オレの名はコブラ 左腕に精神銃(サイコガン)をもつ不死身の英雄さ
CV
- 野沢那智(TV版『スペースコブラ』、アーケード版『コブラ・ザ・アーケード』、OVA版『COBRA THE ANIMATION』)
- 松崎しげる(映画版『コブラ SPACE ADVENTURE』)
- 屋良有作(プレイステーション用ゲーム『コブラ・ザ・シューティング』)
- 山田康雄(PCエンジン用ゲーム『コブラII 伝説の男』)
- 内田直哉(OVA版の整形前のコブラ、TV版『COBRA THE ANIMATION』)
概要
最強の宇宙海賊コブラが死んだと噂されるようになってから数年。
平凡な生活に飽き飽きしていたサラリーマンのジョンソンは、中古のメイドロボに促されるまま、自分の望む夢を見せてくれる施設でトリップムービーを見る事に。
夢のなかで左腕にサイコガンを持つ不死身の宇宙海賊コブラとして、悪の組織である海賊ギルドと激闘を繰り広げたジョンソンは、自宅への帰り道で夢のなかの宿敵、海賊バイケンに似た男と出会う。しかしその男は現実世界の海賊ギルド幹部バイケンだった。
名前を口にしたせいでバイケンに殺されかけたジョンソンだったが、自分も知らぬ左腕に仕込まれていた銃を使ってその場を切り抜け、自分の過去を思い出す。
三年前、海賊ギルドの手配から逃れ、平凡な生活を送るため、コブラは死を偽装して姿を隠し、顔を整形して記憶を消し、単なるサラリーマン――つまりジョンソンとなっていたのだ!
だが、もうコブラの顔は海賊ギルドに割れてしまった。
彼はメイドロボに偽装していた相棒のアーマロイド「レディ」と共に、再び波乱と冒険に満ち溢れた宇宙へと飛び出していくのであった。
外見
金髪のモジャモジャ頭に、若干垂れ目で団子鼻の二枚目半といった風貌。
作者曰く、モデルはフランスの俳優ジャン・ポール・ベルモンドだとか。
整形前は栗色(もしくは紫色)の長髪のクールな美形であり、確かに似ても似つかない顔つきになっているが、それでも女性にはよくモテる。
身長はストーリーによって多少変化があるものの、おおよそ190センチ前後。
荒くれ者の巨漢(作品の性質上地球人類でない場合がほとんど)が跋扈するこの世界では決して大きい方ではないが、鍛え抜かれた筋肉は正に鋼のようであり、彼をチビ呼ばわりする者は大抵痛い目に遭っている。
ちなみに、年齢は自分が23歳のとき(第1話の3年前)に死んだ事にしている事と、劇中で一度誕生日を迎えている事から少なく見積もっても27歳と思われる。
服は今ではトレードマークとなったボディラインが浮き出る赤い衣装だが、本当はコブラのこの服は「紫色」をイメージしていたのだが(初期のコミックスのコブラは実際衣装の色が紫である)、アニメ化で赤になったのを逆輸入したという逸話がある。
能力
頭脳は極めて明晰。様々な文化・文明に精通しており、学者も舌を巻くような博識な面も見せる。
しかし何より彼を「コブラ」たらしめているのは、「オリンピックにでれば金メダルでオセロができる」と本人が豪語するほどの超人的な身体能力と、規格外のタフネスぶりである。
- 握力500kg(ゴリラにも匹敵する)。片手で2トンの金塊を持ち上げたことも。
- 100メートルを5秒フラットで走る。しかもそのままのスピードで3キロメートルは走り続けられる。
- 正拳突きで特殊強化サイボーグのボディを突き破る。それどころか大抵のサイボーグなら、コブラを殴ったサイボーグの方が壊れる。
- 『ラグ・ボール』編では相手の古傷を狙う作戦やチームメンバーの能力等の要因もあったものの、銀河チャンピオンチームに勝利し、時速180kmで飛んでくる5kgの球を両翼150m・最深部200mのランド競技場の照明灯をかすめるように計算して場外ホームランを決めている。
- その時速180kmの球を頭部に食らい負傷退場…と思いきや、極秘任務によりフィールドを離れる必要があっただけで、怪我一つなくケロリとしていた。
- 高所から落下しても怪我を負うだけで死なない。深手を負っても致命傷にならない。背中に突き刺さった剣を自ら抜き、その剣を使って反撃することさえあった。
- 手当をしていた医者が先程受けた傷がもう塞がりつつあることに驚くシーンがあることから、非常に回復力が高いことが窺える。
…いや、左腕のサイコガン以外生身の身体で平成仮面ライダー並みのスペックってあ〜た。
この驚異的なまでの身体能力について、コブラ本人は「毎朝コーンフレークを山盛り2杯食べてるおかげさ」という発言を残している。朝ごはんを食べろと言うことだろうか、いや、その理屈はおかしい。
寺沢武一先生曰く、「コブラは人間が本来持つ力が人並み外れて強いキャラクター」なのだそうである。
装備
左腕に仕込んだ精神エネルギーを撃ち出す銃。彼の代名詞である。詳しくは当該記事へ。
