「コーラルよ、ルビコンと共にあれ…!」
概要
ゲーム、アーマード・コアⅥに登場する物質。ルビコン3から採掘される資源であり、今作品のキーマテリアル。
強力なエネルギー資源であり、また情報導体である反面、中毒性のある嗜好品としても使用されるらしく、作中の登場人物にはコーラルの中毒者もいる。
「ミールワーム」という食用になる虫の飼料として間接的に食糧にもなると説明されて居る。
コーラルを動力とする兵器が完全放置で半世紀経っても安定稼動するなど、資源としてかなりのポテンシャルを持った存在であることが示唆されている。
しかし高濃度のコーラルがなんらかの衝撃を受けると、全てを焼き尽くす業火へと変貌する。
ルビコン3周辺の星系はかつて「アイビスの火」というコーラルの大規模炎上現象により焼き尽くされた上に、コーラル汚染という非常に人体に有害な環境汚染が発生、一時期はこの宙域に近づくだけで危険な状況になっていた。
以降この万能物質は根絶されたと思われていたが、最近になってその反応が微量ながら復活した事で、企業たちが埋没しているであろうコーラルを巡り鎬を削っているのが現在の状況である。
今作のオペ子である「エア」は621がコーラルの逆流(予兆なく、或いはなんらかの衝撃でコーラルの枯れ井戸からコーラルが大規模噴出が誘発される事故)に巻き込まれた際に幻聴の様な形で語りかけてくる様になった存在だが、コーラル汚染やコーラルそのものとの関係は不明。
依頼を持ってきたり、ネットを介して情報を売買したりと確かに現実に干渉して行動している事から主人公の脳内にしかいない存在ではない様だが…?
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ACVIのネタバレ注意、未プレイの閲覧非推奨
「"コーラルよ、ルビコンと共にあれ"…この警句には続きがある…」
「"コーラルよ、ルビコンと共にあれ"、"コーラルよ、ルビコンの内にあれ"、"その賽は投げるべからず"…!」
「コーラルをルビコンの外に出してはならんのだ…!」
実は生き物であり、微弱ながら意思が存在する。
とはいえほとんどのコーラルは微生物程度の意思しか持っていないが、超高濃度のコーラルの爆発に巻き込まれた人間の知性を吸収して自我を確立出来る模様。
また、極めて電子導線としての性質に優れているおかげか、三次元世界(現実世界)に存在する物質にもかかわらず電脳ネットワーク内に侵入・ハッキングしたり、コーラル動体式のACであれば起動、操縦出来る。
更にコーラルには「一箇所に集まろうとする」「集まると指数関数的に増える」「ある程度の濃度になると増殖が暴走、爆発炎上する」という全自動アイビスの火発火装置としか言いようがない性質がある。
そのため放置すると「全宇宙が可燃性のガスで充満し、何処かで発生した火種で全宇宙が誘爆、炎上する」に等しい大規模宇宙災害が発生する危険性があるため、定期的に宙域ごと焼き払わなければならない。
それを実行するルートが「レイヴンの火」ルートであり、他に何か方法があるかもしれないとぶん投げるのが「ルビコンの解放者ルート」である。
そして上記の自我を確立した希少な例がエアである。
エアは自分がかつてルビコニアン(ルビコンを故郷とする人間)であったという自認があるため極めて人間らしい(それもかなり無垢な印象を受ける)情動を見せる。
その上で一部地域のコーラルに発生した特殊波形であるという自認も同時に持っているため、コーラルの事を「かつてアイビスの火で焼かれた同胞(ルビコニアン仲間兼同じコーラル)」と認識している。
その為「レイヴンの火」ルートで621がコーラルを焼き払うという選択をした際は自分及び同胞を再度焼き殺すつもりであると認識し敵対、敗北後彼女の意識は消滅、レイヴンの火によって焼き払われる事となる。
ACVI最終分岐、「賽は投げられた」ルートの更なる重大なネタバレが含まれます。完全クリア前の閲覧非推奨
オールマインドは「傭兵支援システムとして活動する事で企業を煽り、コーラルをルビコン外に吸い出させ、運搬用に一箇所に集めさせる」「そうして集まったコーラルを刺激する事で一気に爆発的増殖を開始させ、その臨界による爆縮でコーラルによるビックバンとも言える大規模爆散を発生させ、コーラルを全宇宙にばら撒く」というコーラルリリースを成功させる事を企んでいた。
動機は全くの不明で、オールマインドもまたエアと同じ特殊コーラル波形なのか(それだとするならばコーラルリリースにエアは不要であるし、最終決戦における「エア、あなたの同胞も私に賛同するでしょう」と言う他人事な発言がおかしくなる)、上記のコーラルが持つハッキング能力が原因でアイビスの火による高濃度コーラルにさらされた事で傭兵管理システムがバグったのか(そうだとするならばコーラルをばら撒く動機がない)、それとも他の理由かは作中説明されていない。
