概要
公式ジャンル名はバトルレース。
キャラクター毎に用意された2種類の攻撃方法、アイテム、トラップ地帯などを駆使して一位を競う。
コースには小型ザコのメットールDMとパッコーン、大型ザコのジャンボメットールFが多数配置されており、倒す事にアイテムパネルのカウントが減る。このカウントが0になった時点でランダムなアイテムを入手できる。
マシンはボディ・エンジン・タイヤ・ウイングの4パーツで構成されている。
グランプリモードではロックマンシリーズらしく、勝つとライバル機のパーツを1つずつ奪える。ボディを奪えるのは最後になる。
リポット&プラムによる実況も特徴的で、よく喋り、レースを盛り上げる。
また、画面左上にプレイヤーの選んだキャラクターの顔アイコンが表示されており、状況に応じて頻繁に表情が変わるため非常に賑やか。
一位になるとリザルト画面で専用BGMが流れるなど、全体的に豪華。
1997年3月20日にプレイステーション対応ゲームとして発売され、1998年10月22日に追加要素があるベスト版も発売された。
参加ドライバー
グランプリモードでは、マシン名を自由につけることができる。本項目に書いてあるものはデフォルトネームである。
各マシンの特殊能力は、1番目に通常押し、2番目に溜め撃ちを記載する。
・DRN.001 ロックマン
声 - 折笠愛
Dr.ライト研究所に嵐で雷が落ち、大型コンピュータが壊れてしまったため、賞金で当たらしいコンピュータをプレゼントしようと出場する。
やはり人気者らしく、リザルトではヒーロー扱いされている。
マシン『ラッシュロードスター』
どんな状況でもそれなりの走りを発揮するスタンダードな性能。
ロックバスターのおかげでアイテムを入手しやすい。
- ロックバスター
- 小型のザコを一撃、ジャンボメットールFを数発で破壊できる。敵機に当てればハンドリングを狂わせる。連射可能。
- チャージショット
- ジャンボメットールFも一撃で破壊できる。敵機に当てればスピンさせる。
・DRN.002 ロール
声 - 小西寛子
ロックマンを応援したいとは思っていたものの「レースならひょっとしたら私にも…?」と考え、いてもたってもいられなくなり遂に出場。本作では赤いレーシングスーツを着ている。
大会が始まるとたちまち人気になり、ファンレターの案内が出されるなどアイドル的扱いを受ける。
マシン『ポップンビート』
ミスや順位低下時のリカバリーに長けている。総合的な性能は低めだが、特殊能力が破格。
ボディには空中でハンドリングが可能になる効果が付いている。
- ジャンプ
- トラップ地帯や攻撃の回避の他、コーナーリング補助が可能。
- ジャンプ中は壁にぶつかっても減速しない。
- スピンアタック
- 攻撃性能が付与されたジャンプ。命中した敵をスピンさせる。
・DRN.000 ブルース
声 - 置鮎龍太郎
多額の賞金を狙い、必ずワイリーが出てくると睨んで出場。
エンディングではやっぱりキザ。
マシン『レッドストライカー』
最高速度特化で、加速は最低。
攻撃を跳ね返す大型のブルースシールドを装備している。前面に展開していないと、小型ザコにぶつかっても減速してしまうという本機のみの弱点を抱えている。
タイヤのコーナーリング性能が良いが、着地時に大きく減速してしまう。
順調に飛ばしている時は強く、防御手段も持っている代わりに打たれ弱い。総じて正統派サーキットで強みを発揮する性能。
- ブルースシールド移動
- シールドの装備箇所を前後に移動させる。
- ブルースストライク
- 追尾性能のあるチャージショット。ロックマンのものと違い、登り坂で消えてしまう。
・DRN.004 ガッツマン
声 - 飯塚昭三