- コルト・パイソン77マグナム
レイガンやブラスターが当たり前のスペースアドベンチャー世界で骨董品扱いされるリボルバータイプの実弾銃。
しかしサイコガン以外のそうした光学武器・兵器の類をあまり信頼していないコブラにとっては大事なサイドアーム。
曰く小型ミサイル並みの威力を誇り、サイコガンも含む光線銃の類が効かないクリスタルボーイにもダメージを与えている。
ただし、その分反動も半端ではなく、並の人間が使えば腕が吹き飛ぶほどの反動があるのでコブラ以外の人物が使うのは難しい。
勿論実弾銃なので弾丸を撃ち尽くせばリロードという隙も出来る。
それ以外にも銃自体に電子ロックが組み込まれており、コブラ以外が撃とうとしても撃てない仕組みなので、反動に耐えるような人物でも使う事はできない。
コブラはこの銃を相当使い込んでいるようで、手に持った重さで弾が入っているかどうか分かる。
コブラ曰く「バケモノじみた大きさとずしりとした重さが俺の命を守ってくれる保障」。
- ブレスレット
作品によって異なるが多種の機能を内蔵した特殊なブレスレットを着用している。
通信機や照明を内蔵し小型のアンカーが付いたワイヤーも内蔵しており、射出して崖を登ったり、ビルからビルに飛び移ったりも出来る。
武器探知機は銃や武器を持った相手が近づくと電気信号で武器の種類からその数まで正確にコブラに伝える。
その性質上、武器を持たない相手は探知できず、素手での格闘に長けるブラックソード・ゼロとの戦いの際には「貴様は武器を持たない…素手だ!そういうやつが一番こわいのさ」ともらしている。
- 葉巻
常に咥えている彼のトレードマークといえる存在。タートル号のコンピュータのデスクトップには葉巻を咥えた蛇のコブラのイラストが表示されているほど。
普段はトルコ産の高級品だが、用途に応じた様々な種類の物があり水中で活動する際には呼吸用の酸素の詰まっているオキシシガーを使ったり、敵の目をくらませるためには煙幕を発するもの、中に光線銃が仕込まれたもの等も使用している。
- その他
ブーツにはスクリューが仕込まれており、オキシシガーと合わせて水中活動時に使用する。
服は肌にフィットした赤いズボンと半そでのシャツだが、寒冷地に行くときは厚手のコートを羽織ったりもする。
鬱フラグクラッシャー
公式では
鬱フラグクラッシャーとして名高い彼だが、原作だと愛した女性を守り切れずに死なせてしまった事が何度かあり、数年来の仲間が凄惨な死に方をしたこともあって、世間的に言うほどのフラグクラッシャーでもない。
中でもドミニクを失った時のコブラの嘆きと、その後ギルドの手先に放った怒りのサイコガンは必見。
ちなみにPCエンジン版コブラ2ではジェーンの死に様が原作と違い、海まで連れて行き、ジェーンが「また天国で会いましょう。」と言い残して息絶えた後、コブラは「駄目だな…ジェーン…もう会えない…君は天国へ行ったが、俺が行けるのは地獄だけだ。」と悲しげに呟くという演出になっていた。
逆にそういった鬱要素を抱えながら爽やかなエンディングを迎える事も多いので、鬱展開クラッシャー・欝エンドクラッシャーと言った方が正しいだろう。
非公式では…
コラ画像含む二次創作では鬱フラグクラッシャーとしての本領発揮。鬱ゲーでもリョナエロマンガでも一般誌の鬱展開も颯爽と覆す。それはまぎれもなくヤツさ。外部リンク
2010年代初頭頃(※要検証)からふたばちゃんねる等を中心に広まりを見せ、いわゆる『おもしろ画像』の常連のようなポジションを築き『画像で吹いたら○○』系のスレッド頻出の画像となった。
『鬱フラグ』ではないものの、『放浪息子』と組み合わせたコラでは一方の原作者である[[
志村貴子]]氏も「思わず笑ってしまった」という逸話も。
裏話
作者は、コブラの声についてクリント・イーストウッドの吹き替えをしている時の山田康雄をイメージしていたと述べている。山田はコブラの顔のモデルであるベルモンドの吹き替えも数多く担当していたこともあり、TVアニメ化の際も作者サイドは当初コブラ役には山田を希望していた。しかし東京ムービー新社(当時)側が「ルパンとイメージが被る」と難色を示したことでかなわず、最終的に野沢那智へオファーされている。
その後PCエンジンゲーム化に際しては、寺沢のたっての希望で山田康雄がコブラを演じている。
なお野沢那智は、広川太一郎と共にルパン三世のパイロットフィルムでルパン三世の声を当てていた。
野沢那智はルパン三世の役を得られなかったこともあり、「コブラを自分の当たり役にしたい!」という強い思い入れがあったため、並々ならぬ熱意で演技にあたっていた。時にコミカル、時にシリアスな野沢の迫真の演技はコブラというキャラクターに絶妙にマッチしていたため、ファンに強烈な印象を残した。