概要
正式名称は『Pokémon Sleep』。
2020年に配信予定だったが続報がなかなか来ず、2023年7月20日に配信となった。
「朝起きる事が楽しみになるゲーム」をコンセプトに、睡眠のエンターテインメント化を目標としている。
舞台はいねむりポケモンカビゴンが生息する小さな島々。主人公はネロリ博士のポケモンの睡眠生態についての研究を手伝うためフィールドリサーチを行いながら、出会ったカビゴンを育成し、カビゴンと一緒に睡眠を取る生活を送っていく。
この島のカビゴンは周りのポケモンを眠りにいざなう不思議な力を持っているのが判明しており、博士が開発したカビゴンの眠りの力を何倍も強くする「睡眠シンクロ装置」により、主人公とカビゴンの睡眠をシンクロ。
これにより眠ったカビゴンの周りには野生ポケモン達が集まって眠り、多種多様な寝姿を見せる。彼らの色んな寝顔を撮影した「ポケモン寝顔図鑑」の完成が今回の主人公の目標となる。
ゲーム内容
ゲーム進行
ゲームプレイヤーはこのアプリを枕元の寝具の上で稼働させながら、実際に睡眠を取る必要がある。
枕元に置いたスマホ(または連動させた「Pokémon GO Plus +」)の加速度センサーと録音機能により、寝返りと寝相(体動)、物音や寝言を感知。
計測中その音声の大きさと頻度の増減を「うとうとタイプ」「すやすやタイプ」「ぐっすりタイプ」の3種類の睡眠タイプに分別する。
ホーム画面の「ねむる」ボタンを押して計測を開始し、1時間半以上の正確な計測を行うとゲームが進行する。
起床するとその回の睡眠タイプと同じタイプの野生ポケモン達がカビゴンの周りで寝ており、ポケモン1種ごとにする数種類の寝顔を図鑑に記録していく。その中で気に入ったポケモンにはおやつタイムでお菓子「ポケサブレ」を与えて仲間に勧誘できる。
フィールドリサーチは選んだ島で1週間滞在し、そこで出会った1匹のカビゴンの側で行う。
日中は、新しいきのみ・食材を拾ったり料理レシピを開発するリサーチをしながら、カビゴンにきのみや料理を与える育成パートとなる。
カビゴンの育成ポイント「エナジー」は、きのみ、1日3食の料理とポケモンのスキルで獲得する。
カビゴンのエナジーと、プレイヤーの睡眠スコア(睡眠8時間半で100%)のかけ算で「ねむけパワー」が発生。「ねむけパワー」が大きくなると出会える寝顔の種類が増えていく。よって図鑑完成にはカビゴンの育成ランク「カビゴン評価」を上げなければならない。(ランクが低いままだとコラッタ✕3匹のような光景になりやすい)
プレイヤーは「おてつだいポケモン」をポケモンボックスに所持。
ポケモン達のお手伝いできのみや食材を入手していく。
初期パートナーは博士から貰ったピカチュウで、そこから仲間を増やせば5匹チームを編成可能になる。
ポケモン達には「げんき」があってげんきの残量でお手伝いの速度が変わる。
回復させるにはチームに編成した状態で、プレイヤーが眠るか、計測失敗時は計測代わりの睡眠時間の手入力で回復させられる。
計測は1日2回までできるが、「ねむりの約束」という就寝時刻を指定する機能があり、設定時刻の前後30分以内に「ねむる」ボタンを押すと、ごほうびスタンプをシートに押せてアイテムが貰える。
だが数日やってみてあまり達成できないからとスタンプシートの途中で設定を変更するとスタンプの連続記録はリセットになってしまうので注意。
エリア
本作のゲームステージ。
初期エリアはワカクサ本島で、寝顔図鑑の達成度に応じて順番にアンロックされていく。
エリアごとに、出現ポケモンの傾向、寝顔の種類、カビゴン評価の必要エナジー量、カビゴンのきのみの好物、カビゴンの体毛の色が変わる。
- ワカクサ本島
ほとんどのタイプの、特にたねポケモンが満遍なく出現する。
カビゴンは通常の藍色。
- シアンの砂浜
タイプはみず等が多く生息する。
カビゴンは緑色。
- トープ洞窟
タイプはほのお等が多く生息する。
カビゴンは灰色。
- ウノハナ雪原
到達したプレイヤーがまだおらず、詳細不明。
攻略
一見やる事が無さそうな放置ゲームに見えるが、図鑑用の高ランク寝顔、見た目や能力の優れたレアポケモンを求めて、効率を重視したプレイングが日々研究されている。
下記要素を鑑み、月曜日からいかに素早くカビゴン評価を上げるか。どのポケモンを優先してチームに勧誘し、理想のスキルや性格はどれか。ネット上では情報が出回っている。
ポケモンのステータス