その巨大な体でエネルギーをすぐに消費してしまい、一度でいいからエネルギーを満タンにしてみたい。優勝賞金でE缶を買えるだけ買うことを目指す。
マシン『ワイルドアームズ』
オンロードでは遅いが、オフロードでは速くなる。登り坂にも強い。また、地雷を踏んでも減速で済む。
大型機なので視認性が悪く、スーパーアーム使用時は更に顕著になるという欠点がある。
- スーパーアーム
- 岩を構え、再度特殊能力ボタンを押すと投げる。命中させた相手をスピンさせ、短時間のハンドリング不良を引き起こす。
- 稀に地震効果の付いた灰色の岩で攻撃できる。
- アースクエイク
- 地震を引き起こし、相手を浮かせる。浮かせた相手は基本的にハンドリング不能になる。
- ちなみにワイルドアームズのボディは地震無効。
・DRN.005 アイスマン
声 - 小西寛子
夏に南極でのバカンスを予定しており、旅費のために出場。
エンディングでロールに好意を抱いているかのような描写がある。
マシン『クールモービル』
最高速重視で、ブルースのレッドストライカーよりマイルド。
アクシデントへのフォローが行き届いており、氷の路面でも滑らず、オフロードの減速が控えめ。空中でもハンドリング可能で、着地時の減速が少ない。
- アイスブロック
- 後方に3つまで罠を設置し、当たった敵機を軽くスピンさせる。
- アイススラッシャー
- 前方にアイススラッシャーを放つ。命中した相手は壁にぶつかるか、一定時間経過まで操作不能になる。
- 設置可能ならアイスブロックも同時に使用する。
・DWN.012 クイックマン
声 - 檜山修之
スピードにプライドを賭ける彼もレースに出場。
ターボマンに敗北してからは表舞台から姿を消していたらしい。
マシン『ソニックフォーミュラ』
攻撃手段を一切持たない純レース仕様。オンロード特化。
加速が良い。
ウイングが強力で、ロケットスタートが簡単になる効果とレーススタートから50秒間全ての性能が底上げされる効果があるため、最初にどれだけ引き離せるかがカギ。コーナーを曲がりやすく、効果が切れても優秀なパーツ。
- クイックスライド
- 方向キー左右の入力している方向にスライド移動する。
- 用途はポップンビートのジャンプに近い。
- クイックターボ
- 短時間、最高速度を超えるスピードで急加速する。
- 発動中に何かに敵機や壁にぶつかると、自機がスピンしてしまう。
・DWN.024 シャドーマン
声 - 置鮎龍太郎
人を驚かせる事が大好きで、大掛かりな忍者屋敷を作るために出場。
クールだがたまにござる口調で喋り、シャドースモーク使用時には「シャドー走法ッ」と呟き、マシンのボディはカエル型、など何かとおちゃめ。
マシン『シノビマスター』
立てなおしに特化している。加速に優れるが最高速度は低い。
ウイングは特殊攻撃ゲージのチャージ速度が早くなる。
- シャドーブレード
- 前方にまっすぐ飛ぶ巨大なシャドーブレードを投げ、敵機に命中すると刺さり、最高速度を激減させる。コース上に一枚しか出せない。
- シャドースモーク
- 白煙を焚き、敵の視界を遮る。CPU戦では無意味……しかも煙幕が薄いので対人でも効果が低く、実質本機は溜め攻撃無し。
- シャドーブレードが使える状況なら同時に投げる。
・DWN.039 ナパームマン
声 - 小杉十郎太
戦車や戦闘機が大好きで、念願の兵器博物館を建てるために出場。
あの手でどうやってハンドル操作をしているかは永遠の謎。
本作では頭脳派らしく、冷静沈着でコース毎に戦略を立てる人物として知れ渡っている。
マシン『パトリオットボンバー』
タイヤがオフロードで逆に速く走れるうえに、減速地帯を無効化する。加えてオンロードでのデメリット無しと本作屈指の使いやすさを誇る。
また、ウイングでアイテムパネルのカウント数を2倍に出来る。
