「帯剣を許可された合法的に人を斬れる剣客警官さ!」
概要
CV:宮本充(1996年版)/駒田航(2023年版)/子安武人(CDブック版)
人斬り抜刀斎による辻斬り事件解決のために組織された剣客警官隊の隊長。階級は警部補。
刀身が長く、下部が握れる(示現流の蜻蛉構えができる)サーベルを帯刀している。
原作やアニメでは下の名前は不明だが、CDブック版での下の名前は「よしたか」。
帯剣を許可されているからかエリート意識が強く、下級警官や町の一般市民を見下すなど性格は正義感の欠片もない傲慢で冷酷な悪徳警官。
部下の隊員たちも非常に素行の悪い下衆共である。
当時警察内で絶大な権勢を誇っていた薩摩出身の元維新志士であるために浦村署長が強気に出られないのをいいことに警察内外で乱暴狼藉を働いている。
廃刀令違反の剣心を逮捕しようとしていた警察官をサーベルの柄で打ちのめして登場。
そこに彼に駆け寄ろうとした神谷薫のリボンを部下に斬らせて「次は着物を斬って辱める」と脅し、自分たちの横暴振りを非難した町民に対して抵抗すれば斬ってもよいと明言した上で部下たちに逮捕を命じるなどして剣心を挑発、漸く剣を抜いた事で正当防衛の形で斬ろうとするなどまさに警官の風上にも置けない人物である。
剣心からも「お前は、本当に警官でござるか?」と言われるが、それに対し上記の台詞を返している。
薫や町の人々を守るために抜刀した剣心を斬殺しようとするが、剣心との実力差は歴然であり、部下たちは瞬く間に壊滅させられ、逆に自身が窮地に陥る事となる。そして、剣心から二度と横暴な真似をしないと町の人たちに誓うのなら、自分を廃刀令違反でも傷害罪でも好きに逮捕するが良いと言われるが、「そんなみっともない真似できるか!!!」と突っぱね、得意の示現流で剣心に斬りかかるもあっさりと龍巻閃で返り討ちにされて敗北する。
その後は一部始終を見ていた山県有朋によって部下共々逮捕され処罰された。
原作では剣心との一件で剣客警官隊は解散したため、隊長の地位も失った模様。
旧アニメでは彼の歪んだ性格を表したかのように制服が深緑(部下たちは紫)と派手かつ悪趣味な色となっている。
原作以上に横暴な面が目立ち、民間人3人(一人は万引き犯、残り二人は万引き犯を庇った店主とその娘)や自分たちに楯ついてきた明神弥彦を見せしめとして処刑しようとするが、原作同様剣心に敗北する。
ノベルス版1巻の『左之助と錦絵』に再登場している。
染谷と結託して武装蜂起を画策するが剣心に企みを知られ、再戦するもまたもや敗北した。
ただ、その再戦を1対1で挑んだ時は、剣心から内心で剣士としての意地を感じたと原作やアニメなどあらゆるメディアで唯一剣心から評価された場面がある。
余談
- 史実に基づいた話をすると、当時の警察官のサーベルの使用には現代の警察官の拳銃以上に厳しい制限が設けられており、まず抜刀するには警部以上の許可が必要とされていた。
- 彼が登場した回では未登場だったが、もしこの男が登場してたら、彼とその部下は、「明治を食い物にするダニ共」あるいは「私利私欲に溺れ国に災厄を齎す者」と見なされ斬り捨てられていただろう。そう考えるとその男と出会す前に剣心に成敗され、部下共々逮捕という形で退場できたことはある意味幸運だったと解釈できる。
関連タグ
谷十三郎:宇治木同様に同作品の序盤で登場した元維新志士で、こちらは長州出身。自らの権力を笠に着て威張り散らすという共通点を持つが、こちらは剣の実力を持たないばかりか特に剣心と対立してはおらず、最後まで権力と地位は失わなかった。しかし終盤で再登場し、宿場の乗っ取りを目論む甥に協力した結果、相楽左之助によって制裁を受けている。