概要
『サイレントヒル』シリーズに雑魚キャラとして登場するクリーチャーの一種。グラマラスな肉体にコスプレ衣装販売などで取り扱われるナース風の扇情的な衣装(実際のナース服として使われているものではない)を纏った怪物。
顔の形自体は整っているが、顔面が腫れて膨れあがっており目・鼻・口はなく、つるんとしている。頭部の左右両端にはヒレのようなものがある(ボブカットの頭髪に見えなくもない)。
「Bubble Head Nurse」の意味・和訳は「水膨れ頭の看護婦」とされている。他のシリーズ作品では顔が膨れていない亜種のナース型クリーチャーが登場することもあり、単に「ナース」という名前で現れることも多い。
人間を発見した際には痙攣のようなカクカクした動きでにじり寄ってきて、鉄パイプやメスなどを振り回してくる。攻撃力は高め。基本的に2~4体の集団で登場し、プレイヤーを翻弄する。
来歴
デビュー
初出は2001年発売『サイレントヒル2』のブルックヘイヴン病院。
『サイレントヒル2』には「ある人物の心理や妄想が怪物として具現化する」という設定があり、これに準じて「投薬で顔が歪んだ患者と看護婦のイメージが融合した存在」として登場する。顔面は他に類を見ない独特な質感になっており、口元にはセーブポイントに存在する赤い板のようなものが貼られている(赤い板の性質を考えると「真実」を見せつけようとしているとも解釈できる)。
使用してくる武器は鉄パイプのみ。攻撃力が高くリーチも長い。
また、狭い空間に複数体で出現する事が多いので、「攻撃力が高い・リーチが長い・複数体いる・閉所での戦闘・ナースはエロい・ナースはエロい」といった不利な要素が重なり、強敵のように感じられる。
映画版での活躍
2006年に公開された映画版『サイレントヒル』にも「ダークナース」として登場する。
セクシーな肢体を持つ女優何人かに特殊メイクが施され、映画独自の解釈が織り込まれつつも、丁寧に表現された。
>>メイキング映像
この映画化の際に「暗い場所では固まっている・光に反応して襲ってくる・目が見えていない・あまり頭はよくない ・エロい」などの映画版独自の設定が盛り込まれ、以降のシリーズに反映されるようになる。特に顔に包帯を巻いているような怪物として描かれる事が多くなり、原典よりエロい容姿にされることが増えた。また、この作品では武器がメスに変更されている。
2012年に公開された映画2作目『サイレントヒル:リベレーション3D』にも登場する。
前作と見た目は同じだが、反応する対象が光から音になり、武器もメス以外に注射器や肉切り包丁などが増えた。本作ではサイレントヒルの教団に利用されており、裏切り者であるヴィンセント・クーパーにロボトミー手術を施させようと手術室に閉じ込めたのだが、教団側にも制御できているわけではなく、教団員が二名殺害されている。
以降のシリーズでの活躍
2007年発売の『サイレントヒルゼロ(SILENT HILL ORIGINS)』では、最初に遭遇する怪物「ナース」として登場する。出現場所はやはり病院。映画版に近い容姿をしており、メスを持つ個体と注射器を持つ個体の二種類がいる。
2008年発売の『サイレントヒル ホームカミング』においても、最初に遭遇する怪物「ナース」として登場。本作は映画版の設定や世界観が色濃く表れている作品で、これに準じるようにゲーム中の設定が作られている節がある。これに伴い、この作品に登場するバブルヘッドナースにも「光に反応して襲ってくる」などの習性が盛り込まれている。また、体型・服装が特にエロく盛られているのが最大の特徴。
2013年発売の『サイレントヒル ブック オブ メモリーズ』にも「ナース」が登場。
ゲーム中では最も多く登場する敵で、外見は映画のダークナースを模したものになっている。
また、2012年発売の『サイレントヒル ダウンプア』には、意外にもナース系のクリーチャーがまったく登場しないのだが……?