パーツが強い一方で、特殊能力はかなり物足りない性能。
- バックボム
- 後方に小型のナパームボムを2個まで転がす。ボムは何かにぶつかるか一定時間経過で爆発し、命中した相手を浮かせる。
- ナパームボム
- 前方をナパームボムで爆撃し、当たった敵機をスピンさせつつ浮かせる。
- 放物線を描いてから着弾するため命中させるには慣れが必要。方向キー上下で着弾点をずらせる。
・DWN.053 スプリングマン
声 - 青野武
バネの身体が日常生活に支障をきたすレベルで軽いため、重くするパーツを買うために出場。だが実際に向かったのは何故か服屋である。
大会の常連らしく、おもちゃ工場ステージでは必ず優勝しているとか。
「ミンナカルークノックアウトシテアゲマース」など、似非アメリカ人風の喋り方をする。
マシン『サプライズボクサー』
何かとコミカルな性能で、地雷を踏むと大ジャンプしたり、強力なアイテムが入手しやすかったりする。
エンジンが強力で、登り坂に滅法弱い代わりに加速と最高速度の両方に優れる。
- スプリングチェンジ
- スプリングアタックの有効範囲を左右から前後(もしくはその逆)に切り替える。
- スプリングアタック
- バネのパンチを繰り出し、命中した相手を弾き飛ばす。
- パンチがアイスマンのアイスブロックに触れるとスピンしてしまう。
・SWN.001 フォルテ
声 - 檜山修之
ロックマンとの決着と、最強の証を求めて出場。
グランプリモードでフォルテ以外を主人公にしている場合、戦う順番は必ずワイリーの前になる。
マシン『ゴスペルダークスター』
特殊能力、パーツ性能全てがロックマンのラッシュロードスターと同性能。
- フォルテバスター
- フォルテブラスト
・Dr.ワイリー
声 - 青野武
お馴染み悪の科学者。グランプリモードでは優勝後に現れ、賞金を奪って逃走する。
バーサスモードかタイムアタックモードでは、グランプリモードのクリアデータがあればプレイヤーとしても使用可能。
撃破時にはちゃんとパーツを奪える。
マシン『スカルマシンXX』
唯一特殊能力を3種類持つのボディ、最高級のエンジン、バリア搭載などの特別仕様だが欠点も多い。
特にタイヤが地雷&トラップ地帯無効である代わりに、ハンドリングが劣悪かつオフロードに弱く、安定した走行が難しい。バリアはウイング由来で、3回防御した後は無能力になる。ロックバスター連射でも簡単に剥がせるため、無駄になりやすい。
- ワイリーショット
- 通常押し1。
- ハンドリングを狂わせる3wayショット。
- 空中機雷
- 通常押し2。
- 空中機雷をコース上に1つまで設置する。当たった敵機は軽くスピンする。
- 空中に設置するのでタイヤ性能で防げない。
- 方向キー下を入力しながら特殊能力ボタンで発動する。
- ワイリーミサイル
- 相手を大きく吹き飛ばすミサイルを4つ発射する。
・デューオ
声 - 小杉十郎太
ロックマン8に登場した謎のロボット。バーサスモードまたはタイムアタックモード限定で使える。
通常版ではカプコンから贈られたデータがないと使用
出来なかった。ベスト版やゲームアーカイブス版では最初から使用可能。
マシン『ハードグランジャー』
各パーツが最高クラスの性能で、純正でも圧倒的な走りを見せる。その代わりカスタマイズ不可。
特殊能力は接近時かつ前方にのみ有効。
- アッパースルー
- 目の前の相手を上空に放り投げる。
- ジャイアントナックル
- 目の前の相手を大きく吹き飛ばし、長時間スピンさせる。
その他の参加マシン
レースのモブキャラクター。周回を重ねるとCPUのレベルが上がるためしれっと優勝することもある。
プレイヤーは使用不可で、パーツも奪えない。
・4ローダー
