盛大にパロッた(そしておそらくかなりの制作費を投入した)オリジナル演出となっている。
今回も、ジバニャンの過去を描いた回同様、日野晃博が脚本を担当している。
※尚、『2真打』のトキヲ・ウバウネの過去に関するクエスト『トキヲかけるババア』はこの逆輸入されたエピソードクエストをクリアすることが絶対条件である。その理由はトキヲ・ウバウネが『おトキ』として生きていた時代とウィスベェが居た時代が同じ事から起因している部分もある。
長編漫画「軍師ウィスベェ」にてその過去が明らかになった。ただし、アニメ及びゲーム版とはやや内容が異なっている。
冒頭はジバニャンとウィスパーが喧嘩している場面から始まり、ケータが仲介に入るも口論の末に「本日限りで執事をやめさせていただきます」と告げ家を出て行ってしまう。
ケータとジバニャンは町を探し回り、道路の向こうにウィスパーがいるのを見つける。ケータが飛び出すとそこにトラックが突っ込み、ウィスパーとジバニャンはそれを庇った衝撃で戦国時代にタイムスリップしてしまう。
漫画版でも同じく圭之助はウィスパーのせいで周囲からホラ吹きのレッテルを貼られており、殿が馬ではなく牛に乗って出陣したという話をしていたところを偶然三成の家来に聞かれ城に連れて行かれてしまう。侮辱したからかと思いきや、実は本当に三成が牛好きでそれを言いふらしたと勘違いされていた(当の三成は全く気にしていなかった)。
その後圭之助のホラ話に出てきた風月丸を探すことになり、当然ある訳もなく三成は止めるが家来によって圭之助が殺されそうになる(家来達から三成は決断力の無さを疎まれていた)。しかしジバニャンが三成に憑依したことによって彼にウィスパーの姿が目視できる様になり、圭之助が知ったかぶりしたのは自分の能力せいだと伝える。興味をもった三成がその力を自分のために使ってほしいと言い、そこで三成が初めて自分の能力を必要としてくれた人だったことを思い出す。その時ウィスパーが信用した相手には姿がみえることが発覚した(ケータも同様)。
その後三成は連戦連勝し、いよいよ関ヶ原の戦いになる。ウィスパーはその日までに敵軍に寝返った武将を探すがその時になるまで思い出せず、遂に小早川秀秋が裏切り戦が劣勢になる。主を守るため退却を勧めるも、三成は元主である豊臣秀吉の名を守るため戦い続けることを伝える。そして一緒に運命を共にしようとするウィスパーをこの戦いで役立てなかった罰と偽って刀の柄で突き気絶させ、「次はもっと良い主に巡り会えることを祈っている」と言い残し突撃する。
目を覚まし傷ついて転がった三成の兜を前にして泣きながらウィスパーは自分が妖怪執事になった理由を思い出す。
ケータに妖怪ウォッチで呼ばれたことによって現代に戻されそうになるジバニャンが一緒に帰るよう言うも、行くのは必要とされている者だけだと返し、ケータ君のことを頼みますとそのまま戦国時代に残る。
ジバニャンが現代に戻ってきた後、ケータはウィスパーが居ないことに気づき、ヒドイことを言ってしまった、これからもずっとそばにいてほしいと言った途端ジバニャンの口からウィスパーが現れ、2人は再会を果たした。
他の過去
結局、なぜウィスベェが現代から190年前にあの古めかしいガシャポンに封印されたのかは、まだ分からない。
(参考までに:ウィスパーがケータと出会った時期がアニメ妖怪ウォッチ開始と同じ2013年とすると、190年前の1823年=文政6年はフィリップ・フランツ・フォン・シーボルトが初来日した年である。シーボルトがウィスパー封印に関わったのでは…と考えることも可能だが、今度は関ヶ原の合戦からの223年をウィスパーがどう過ごしたかが謎になる。結局全ては日野社長の頭の中にあるのだろう)
しかし「ただ知ったかぶりをする・させるだけの妖怪」であった彼が、執事としてケータに使えようとするのには、三成に仕えた過去が影響しているのは間違いないと思われる(コロコロ版における「軍師ウィスベェ」編では、「知ったかぶりではなく自分がもっと兵法を学んでいれば、三成は命を落とさずにすんだ」という自責の念から、まだ見ぬ新しい主人のために妖怪に関する事を初めとする様々な知識を蓄え、妖怪執事を名乗るようになった経緯が描かれている)。
妖怪パッド
前述したようにウィスパーにとって妖怪パッドは、シッタカブリとしての本来の能力を抑制するための重要なアイテムである。
アニメ第48話「消えた妖怪パッド」ではウィスパーの不注意で妖怪パッドをトイレに流し紛失してしまった際は商店街のご当地キャラ(ネギがモチーフのゆるキャラ)を妖怪ネギ男爵と勘違いしたり、何度も会っているはずのホノボーノの名前すら思い出せずイエローもくもく男と呼び、終いにはちからモチについてケータに国民的ヒーロー的な全くのデタラメな説明をするなど、最早別の心配をしてしまうレベルの知ったかぶりを炸裂させている。
それでも必死に能力を隠し、人知れず本能を抑えようとする姿は健気である。
なお、この一件でヒキコウモリが妖ZONで購入した妖怪パッドを受け取っており、ウィスパーは実質2つの妖怪パッドを所有している事になる(結局探し当てた元々の妖怪パッドを以後も使用しており、ヒキコウモリが購入した方は予備機として保管されている模様)。
「精密機械」と言う事で水につけたりしてはいけないと言う事らしい(魔ガサスの回)が、のぼせトンマンとの戦いの時には湯船の中で使っている描写があったところ最低生活防水レベルの防水機能は備わっていると思われる。
妖怪ウォッチ同様に玩具が発売されており「DX妖怪パッド」には15種類のアプリと妖怪メダル対応の図鑑機能が備えられている。
『妖怪ウォッチバスターズ赤猫団/白犬隊』におけるウィスベェ
白犬隊限定妖怪で限定ミッションに登場する。名前は先述した【全妖怪大百科】に記載されている「シッタカブリ」ではなく「ウィスベェ」として登場する。
そのミッションをクリアするとイベントがあり、妖怪メダルをくれる。役割はレンジャー、種族はニョロロン族である。
ちなみにウィスベェを魂変化するとご丁寧に「シッタカブリの魂」と表記される。
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