「皆に見せてよ、本当は… 後藤さんは凄くかっこいいんだってところ!」
「──貴方を支えていけるような 立派なギタリストになるわね」
概要
『ぼっち・ざ・ろっく!』の登場人物。「結束バンド」のギターボーカル担当。
登場時は高校一年生。3巻にて二年生に進級。後藤ひとりとは同じ高校で、2年次に同じクラスとなった。
佐々木次子とは中1~高2まで5年連続で同じクラス。
プロフィール
人物
社交的で友達が多く、SNSなども積極的に活用する「陽キャ」の美少女。運動神経もよく、部活の助っ人としても駆り出されている。ゆるめの巻き毛はセットしているもので、実際はストレートヘア。
楽しいことはみんなでシェアしたい根っからの「パリピ」。善良かつ純粋無垢な性格で、他人を疑うことを知らない。それゆえかひとりのような陰キャタイプに対してはまったく理解が及ばず、何気なしにひとりの青春コンプレックスを刺激する無神経な発言をしてしまうことも珍しくない。一方でひとりのことは「自分に無いモノを持っている」存在だとして一目も二目も置いている。
アウトドア派で行動力の鬼。体育会系なところもあり、「友情・努力・勝利」などの言葉が好き。オタク気質は皆無で、バンドメンバーがはまっている日常系アニメなどはまったく理解できない。ただし、リョウやひとりなど推しに対する圧は強く、かなりの面食い。
一方、「陽キャにとって空気が読めない=死」「陽キャには陽キャなりの苦労がある」とも語っており、明るい振る舞いもその一部は周囲に合わせてのものである様子。
また恋愛経験がなく、表層的な付き合いは得意でも、相手に一歩踏み込んだ「深い」関係は不得手としている節がある(後述のとおりリョウに「一目惚れ」したあとも、ある程度の距離を取って偶像視することしかしていない)。そのためか、多くの友達に囲まれながらも腹を割って本音を話せる相手はひとりを含め数えるくらいである。
時折、本人も驚くような突拍子もない行動に出ることがあり、無意識下では何らかのストレスをためている可能性もある。
基本的には周囲に「喜多ちゃん」と呼ばれており、「郁代」という名前で呼ぶのは山田リョウのみ。
本人は「ダジャレのような」「しわしわネーム」という二重苦に強いコンプレックスを抱えており、リョウによってフルネームが周知された際にはひとりのように顔面崩壊し、直後に意気消沈した。これ以降はひとりに並ぶ顔芸要員になってゆく。
ひとりとはまさしく”陰”と”陽”のように正反対なキャラクターだが、実は根っこの部分に相通ずるモノがある存在である。
バンド参加の経緯
路上ライブで見かけた山田リョウに一目ぼれし、ギターが弾けないことを隠したまま勢いで「結束バンド」に加入。理由を付けて合同練習を回避しながらも密かにギター練習に励んでいたが、どう頑張っても違う楽器のような音しか出せずに追い詰められていき、初ライブ当日に逃げ出してしまった。その穴を埋めるために、伊地知虹夏が街中で見つけたギタリストのひとりが代役として「結束バンド」に加入することになる。
その後、バンドのギターボーカル候補を探していたひとりからの挙動不審な接触をきっかけに、学校でひとりの弾き語りに惹かれてギターを教えてもらおうとした矢先、彼女と待ち合わせていた虹夏・リョウに再会。隠していた真相を話し謝罪して去ろうとするも、真摯(しんし)に楽器と向き合ってきた手指の持ち主であることを感じ取ったひとりに引き留められ、あらためて「結束バンド」に加入することになった。
同時に、ギター練習の成果が出なかった理由として、根本的な楽器知識の不足により多弦ベースを購入していたことが発覚(※1)。このベースはリョウに買い取られ、代わりに彼女が所有するペルハムブルーのレスポール・ジュニア(※2)を借り受けて活動している。
以降はひとりにギターを習いつつ、ボーカルも兼任。当初は実力を不安視されていたものの、努力家でひたむきな性格ゆえに腕前はぐんぐんと上達。わずか数ヶ月でライブで披露できるまでに演奏をものにしている(※3)。
SNSではプライベートでイソスタフォロワー15000人を抱える情報発信力を生かし、「結束バンド」公式トゥイッターの管理など、広報も担当している。ただし、フォロワーは増えているものの普段は美容アカウントと化しており、ライブ告知をした際は「本当にバンドやってたんですか」と驚かれるありさま。
※1:購入時の値段については具体的には明かされていないが、原作では「ローンが残り30回」、アニメ版では「お小遣い+お年玉の2年分前借り」と言及されている。ちなみにリョウに買い取られたこのベースは後に転売された。人の心とかないんか?