常連だが一度も優勝したことがない。
車型ロボットで、特殊能力なし。
ちなみにフォアローダーと読む。
・ジョー
車の運転を覚えて気を良くしたトラックジョーが参戦。
ミニボムを設置する。
・イエローデビル
あのイエローデビルが巨体を無理矢理押し込ん参戦。
ガッツマンをも弾き飛ばす強烈な体当たりが武器。
実況・アナウンス
・プラム
声 - てらだみちよ
アナウンサーの女の子。見た目はほとんど人間なものの、ロックマンシリーズはあまり人間を出さないので、おそらくロボット。
レース開始前にプレイヤーのライバルへインタビューをするが、たまに毒のあるコメントをする。
・リポット
声 - みなみゆうじ
小型の実況ロボ。プラムと共にレースを盛り上げる。
プロペラ飛行が可能。
陽気で情緒豊か。
・チェスト
声 - たかはしあきふみ
一本脚のロボット。番組の進行やコースの解説を務める。
アイテム
- ブロッキング
- 数秒間、敵機の特殊能力を封印する。
- ポップンビートやレッドストライカーなどは特殊能力に依存しがちなので、困る場面が多い。
- リモコンボム
- 爆弾を仕掛け、再度アイテムボタンで起爆する。命中すれば特大スピン。
- マインチェンジ
- 小型のザコを5秒間ほど地雷に変身させる。
- パワーニトロ
- 5秒間ほど無敵になり、大きく加速する。発動中はエネルギーを纏い、体当たりで敵機をスピンさせられる。
- アイコンはロックマン1などにも登場したカプコンの隠しキャラ「弥七」。
- カミナリコゴロー
- 全敵機の頭上にカミナリコゴローが出現し、軽いスピンと共に10秒間ほど機体性能をダウンさせる。
- 敵がパワーニトロを発動させていた場合はキャンセルさせた上でスピンさせる。
- どう贔屓目に見ても……
- ちなみに元ネタと思われる「カミナリゴロー」はロックマン2にザコ敵として登場している。
- カウントアップ
- 敵機のアイテムカウントを10プラスする。敵機がアイテムを保持していた場合、それを強制的に破棄させる。
- グランプリモードではCPU専用アイテム。
- トリプルチャンス
- 使用後、次に入手したアイテムの効果が3倍になる。
余談
- KAZEよ伝えて
- グランプリモードでロールを主人公にし、一度もリトライせずにクリアすると『KAZEよ伝えて』がエンディング後に流れる。
- 本作が初出の歌で、後年ではロールのテーマ曲としても使用されるが、実は歌詞にロール要素はない。
- ロックマンエグゼ4.5にアレンジ版が収録されていて、やはりロールでプレイしていると流れる。
- あ〜男一代
- グランプリモードでガッツマンを主人公にし、ロールと同じ条件でクリアすると『あ〜男一代』がエンディング後に流れる。
- こちらはガッツマン要素満載の台詞付き演歌。
- 裏技
- ブラックジョー等の乱入者に勝つと、本作の裏技を教えて貰える。
- ロケットスタートのタイミングや不要アイテムの破棄など説明書に書けと言いたくなるような内容も多い。
- 隠しパーツ
- ブラックジョー等の乱入者に勝つと、それぞれ決まったコースの決まった場所に隠しパーツが出る。
- どれも強力で、中でもレトロターボエンジンはバランスブレイカー。
- 周回を重ねたデータのCPUはスペックが盛られており、特に4週目以降のワイリーはインチキ仕様なので是非とも確保しておきたい。
- ザコの扱い
- 本作のザコは全てダミーロボット。娯楽で本物を破壊する訳にはいかなかったのだろう。
- メットールDM、ジャンボメットールFのアルファベットはそれぞれdummyやfakeなどが由来と考えられる。
- バトル&チェイス……イヒヒヒ
- Rボタン等を押しっぱなしにしながらタイトルに戻ると、ワイリーがタイトルコールを横取りする。