ヒッポグリフ(Hippogriph)とは、中世ヨーロッパの伝承に登場する合成獣の名である。
概説
名前は馬を意味するヒッポス(Hippos)とグリフォン(Griphon)の合成語。
一般に大鷲の頭と翼、馬の耳と後半身、獅子の前半身を持つ姿で描かれる。
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その誕生の背景には諸説あるが、一般にグリフォンの雄と雌馬との交わりによって誕生すると言われる。
ヨーロッパには嘗て不可能を表す比喩として「グリフォンに馬をつがわせる」(グリフォンは馬を獲物とする習性があると言われる事から)と言うことわざが存在したが、このことわざが時代を経てヒッポグリフを生み出す事になったらしい。
『オルランド』伝奇への登場
おそらく最も明確に物語に登場した最古のヒッポグリフ。
“シャルルマーニュの十二勇士(パラディン)”の筆頭・ローランを主役としたイタリアの古典伝奇『狂えるオルランド』にて、十二勇士の一人であるアストルフォの騎乗獣として登場している。
TYPE-MOONの『Fate』シリーズにもアストルフォが登場した際に、彼の宝具として召喚されている。
『ハリー・ポッター』シリーズへの登場
『メガテン』シリーズへの登場
デビルチルドレン等に登場している。
『ダンジョン飯』への登場
魔法のキノコチェンジリングの胞子によってグリフィンに変異したヒポグリフが登場。最大の武器は後肢の蹄による強力な蹴り。グリフィンが本来使わないこれを行った事でライオスが正体に思い至った。
ドワーフのセンシは若い頃に鉱夫団の仲間と共に迷宮に迷い込んだ際、ヒポグリフによる執拗な襲撃で次々と仲間を失い、リーダーが蹴りによる致命傷を負いながらも仕留めた肉で食いつなぎ迷宮を脱出することができた。
しかしセンシはヒポグリフを直接見ておらず魔物の姿を説明した仲間たちも四本足の鷲=グリフィンとしか知らなかった事、リーダーの兜には鳥とライオンの合成獣が付けたとは思えない打撃痕があった事でセンシは長い間あらぬ疑念を抱き続ける事になってしまった。
食性は甘い果実などを好む草食寄りの雑食であり、肉はグリフィンに比べ臭みが少なく美味。性質も鷲よりも馬のものに近く、鉱夫団を何度も襲ったのは役畜として連れていた雌馬を奪うためであった。