そのための条件として「コーラルをルビコン外に持ち出そうとする勢力が必要」であり、そのために独立傭兵レイヴン(621ではない、道中戦う本物のレイヴンの方)にコーラル再湧出の情報をアーキバス、ベイラムにリークさせた。
そして更にそのコーラルを刺激する役割として「意思を持った特殊なコーラル波形」であるエアと、それをその場面まで護送し、また安定して特殊コーラル波形に接続するためにそのコーラル波形と交流できる、即ち高濃度コーラルに呑まれた経験があり尚も生きている「コーラルを使用している旧式強化人間(新しい様式の強化人間はアイビスの火でコーラルが焼き払われたこともありコーラルを使用していない)」であるC4-621が必要だったのである。
「レイヴンの火」ルートではコーラルを焼き払われてしまい頓挫、「ルビコンの解放者」ルートでは邪魔者であるV.Ⅲオキーフ(元オールマインドの協力者、企業側へのスパイだったが土壇場で裏切った模様)に情報をリークされてしまったらしく、行動不能に陥っていた。
しかし「賽は投げられた」ルートにおいては621という協力者を得た事でコーラルを焼き払われず、また何度刺客を送っても返り討ちにされてしまったオキーフも621により討滅。
計画の条件も手中に収め、あとはエアの波形を持ってきてくれた事で用済みの621を処分し、エアをコーラル爆縮の中央に巻き込んで爆縮の指示を与え、全宇宙にコーラルをばら撒いてお終い…というところで621の激しい抵抗、エアのコーラルACハッキングによる621への増援、そして621への敵愾心と耳鳴り程度とはいえコーラル波形の声が聞こえていたため取り込んだとあるパイロットにエア共々締め出しを食らい手駒へのサポートが出来なくなったことで形勢が逆転、621によって計画は阻止され、挙句自身の計画をエアに乗っ取られてしまう。
「そのトリガーは…私たちが代わりに引きます」
結局エアによって引き金が引かれた事でコーラル貯蔵プラントは(比喩でなく)空間ごと抉り取られブラックホールの様な爆縮が発生、ルビコン3宙域は(直接描写がないが恐らく)621達諸共焼滅し、その後コーラルは全宇宙に拡散した。
が、トリガーを引いたのがエアであった事、エアの望みが「レイヴンと共にどこまでも飛ぶ事」になっていた事で、「全てのコーラルが私であり、貴方(レイヴン)」となり、コーラルがある限りいつでもどこにでもエアとレイヴンは存在し、好きなところに飛んでいける様になった。(どこまでも晴れ渡る空の下、水没している廃棄されていたACが何十機も赤い光と共に再起動する少々不気味なムービーになっている)
コーラルの全てがエアという一つの意思で621と共に統率されている以上、最早危惧されていた増殖暴走や爆発炎上の危険性もほぼないと言ってもいい(これによりエアと621は実質的に不滅の存在になったとも言える。一気に焼き払おうにも散らばっているため濃度が足りず炎上せず、かと言ってちまちま潰していては遠い何処かで寄り集まって増え、また散らばればいい。全てがエアで、621である以上何処を潰しても細胞をいくつか破壊されただけに過ぎない)。
また、全宇宙に散らばってしまった事により、コーラルが人間の欲望に利用される事もほぼ無くなったといえる
(コーラルを兵器転用するにはある程度の量と濃度が必要になる為。電子パーツに使おうと思えば使えなくもないが、全宇宙に均一に散らばったそれらをかき集めて作れるのが少量の電子パーツでは割に合わないため利にめざとい企業はまず手を出さない)。
最早コーラルを、レイヴンを、企業も、時間でさえも縛れない。
借り物の翼で飛んだ大鴉は、何処までも何処までも宙高く遠くへ、自由に羽ばたいたのである。
真の関連タグ
ゲッター線 、パーメット 、ミール(蒼穹のファフナー) :巨大ロボットもので、関わって生物学的に死んだ者の意志を取り込む超エネルギーの先例。
流竜馬 、エリクト・サマヤ:621より先にエネルギーと一つになった巨大ロボットものの主役格。他ジャンルに目を向ければ魔法少女などもっといるが、キリがないので割愛する。
フェムト:初代アーマードコアの佃健一郎プロデューサーが独立後に作ったカスタマイズロボットアクションデモンエクスマキナで突如地球に飛来した、赤い高エネルギー粒子。ビーム兵器やロボの駆動部など等の定番の利用方法の他、分身や瞬間移動など割と何でもアリな使い方をされて居る。果ては浴びた人間を進化させる等何者かの意思を感じさせる挙動を取る一方で、水に溶けやすい弱点がある。