概要
聖地マリージョアに住む世界貴族(天竜人)であり、かつてドレスローザを統治していたドンキホーテ一族の末裔。
28年前に天竜人の地位を放棄したドンキホーテ・ホーミング聖や、その息子達の親戚筋に当たる。
作中での活躍と人物像
10年前
初登場は魚人島編における回想シーン。10年前、奴隷にしていた魚人はジンベエの王下七武海加盟により解放され、それを取り戻そうと魚人島に押しかけた。
しかし、航海の途中で船が難破してしまい、魚人島に辿り着いた時には船も自身もボロボロで、部下も壊滅状態だった。
当時は他の大多数の天竜人同様「自分達が至高の集団である」と教育されていたことにより、壊滅状態に陥った部下達を「根性なしどもめ」と罵倒するなど、天竜人のイメージに違わない大変傲慢でワガママな性格だった。
そんな弱りきったところを積年の恨みがある魚人達に抹殺されそうになり、先述の常軌を逸した環境故に「下々民も自分たちと同じ人間である」ことを理解していなかったがために「わちきは偉いのに…!?」と事態を飲み込めず戸惑いを見せていたところを、人間との友好を臨むオトヒメ王妃により助けられ難を逃れた。
助けられた後も、「覚えてろ魚類ども」と傲慢な態度は終始崩さなかったが、最終的にはオトヒメに説得され【魚人族と人間との交友の為 提出された署名の意見に 私も賛同する】という一筆を書き、人間と魚人族との友好関係構築を一歩前進させることとなった。
世界会議編
オトヒメの娘しらほしを襲った同じ天竜人であるチャルロス聖を棍棒で殴り飛ばすという形で登場。オトヒメ王妃との対話を通して『世界貴族の世界観ではない、市井の人々の世界観』を知った影響で、現在は非常に思慮深く常識的な思考を持った真人間となっていた。
確固たる信念を持ったためか、表情が精悍になり引き締まっており、口調も天竜人独特の語尾や訛りがなくなり、礼儀正しいものに変わっている。
オトヒメに対しては「自分を『人間』にしてくれた恩人」として敬意を持っている。
ロズワード聖からは「ドンキホーテ・ミョスガルドは天竜人にして奴隷を一人も持たぬ奇人!! 30年も前に下界に降りたホーミング然り ドンキホーテの一族は どうかしてるえ!!」と評され、奇しくも同じドンキホーテ一族であったホーミング聖と同様に他の世界貴族からは奇人扱いされている。
市井の人々の天竜人に対する恨みを知らずに下界へ降り一家揃って迫害され死亡したホーミング聖の悲劇を知っているのかは定かではないが、彼とは異なりマリージョアに留まり、「一族本来のノブレス・オブリージュ(権力には責任を伴うという思考)」を取り戻すために活動している模様。彼が世界貴族でなくなれば、オトヒメに渡した書状も効力を失うため世界貴族という立場にいるとも考えられる。
チャルロスの非道な振る舞いを皆に詫び、「この身分に生まれたことが人の役に立つなら本望だ」「姫様を守る戦いならば私が全て責任を取ろう」と会議中の7日間はしらほしのそばに付き、他の天竜人が手を出せないように取り計らった。
直接の描写は無いが、世界会議終了後にしらほし達がリュウグウ王国へ帰国できた事から、前述の約束を果たしたようだ。
魚人島回想編で傲慢な態度が変わらなかったゆえ読者からは「改心も結局はただのポーズでは」「この恩も仇で返してきそう」と思われがちであったため、「人間にして貰った!!!」という台詞が示すとおり本当に心の底から更生していたことには良い意味で裏切られたとの声が多く上がった。革命軍の真の打倒ターゲットが天竜人であることが判明したのもあり、終盤のキーパーソンになるのではと彼に期待する読者も。
一方で世界会議のその後の顛末に関する断片的情報から、彼や彼女と同じく彼の身も心配されている。
1054話にて生存が判明したが同時に、「チャルロス聖殺人未遂犯を故意に逃がす」という行為をやっており、現在『神の騎士団』なる組織に取り調べを受けている模様。
その詳細は再度しらほしを捕えようとしたチャルロスに対してサイとレオが攻撃するのを許可したというものであった。
彼らが海賊である事を利用し怒りに燃えるフカボシたちを「背負う国がない海賊なら逃げ切れる!王族は(国に対する報復が向きかねないので)我慢してくれ」と説得。
余談
名前の由来は、北欧神話に登場する人間の住む領域「ミズガルズ」からだと思われる。
関連タグ
ドンキホーテ・ホーミング:恐らくは遠縁
アラディン:ミョスガルド聖を治療した天竜人の元奴隷