概要
てんとう虫コミックス8巻及び、藤子・F・不二雄大全集2巻に収録。
ヘッドギア状の機械を頭にはめると、映写機で時間を指定すると過去に見た景色を記憶から掘り起こして、スコープから映像となって映写して見れる。ヘッドギアは、映写中は取り外すことができない。
ちなみに下記の1979年版では、8ミリということを意識してか、使用する際は部屋を暗くしていた。
ストーリー
のび太は両親に必死に何かを聞いてまわるが相手にしてもらえず、落とし物の行方が分からなくなったことでついには自分の人生に絶望してしまう。そんなのび太にドラえもんは落ち着くよう促すが、無くしたのがお年玉だと分かると、自分の分も入っていたのにと激怒し慌てて、どこで落としたか思い出すようのび太に迫り出した。
だがのび太はそのことについてよく思い出せなかったため、ドラえもんはのび太を忘れん坊やうすぼんやりと罵り、口論となった。しかしのび太が「年の始めから喧嘩なんてよくない」と思ったことで本題に戻ることになり、見たままスコープを使って昨日の午後2時半過ぎからののび太の行動を振り返ってみることにした。
けれどものび太は落ちていたキャラメルの箱を卑しさから拾ったり、犬同士の喧嘩を見物した挙句、自分も巻き添えになったり、上手く凧を上げれない幼児を手伝ったところ凧を木に絡ませてしまったりしただけだった。そしてドラえもんはネズミの人形が仕込まれた、スネ夫のカメラの映像にびっくりして逃げ出してしまった。
そんな時しずかが遊びにやって来て、映し出された映像を8ミリだと勘違いした彼女はのび太と一緒にこれを見ることにしたが、映像の中でのび太が自分の従妹ばかりを見ていたため、やきもちを焼いて帰ろうとし出してしまった。慌ててのび太は勘違いだと引き留めるが、のび太が電柱に小便をする映像が次に映し出されたため、今度は本当にしずかは怒って帰ってしまった。
そしてすぐドラえもんが帰って来て、もう一度のび太の行動を最初から見直すことになり、今度はもっと前の時間から映像をスタートさせたが、そこに映っていたのはドラえもんで、よくよく思い出してみるとドラえもんがお年玉を預かっていたことが判明し、のび太は「この忘れん坊!!」と言いながら怒ってドラえもんを追い回す結末となった。
アニメにおける原作との主な相違点
大山版は1979年9月26日に、水田版は2024年1月6日にそれぞれ放送している
1979年版
- のび太が訪ねた時パパは新聞を読んでいた。
- 放送時期が9月だったため、のび太が落としたのは今まで貯めた小遣いに変更され、のび太の「年の始めから喧嘩しててもしょうがない」のセリフはカットされている。
- ドラえもんはのび太から逃げて廊下まで出ている。
- 本編終了後のショートアニメは、ドラえもんがこの映写機で自分の座っている後ろ姿を映し出し、最後にこちら側に振りむくというもの。
2024年版
- のび太は両親に尋ねる前に引き出しや鏡餅の下、トイレの中を調べていて、のび太が訪ねた時パパはテレビを見ていて、ママはおせちの盛り付け&味見をしていた。
- ドラえもんがのび太に落ち着くよう言った際のセリフでは「男のくせに」の部分がカットされていた。
- のび太はドラえもんと口論した後机に座っている
- のび太は転んだ後川の方に向かって行き、そこの土手でも滑って転んでいる。そしてそこで凧揚げをしようとしていた幼児を見かけ、凧が木に絡まった際も途中で落ちてしまったが、木に登って凧を取ってあげている。ちなみにのび太は凧を木に絡ませてしまった事については、木がそこに生えていた方が悪いと思っていて、この後のジャイアンとスネ夫もこの川辺で会っている。
- ママはしずかが来ていることを1階から呼びかけている。またしずかはのび太が見ているのは映画だと思っていて、映し出された映像の中ではしずか達は着物を着て、「隠しカメラ」や「いやなひと!」のセリフはカットされたり「綺麗に撮れてるわね」に変更おり、のび太の顔にタッチもしていない。
- 呼び止めたしずかに大道芸をしているピエロの姿を見せる描写が追加され、電柱に小便をする場面はのび太がピエロを見ている最中に尿意を催しトイレに駆け込むというものに変更されている。
- ドラえもんが半ば強引にのび太にこの装置を再セットした。
- ラストののび太のセリフには「うすぼんやり」も追加されていた。