シリーズにおける他の亜種
1999年発売の初代『サイレントヒル』では「パペットナース」が登場。
本作ではアルケミラ病院の看護婦が肉塊のような怪物に寄生され、操られているという設定。その為、衣装は現実に近い看護婦姿であり、特にエロさは強調されていない。
2003年発売の『サイレントヒル3』では「ナース」が登場。
顔面は整った形状をしており、ボブカットの黒い頭髪が生えているなど人間に近い姿をしているが、顔色は悪く動きは不気味で、口元に赤いペインティングが施されているなど、バブルヘッドナースに近い特徴を持つ。纏っているナース服のスカート丈は長いものの、豊かな胸元が露わになっているので、やはりエロい姿と言える。
武器として鉄パイプを持った個体と拳銃を持った個体がいる。特に拳銃は飛び道具なうえに威力が高くガード不能なので、特に危険なクリーチャーと言える。
2007年稼働の『サイレントヒル アーケード』にも「ナース」が登場。
セミロングヘアの頭髪が生えており、顔面は包帯で覆われているなど、他の作品とは容姿が若干異なるのが特徴。鉄パイプ持ちの個体、拳銃持ちの個体のほか、素早い動きで這いずる個体、武器を持たずビンタで攻撃してくる個体など、4種類ものナースが登場する。
リメイク版『サイレントヒル2』
2024年に発売されたリメイク版『サイレントヒル2』にも、もちろん登場。
原作に忠実な形でブラッシュアップされたデザインとなっており、エロさは健在。ガーターベルトを着用した個体も追加された。また、発売前後に「胸がナーフされた」というデマが広まったが、映画のダークナース等と混同したことによる誤解であり、実際は原典と同等以上にエロい体型である(デザインした伊藤氏による解説)。
戦闘能力はリメイク前よりも格段に高くなり、耐久力が上がったうえに鉄パイプで殴られてもスーパーアーマー状態で反撃してくる。また、鉄パイプを受け止めて反撃してくることもある。動きが不規則で読みづらく、特に長射程の3連撃は回避が困難。
ハンドガンのヘッドショットが有効だが、3発も当てなければ倒せない上に動きのせいで当てづらいという問題がある。ショットガンなら一撃でダウンさせられるが、全てのナースを倒すには弾薬が不足しているなど、様々な意味で厄介な相手である。
ただし、ライトを消しての不意討ちなら一撃でダウンさせることが可能なほか、何故か攻撃中に頭を高速振動させながら動きを止めることがあり、攻撃のチャンスとなる。
裏世界では体が黒々しい液体で汚れ、ナイフを持った強化型個体も出現する。
フィギュア化
2013年発売に豆魚雷よりフィギュア(塗装済みスタチュー)発売された。
ベースになっているのは『サイレントヒル2』に登場したバージョン。
不気味さ、艶かしさが精巧に表現されている。
現在
こうした来歴による、様々な場所での露出を経て
グラマラスな異形のナース、サイレントヒルのセックスシンボルとして
『サイレントヒル』シリーズファンのみに留まらない多くの人気を集めている。
なんと、『スーパーボンバーマンR』では「バブルヘッドナースボンバー」として参戦。顔は相変わらずよくわからないが、サイレントヒル星出身らしい。
pixivでは
『サイレントヒル』タグのなかでは多く描かれている。
通常のイメージどおりの不気味で艶かしい怪物として、サイレントヒルの素敵な看護婦さんとして、
異形の性対象として、などなど様々な描かれ方をしている。
また、バブルヘッドナースの生みの親である「伊藤暢達」氏が描いた
バブルヘッドナースのアレンジ作品もある。
※バブルヘッドナースのイラストを閲覧する際は
「バブルヘッドナースはホラーゲームに登場する雑魚キャラであり
プレイヤーに殺意を持って、武器で攻撃してくる怪物、クリーチャー、異形、バケモノである」
という事を一応留意した上で閲覧して下さい。
関連タグ
THE NURSE:ゲーム『Dead by Daylight』に登場するキラー(殺人鬼)の一人。バブルヘッドナースをモチーフとしている。