「いーじゃんいーじゃん楽しいじゃん 俺が楽しければそれでいいじゃん!!」
CV:羽多野渉
概要
偽夏油らに協力する呪詛師。
サイドテールで、華奢な体格の青年。目元に入墨のような紋様がある。
ノリが軽く無邪気な笑みを浮かべるが、「自分が楽しければそれでいい」という理由で弱者、特に女の子をいたぶるのを好む卑劣漢。
その一方で自らよりも強い相手に追いつめられると弱腰になって謝り倒すなど非常に小物臭い。
武器は仲間の呪詛師・組屋鞣造が作った柄が人の手になった奇怪な剣の呪具。手を離していても生物のように操ることができる。本人曰く「非力」であるため、その剣からも手を握ってもらっているとのこと。
尚、作中では長らく名前が不明だった。本誌の紹介文では「サイドテールの男」などと記載されていた。
術式
生得術式 | 奇跡(正式名称不明) |
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「"奇跡"を貯める」。
日常の小さな奇跡(デジタル時計のゾロ目など)を記憶から抹消して貯え、貯えられた奇跡は自身の命に関わる場面で放出される。放出される奇跡によって、危機を回避したり、致命傷や即死級のダメージを耐えることができる(無効にはできないようでダメージ自体はちゃんと発生する。実際、前述の通りブチギレ状態の七海によるパンチ3発で一時戦闘不能になった。)。
奇跡の多寡は目元の紋様で識別できるが、重面自身はその性質を自覚していないという欠点を持つ。
動向
初登場の交流会編では、庵歌姫に後ろから斬りかかろうとするも失敗、釘崎野薔薇、禪院真依が加わり女子3名で臨戦態勢に入られたことで「モテモテだあ」と歓喜の声をあげたり、手負いの花御を「楽にしてあげる」との名目で殺害しよう(祓おう)とする(この時は真人が制止)など、かなりの危なっかしさか目立っていた。
渋谷事変にて再登場。偽夏油の命で補助監督を殺し回り、野薔薇と新田明の前に現れ卑劣に追い詰める。渋谷文化村内で新田を痛めつける様に刺し優位に立つが、そこに七海建人が現れる。ただ無言で歩み寄る七海に「状況見てよ?女の子が人質になってるでしょお!」と挑発の姿勢を見せるが、いつの間にか新田に逃げられる。
気がつくと目前に七海が立っており、「仲間の数と配置は?」と問われるも、「知らなぁ〜い」と彼を斬りつけ思い切り蹴飛ばす。
………が、七海はまるで動じず春太は壁を蹴ったかの様な感覚であり、そもそも斬れてすらいなかった。
「仲間の…数と配置は?」
再び春太に問う七海。しかし、その声は明らかに怒りに満ちており、彼のネクタイを巻いた拳は血管が浮き出る程握りしめられていた。
それもそのはず、春太は補助監督達を殺し回ったのは当然ながら、七海の後輩であった伊地知を瀕死の重体にしておりそれが彼の逆鱗に触れてしまっていた。
逆に自分の置かれた状況を察した春太は後退りし「知らない」と口を開いた直後、
「知らな……」
それを言い終える前に顔面に呪力を込めた打撃を叩き込まれ、春太は勢いよく吹っ飛ばされる。
「自分の術式が無ければ死んでいた」と安堵すると同時に「逃げなければ」と命の危険を感じよろよろと逃げだそうとするが、それを良しとしない七海にサイドテールを掴まれ、
「仲間の…」
「数と配置は!!?」
もはやその声色に慈悲は無かった。
3度目の問いに春太は「本当に知らない」と弁明しようとするが、その答えを言い終える間も無く腹部に強烈な一撃を叩き込まれ、壁に打ち付けられる。
床に倒れ込む春太とそれを見下ろす七海。
その隙を突いて手放した剣を呼び寄せそのまま背後から七海の頭への直撃を狙うが、野薔薇に「させねェよ!!」と妨害されてしまう。
「空気読めよォ!!」と逆ギレする間もなく、七海に首を掴まれ高く持ち上げられる春太。
「此処に来るまで何人もの補助監督が殺されていました。」
「…貴方ですね…!」
右拳を握りしめ強く睨みつける七海に「ごめんなさ…!」と首を掴まれたまま泣きながら謝罪しようとする春太。
次の瞬間、七海が首を掴んでいた手を放した。フッと高く持ち上げられていた身体が落ちる。
一瞬の出来事に呆然とする春太。
次の瞬間、足が地面に着く前に七海の拳が顔面に炸裂。
春太は身体ごと文化村の屋外まで吹っ飛ばされたのであった。
しかし後述の術式で何とか生き延びており、目覚めた後に伏黒甚爾(に魂を上書きされて肉体を乗っ取られたオガミ婆の孫)との交戦で負傷していた伏黒恵を襲撃した。
しかし、恵が重面と刺し違える覚悟で八握剣異戒神将魔虚羅を降臨させたため、一転パニックに陥り、瀕死の状態の恵に「おい!何とかしろよ!起きろよ!クソ術師!」と助けを求めていた。
その後、魔虚羅の気配を察知した宿儺が乱入。自身が気に入っていた恵を生かし、調伏の儀を無かったことにするため魔虚羅と戦闘を開始。その激闘に巻き込まれてしまう。
その後、宿儺から「何を見ている。去ね。」と言われたため、その場を立ち去ろうとしたがその身体は真っ二つに切り裂かれ、絶命。既に七海との戦いで「奇跡」を使い果たしていた重面はそれを自覚することがないまま呆気ない最期を迎えた。