ソーマ(ダンまち)
そーま
神物像
神らしく容姿は整っているものの根暗っぽい性格で、口数も少ない(『メモリア・フレーゼ』では、酒に関することになると饒舌になることが判明)。
自身の権能であるため、『神の力(アルカナム)』が使用できない状態でも一口で人を虜にさせるほどの神酒を作ることが出来る上に、失敗作でもかなり極上な酒のため、稀に高値で市場に流通されている。
ファミリアを設立したのも神酒作りの資金集めのためであり、ファミリア運営にも全く意識を割かず、団長のザニス・ルストラに丸投げしてしまっていた。その所為でザニスはファミリアを私物化し、問題を起こすファミリアと化してしまった。
最初の頃こそ幼少期のリリを介護し、『神酒』も派閥の起爆剤になればと彼がもたらした褒美だったのだが、酒の力に簡単に溺れ挙句躍起になってお互いを蹴落とそうとする醜い争いまで始めた眷族達に失望していき、次第に関心をなくしていった。しかし、後にエイナの告発によって『ギルド』から酒造りを禁止されてしまい、生きがいを無くしたことで、自室の隅で膝を抱る事になった。
【ヘスティア・ファミリア】と【アポロン・ファミリア】が『戦争遊戯(ウォーゲーム)』を催すことになった際、ファミリアのホームに監禁されたリリ救助のためにヘスティア達が【ソーマ・ファミリア】に乗り込み、騒動が起きた時も全く動こうとしなかった。しかし、リリから抗争を止めて欲しいと懇願させると、「『神酒』を飲んで正気を保つことが出来れば耳を貸す」と試練を与え、『神酒』の誘惑に打ち勝ったリリに心を動かされ、主神としての神意を込めた発言で抗争を止めた。
その後、ヘスティアとの交渉でリリの【ヘスティア・ファミリア】改宗を認めた後、ヘスティアに「少女(あれ)は、本当に俺が『恩恵』を授けた眷族なのか?」と尋ね、ヘスティアが怒りながらも肯定し、「あの子が変わった意味を、もう一度よく考えろ」と叱責される。
『戦争遊戯』終了後は、彼女にこれまでの事の謝罪の言葉を伝え、以降はファミリアの運営を自らも行い、改善していく事を決意する。探索系ファミリアから商業系ファミリアに方針を変えて、酒の販売を行っている模様。
リリの事は、その後も気にかけてはいるが、自分から彼女に会う資格はないとしており、彼女がランクアップしたのを神の恩恵の痕跡から感じ取った時は、自身の神室から祝福の言葉を送った。
現在はファミリアの運営を、新団長のチャンドラ・イヒトに任せている。自身も、ある程度は運営に参加しているらしい。【ヘスティア・ファミリア】にも友好的な態度を見せており、リリの願いでファミリア内部に幽閉中のザニスとリリたちを面会させている。
本編18巻での【フレイヤ・ファミリア】との『派閥大戦』では、【ソーマ・ファミリア】はヘスティア側の陣営である派閥連合の一角として参加する。しかし、アレン・フローメル率いる『強靭な勇士(エインヘリヤル)』の部隊に胸に着けていた花を散らされて脱落し、リリに謝っていた。
外伝『ソード・オラトリア』でも、少しだけ登場。酒蔵に向かう途中でロキと遭遇し、彼女に残っている神酒の残り香に反応し、【ディオニュソス・ファミリア】の酒蔵に自分の物より優れた神酒を発見し、ロキの推理を加速させることになる。
『メモリア・フレーゼ』のクリスマスイベント『迷酒舞う聖夜祭(メリー・メリー・オラリオ・メリー)』では、原作ではまだ見せていない彼の愉快な一面が描写される。当イベントにて、現在は『神酒』ではなく普通の酒を作っていることを語り、その改良版という「オラリオメリー」なる新作を提供するも、それが原因で騒動が勃発。一部登場人物達に、醜態と黒歴史を与える事となる。