cv:能登麻美子 演：岩田さゆり（ドラマ版）/玉城ティナ（映画版）
人物
『地獄少女』の主人公。
外見は姫カットにした長い黒髪と血のように赤い瞳を持ち、セーラー服を着た少女。
地獄通信の噂における「憎い相手を地獄に落としてくれる」存在。
三藁からは、「お嬢」と呼ばれている。サクランボが好物。
アニメ版では、日本人形のような見た目だが、漫画版ではデザインがやや大人びており、容姿や制服も現代的。共通して清楚な美少女であり、その美貌を評価されている。
地獄通信にアクセスした依頼人の怨みの感情に共鳴し、契約が正式に結ばれると、黒地に菊の花が描かれた（『二籠』では花の種類と数が増えた柄、『三鼎』では手毬が描かれた柄、『宵伽』では薔薇と蝶が描かれた柄）振袖を着て、「地獄少女」となり、依頼を実行に移す。
（※左から無印～『宵伽』）
基本的には、セーラー服で行動しているが、きくりと同じく、現代の服を着ることもある（また、漫画版では、初期の頃は学校に潜入していることが多く、その学校の制服姿で現れていた。）。本編以前は、その時代ごとに合った服装をしていたようである。
普段は夕暮れに染まった里にある藁葺き屋根の家で、おばあちゃんや三藁と暮らしている。
依頼がない時は、紙風船やビー玉、折り紙など、昔ながらの遊びをして過ごしていることが多い。
依頼者と正式に契約を交わされると、家の近くにある川で、襦袢のまま禊をして、着物に着替え、輪入道が変化した車に乗り、ターゲットの元に向かう。
人の業に関わり続ける存在であるが、彼女自身も、壮絶な過去とそれに伴う罪と罰を背負う身であることが劇中で語られている。
有名なセリフは、「闇に惑いし哀れな影よ。人を傷つけ貶めて。罪に溺れし業の魂。いっぺん、死んでみる?」（ターゲットを地獄へ流す際の口上）
性格
基本的に、物静かで寡黙、無愛想。
表情が変わることは滅多になく、依頼者に対しても、淡々とした口調で話す。
理不尽な怨みが原因でも、相手を表情を変えずに地獄へ流すことから、冷酷かと思われがちだが、こうした態度は、地獄少女として私心を閉ざしているからで、かつては現世で彷徨っていた三藁を救ったり、恨みのターゲットに依頼者を代弁するようなことを語ったりするなど、人間らしい感情（思いやりなど）が垣間見えるシーンも少なくない。
三期にて、御景ゆずきが地獄少女の掟を破った際にも、自分が罰を受けることで救っており、表には出さないだけで、他人を思いやる優しさを持つことが窺える（四期では、自分と同様の罪を犯した寒河江ミチルに地獄少女として罪を償わせるように積極的に動いていたが、これはゆずきと違い、ミチルが罪を犯しているため、彼女の地獄行きを阻止するためと思われる）。
また、ごく稀に、感情を爆発させることがあり、その際には、三藁でも止められなくなる。
一期の終盤では、ある理由から、怒りを爆発させた。
また、二期でも自分と同じ「何も悪くないのに、周囲から元凶と決めつけられ、迫害された」境遇の少年・紅林拓真を、地獄に流すことが出来ず、現世に返している。
漫画版では（特に『地獄少女R』以降では、）微笑んだり焦ったりするなどの表情変化を見せ、アニメ版に比べると感情豊か。
特におまけ漫画では、かなり喜怒哀楽が激しい。
能力
小柄で華奢な外見に反して、絶大な力を有している。
三藁をあっさりと無力化した地獄少年ことジル・ドゥ・ロンフェールを容易く倒し、強力な黒い光線や古い寺社を簡単に焼き払うほどの炎を放つことも可能。
三鼎でも、ある人物が作った異能を、無力化させる装置を容易く破壊した。
また、戦闘以外でも、依頼者に過去の映像を見せたりといった能力を持つ。
過去
※以下ネタバレ注意
元々は人間であり、400年ほど前の生まれである。とある村（漫画版では曲闇（まがやみ）村））で暮らしていた。当時の名前はあい。
不思議な力を持つと決めつけられ、周囲からは物の怪と避けられていたが、両親と従兄弟の仙太郎、彼の父は彼女に優しく接していた。
その村には、五穀豊穣のために、7歳の娘を山神に捧げる「七つ送り」という風習があり、あいはその生贄に選ばれる。
彼女の両親の頼みを受けた仙太郎が彼女を匿うことで、あいは生き伸びたが、数年後に村人に見つかってしまう。
当時、村は凶作に苦しんでおり、村人達はあろうことか、掟を破ったあいと彼女の両親が、その原因だと決めつける。
そして、あいは両親と共に生き埋めにされてしまう。
その際に、仙太郎が強要されていたとはいえ、土をかぶせたことから、自分を裏切った彼と理不尽な理由で自分達を殺した村人へ激しい憎悪を抱いて死亡する（この際に、瞳が赤く染まっている）。
その後、あいは怨霊と化し、故郷の村を焼き尽くした。「自分の怨みを解き放ち、新たな怨みを生み出した」という罪から、人面蜘蛛により、両親の魂を人質に取られ、閻魔あいとして「地獄少女」の責務を課せられることになる。
なお、仙太郎はあいに土をかぶせてしまった際に、彼女の絶望と怨嗟が込められた言葉に怯え、逃げ出した後、夜中に、土中から蘇ったあいが村を焼き滅ぼす姿を背に、村を離れた。
その後、別の場所で黒飴屋として成功し、あいや七つ送りで犠牲になった少女達を祀る七童寺を建立している。
一期のキーパーソンである柴田つぐみと柴田一は彼の子孫に当たり、終盤では、あいから復讐の対象として命を狙われた。
キャラ崩壊
アニメ・漫画共にシリアスな人物なのだが、漫画のオマケ（四コマ『遅刻少女』）ではキャラ崩壊を見せることが多々ある。
また、漫画のオマケでふざけることが多く、時にはネコミミメイド服に身を包んだことも……（かなりノリノリだった）
貧乳であることにコンプレックスを抱いており、巨乳の骨女をライバル視している。
いわゆる公式が病気状態。
関連イラスト