実装ポケモンは現在104種。
第1世代・第2世代を中心に、第4世代までのポケモンが初期実装された。
本作のポケモンは、全種族が単タイプに変更された。
原作で2タイプ持ちだったポケモンもどちらかのタイプに設定されている。
この仕様のせいで現状は、ドラゴン、はがね、ゴーストタイプ辺りの種族が希少扱い。
おてつだいポケモンは種族ごとに、下記能力を持つ。
- 睡眠タイプ:野生で出現する時の睡眠タイプ。
- きのみ:タイプに対応したきのみを1〜2個拾いカビゴンに与える。カビゴンの個体ごとに好物のきのみが3種設定され、合わせるとエナジー2倍。
- 食材:料理用の食材を拾う。種族ごとにLv1食材は固定だが、Lv30・Lv60食材は候補の3種から個体ごとのランダム決定。
- メインスキル:おてつだい時に確率で発生するスキル。エナジー獲得、げんき回復、ゆめのかけら獲得など種族ごとに固定。
- サブスキル:レベルが上がると開放される、各ステータスを補助する恒常スキル。個体ごとにランダム。
- とくいなもの:種族ごとに固定。「きのみ」はきのみ2個、「食材」は食材2個を一度に拾い、「スキル」はスキルが比較的珍しい傾向にある。
- おてつだいスピード:きのみや食材を集める時間のスパン。低レベル帯では30分~1時間40分で、種族・性格・スキル・レベルで決定する。ピカチュウや御三家などは抜きん出て速い。
- せいかく:原作通り能力上下に関わる性格。本作ではおてつだいのスピードや、げんき回復量などの時間と量が上下する。
- レベル:「ポケモンのアメ」「ゆめのかけら」を消費してレベルアップ可能。
- SP:ポケモンの能力値。エナジー獲得量に関わる。
- 進化:原作の進化はほとんどが実装済。進化後は各能力が向上するうえ、スキルが強化される。進化に必要なのは、レベル、アメ、道具、一緒に寝た時間など。
料理
鍋で作った料理をカビゴンに与えて、エナジーを一気に獲得する。
1日3食まで。朝食6:00~11:59、昼食12:00~17:59、夕食1800~5:59。
カビゴンそれぞれにメニューのジャンル希望があり、「カレー・シチュー」「サラダ」「ドリンク・デザート」の3種。7日間決まったメニューしか作れない。
初回週は21回全部リンゴジュースなんて自体も起こり得てしまう。
- 鍋:調理鍋。サラダもジュースも全部これで煮る。
- レシピ:決まった組み合わせの食材を規定数入れて料理を作る。レシピは各メニュー16種ずつ。レシピにも合計エナジーに応じたレベルがある。
- 鍋の容量:初期は基礎的なレシピしか作れないが、寝顔図鑑の進捗と新エリアへの移動で拡張がアンロック。ゆめのかけらで拡張する。アイテム「いいキャンプチケット」やスキルでも一時的に増やせる。日曜日はウィークエンドボーナスとして容量が2倍になり、上位レシピ開発のチャンス。
- 食材:余った食材は余剰スペースに突っ込むか、売ってスリープポイントを得られる。
おやつタイム
おてつだいポケモンは、睡眠リサーチで集まった野生のポケモンを、おやつタイムで勧誘しなければ増えない。
種族ごとに「フレンドポイント」を持ち、「ポケサブレ」を与えてレベルを1上昇できれば仲間になる。第1進化やピカチュウなどの低レアポケモンで5ポイント、第2進化以降や無進化ポケモンともなると10ポイント以上のフレンドポイントを要求してくる。
しかもサブレは1回のおやつタイムで2~3枚与えると満腹になって、その回はおしまい。幸い、次回同じ種族が出現した際には全個体がフレンドポイントを受け継いでいる。
ランダムで「チャンス」の表示があった個体は、初回に限りフレンドポイント3倍。
低確率ながら色違いも存在する。
フシギダネやトゲピーといった色合いが微妙な色違い、ディグダやプリンなどの寝姿では色違いの特徴が隠れる者も多いが、画面が切り替わると適宜キラリと光って教えてくれる。
色違いは再度出会うのが困難な為か、嬉しい事にポケサブレ1枚1ポイントでも確定勧誘の特別仕様である。
余談
録音機能により、最新または24時間以内の計測データでは録音に成功した音声を10秒ずつ聞ける。
それによって「いびきかいてた」「寝言が凄い」など、睡眠中という普段は知り得ない自分の姿を知って驚くユーザーも多く見られる。
ペットが朝ご飯をねだるため明け方起こしに来ていた声に癒やされる飼い主も。
中には「一人暮らしなのに変な物音が記録されてる」など、別の意味で驚いたユーザーもいたとか。