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書記長の編集履歴

2023-02-22 02:16:10 バージョン

書記長

しょきちょう

書記長は社会主義/共産主義政党や労働組合の役職のひとつ。

概要

 書記長は社会主義/共産主義政党や労働組合の役職のひとつ。「書記長」の「書記」は、普段よく使われているような「会議で議事録をとる」いう意味ではなく、事務全般を意味する。全体として「事務方のトップ」という意味を持つ。英語では general secretary であり、対象が中国共産党の場合は総書記と称される。なお、国連事務総長の英名も general secretary である。


社会主義国での書記長

概要

 社会主義国では、共産党の中央委員会書記局書記長は実質的な国家の最高指導者である。しかし世界最初の社会主義国であるソビエト連邦では、発足当初は書記長職はボリシェビキ(ソ連共産党)とレーニン率いる政府との調整役にすぎず、文字通り党の「事務方のトップ」にすぎなかった。この役職を担当していたスターリンが独裁者レーニンの死後、書記長職に留まったまま書記局へ過剰なまでに権限を集中させた結果、書記長は社会主義国での共産党の党首、ひいては国の最高指導者とみなされることとなった。冷戦期にソ連をモデルとして作られた東欧諸国や中国北朝鮮カンボジアなどでは、共産党のトップである書記長(総書記)が国の最高指導者となっていた。


 非常に残酷であった独裁者スターリン書記長の死後、ソ連では独裁への反省から権限の分散化が行われた。書記長の名称も第一書記(first secretary)に改称され、その役割も党の代表としての機能に制限された。しかし、第一書記に選出されたフルシチョフが絶対的権力を掌握したため、結果的に第一書記のポストがスターリン時代の書記長のように事実上の国家指導者とみなされた。指導者が変わると名称も元の書記長に戻され、以後はソ連崩壊直前にゴルバチョフ大統領制を導入するまで一貫して書記長のポストが国家指導者とみなされた。


 ただしソビエト連邦において国家元首は「最高会議幹部会議長」と定義されており、名目上も書記長が国のトップであったわけではなく、国家元首を兼務した書記長レオニード・ブレジネフミハイル・ゴルバチョフのみである。ただし最高会議幹部の儀礼的・象徴的な意味合いが強い機関であったので、お飾りの印象が強い。


 冷戦崩壊後も社会主義国では書記長(総書記)が実質的な最高指導者であるが、ただ単に「党委員長」を党首と定義した北朝鮮のような例外もでてきている。


似たような役職

総書記

 中国共産党金日成金正日時代の朝鮮労働党の最高ポスト。英名の general secretary または、それのロシア語表現を直訳したものと思われる(general = 総、secretary = 書記)。なお国家主席は政府の代表であり、党の代表たる総書記とは異なるポストであるが、通常は総書記が兼任している。

筆頭書記

 スターリンが死去した1953年のソ連共産党で一時期だけ存在した書記長に相当する役職。筆頭書記に選出されたマ…何とかさんは、この役職をわずか一週間ほどでニキータ・フルシチョフに譲り、名称も同年の党大会で第一書記に改称された。

第一書記

 1953年から1966年までのあいだのソ連共産党の書記長に相当するポスト。ニキータ・フルシチョフが担当していたが、フルシチョフがクーデタで失脚した後は、後任のレオニード・ブレジネフの時代に名称が書記長に戻された。

党委員長

 金正恩時代の朝鮮労働党の最高ポスト。このポストが設置されるのに伴って書記局は政務局に改名されたた。委員長という呼称であるが、党そのものの委員長であり、金日成がついていた中央委員会委員長とはまったく違う役職である。


日本での書記長

冷戦時代には日本の社会主義政党や労働組合でも書記長職が置かれていたが、こちらは文字通り団体の「事務方のトップ」としての色彩が強かった。また、必ずしも団体のトップとしてのポストというわけでもなかった。冷戦崩壊とともに書記長の名称を使う団体も減っており、幹事長などの名称に置きかえられている。議事録とる人と勘違いされちゃうからね。

概ね社会主義政党では委員長が党首ないしはそれに準じるポジションで書記長は保守中道政党の幹事長ポジションとして扱われていた。

現存している日本共産党では書紀局長と微妙に違う名前になっているが、幹事長相当である。

社民党と公明党は幹事長に改名している。

また、一水会などの一部の右翼団体においても「書記長」を「他の団体・組織における事務局長や幹事長に相当する役職」の名称として使う場合が有る。


主な書記長の一覧


関連項目

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