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概要
本作に登場する仮面ライダーの多くが、変身の際に用いる物体の一つ。媒体によっては「オリハルコン・エレメント」と表記される場合もある。
BOARD製のライダーシステム(およびその派生システム)を使用して仮面ライダーに変身する際、バックルから放出・展開される長方形の光の壁のことを指す。この光の壁は、変身時に装着される特殊強化服が原子分解されたものによって構成されており(※1)、変身者はこれをくぐり抜けることで自身の身体に特殊強化服を装着、わずか1/500秒で仮面ライダーへの変身を完了するのである。
光の壁をくぐり抜ける際には、同じライダーシステムでも初期に開発されたブレイドやギャレンが、前方に投射した後にそれ目掛けて突入する必要があるのに対し、後に開発されたレンゲルや新世代ライダー達はいずれも、投射された光の壁が自動的に変身者に接近・通過する形へと改められていたりもする。他方でブレイドやギャレンも、TVシリーズ終盤にはレンゲルなどと同様の形で変身したこともあり、『仮面ライダーディケイド』を始めとする後年のシリーズ作品にて、『剣』のライダー達が登場する場合にもやはりこちらの形式が採用されることが多い。
オリハルコンエレメントの名称は、強化服の素材の一つである古代鉱石「オリハルコン」に由来したものである。後に開発された仮面ライダーレンゲルのみ、開発の経緯に起因して素材が超金属「スピリチアエメラルド」に更新されているため、光の壁の名称も「スピリチア・エレメント」とされている。その違いは光の壁の色にも表れており、オリハルコンエレメントが青色であるのに対し、スピリチアエレメントはレンゲルのパーソナルカラーである紫とされている(※3)。
光の壁とは言え、それを構成するのが前述の通り特殊な鉱石・金属であることから、その物理的な強度は非常に高く(※2)、「くぐり抜けられるのは適合者のみ」という性質を持つ点、それに変身時に勢いよく投射される点も相俟って、しばしばアンデッドを弾き飛ばすほどの威力を発揮する。状況によってはこれを攻撃や防御、拘束状態からの脱出に用いるという形で利用する場面も度々見られた。
(※1 それを表すかのように、投射された光の壁には各ライダーが変身時にバックルに装填する、カテゴリーAのカードと同じ絵柄が浮かび上がっているのも特徴の一つである)
(※2 作中でもこれを真っ向から破ったのが、カテゴリーKに属するギラファアンデッドのみであったことからも、オリハルコンエレメントの強度の高さが窺い知れる)
(※3 例外も勿論あり、新世代ライダーの場合はオリハルコンエレメントながらも各自のパーソナルカラーである他、『ディケイド』客演時の剣崎がキングフォームへと直接変身した際には、通常とは異なり金色の光の壁が投射されている)
備考
- 「光の壁を展開してそれをくぐり抜ける」という独特の演出は、メカニカルな装備に魔法的なイメージを付加することを意図したものであることが、放送当時の『宇宙船』(朝日ソノラマ)にて言及されている。
- オリハルコン(スピリチア)エレメントという名称が設定上のみでしか登場せず、またその形状やサイズの近似もあってか、ファンからはもっぱら「畳」と呼ばれることが殆どである。ファンだけに留まらず、時には演者からも畳呼ばわりされることさえあるほどである。
- 2019年から2020年にかけて、ブレイバックルとギャレンバックルが「COMPLETE SELECTION MODIFICATION」として商品化された際には、付属品の一つとしてバックル本体の操作と連動し、オリハルコンエレメントの画像が映し出される専用のプロジェクターが開発されている。当初はバックル本体に投影ギミックを搭載することも検討されたが、本体のサイズとの兼ね合いで投影される画像のサイズが十分なものとならないことから、プロジェクターを外部化することで性能の向上が図られる格好となった。