※2:ネックの両側に“ホーン”を持つダブルカッタウェイ(DC)と呼ばれるボディで、ジュニアモデル×DC×ペルハムブルーの組み合わせはかなり珍しい様子。なお、原作においてはシングルカッタウェイのモデルを使用している。
※3:3人体制でのライブが5月、4人体制でのデビューが8月半ばのため、郁代の再加入をどんなに早めに見積もっても約3ヶ月半、もちろんこのあいだにSTARRYでのオーディションも受けている。10月頭の文化祭ライブの時点でも5ヶ月といったところ。
バンド活動への思い
成績優秀でスポーツ万能、友達も多く容姿もいいという、はたから見ればまるで完璧超人のような郁代ではあるが、当人は内心、欠点がない代わりにひとりのような「一つのことに全力で努力し続けられる執念」や「特別な才能」を持っていないことを気に病んでおり、結束バンドに参加した目的のひとつは「そういう自分を変えたい」という思いである。
もっとも、バンド加入の直接的なきっかけは前述のようにリョウへの一目ぼれなのだが、その理由として「バンドって第2の家族って感じしない?」「友達とか恋人を超越した不思議な存在」とひとりに語っている。加えて「先輩の娘になりたかったのよ」とまで自己分析しており、さすがのひとりも「けっこうやばい人…?」とドン引きしていた。
結束バンドの中では唯一、家庭の様子が描かれておらず、前述の語りから「家庭とうまくいっていないのでは?」と思われていたが、後に家出騒動で家族が登場した折に、家族仲は普通に良いことが判明した。
ちなみに、生真面目で思い込みの激しい母親とはよくぶつかることがあり、郁代はどちらかというと父親似らしい。
バンドマンとしてはまったくの素人であったが、ひとりに師事してからは数か月でギターソロを披露できるまでに成長。MV制作時にはボーカリストとしての技量がアマチュアの域を出ないことに気が付き、歌への理解を深めるために作詞担当のひとりの家に押し掛けるなど、特に勢いが強く、バンドにかける情熱と向上心はかなり高い。
一方、その反動として優秀だった学業成績がどんどん低下してることを周囲に心配されており、母親とも進路を巡り不仲になっている。
なお、成績低下について当人はバンドとバイトで手一杯で勉強時間が無いからという旨の発言をしているが、下北沢の大天使からはSNSばかり見ているからだという辛辣なツッコミを受けている(実際、虹夏はバンドとバイトに加えて家事までやっているのに優秀な成績を維持している)。
バンド活動よりも自制心が足りなかったゆえに成績が低下したと見る方が自然かもしれない。
余談
作者のはまじあきによると『ぼっち・ざ・ろっく!』は、ひとり、虹夏、リョウの3人を中心にする予定だったらしく、当初は郁代の登場予定はなかった。途中で話が回らなくなり、急遽登場したキャラクターであり、そのため登場は5話とやや遅めになっている(ほかの3人は1話から登場している)。また、設定ではややきつめの性格だったらしい。
原作最新話で母親の名前が明らかになったが、合わせると完全に「某お笑いコンビ」である。
きららファンタジア
「ぼっち・ざ・ろっく!」参戦と共に実装(☆4・せんし(炎属性))。メインのクラスはせんし。
☆4せんしでは初と言える、「次回の攻撃がクリティカル確定」になるクラススキル持ちであり、上手く使うと☆5せんしに匹敵する活躍を見せることも。
またとっておきで「味方全体のリキャストを少し減らす」効果も持つが、やはり唯一の「自身のリキャストを増やす」スキル及びとっておき持ちであるリョウのフォローなのだろう。
2022年11月7日、「きららファンタジア」サービス終了前の復刻イベント「リアリストたちの未来」開催に伴い発生した不具合の補填として、「☆4コールチケット」が一部のユーザーに配布されたため、これを持っていれば指定して召喚可能になった。
関連イラスト
制服姿
ライブTシャツ姿
メイド服(秀華高校文化祭)
関連動画
『ぼっち・ざ・ろっく!』キャラクターPV / 喜多郁代Ver【10.8 ON AIR】
関連タグ
ぼっち・ざ・ろっく! ぼっち・ざ・ろっく!(アニメ) まんがタイムきららMAX
- 喜多建介:名前の由来(「あのバンド」「ギターと孤独と蒼い惑星」ライブの緊張感 - MANTANWEB)。
- ダーウィンが来た!:NHKの自然番組。アニメ版第11話「十二進法の夕景」では、文化祭中に行方を眩ませたひとりを捜索する際、彼女の生態・習性を解説するべく「ダーウィンが喜多」というパロディで虹夏とリョウに後藤ひとりの発見方法を伝授している。