概要
2001年9月27日にPlayStation2用ソフトとして発売。
前作『サイレントヒル』と同じく、架空のアメリカの田舎町「サイレントヒル」を探索するゲーム。 町中を歩き回り、謎を解き、襲い来る怪物を倒し、道を切り拓いて、物語を紐解いてゆく。
第二作ではあるが、前作とのストーリー上の繋がりは皆無で、登場人物の関係性も無い。
舞台こそ同じ「サイレントヒル市」だが、前作で描かれた北部市街地からはトルーカ湖を挟んだ対岸、サウスヴェイル地区を舞台にしているため、地形も全く異なる。
本作のテーマは「罪」
難解なストーリーや陰鬱な世界観、それを表現したグラフィックや音楽は高く評価されており、ファンの中には本作をシリーズ最高傑作に推す者も多い。
ストーリー
あいまいな眠りの中で
夢見るのはあの町
サイレントヒル
いつかまた二人で行こうと約束しておきながら
私のせいでかなわなかった
私は一人でそこにいる
あの思い出の場所で
あなたを待っている
ジェイムス・サンダーランドの元に手紙が届く。
差出人は「メアリー」。それはジェイムスの妻だった女性の名。
しかし、メアリーは3年前に亡くなっていた……
こんなバカな話はない。死んだ人間から手紙が来るわけがない。
わかっているつもりだ……
それでもジェイムスは真実を求めて、サイレントヒルを訪れるのだった……
メアリー……
この町にいるのか?
登場人物
- ジェイムス・サンダーランド(James Sunderland)
本作の主人公。29歳の男性。職業は事務員。
精神的疲弊を感じさせる重く暗い表情が特徴。
亡くなった妻に対しては未だ愛情を抱いており、強い執着心を持つ。
- メアリー・シェパード・サンダーランド(Mary Shepherd–Sunderland)
主人公ジェイムスの妻。
本作開始時の3年前に亡くなっているはずだが、ジェイムスの元に彼女からの手紙が送られてきた。
亡くなるまでは重病に臥せっており、長い闘病生活を送っていたらしい。
- アンジェラ・オラスコ(Angela Orosco)
サイレントヒルにて最初に出会った女性。
母親を探しにサイレントヒルを訪れたと話す。
- エディー・ドンブラウスキー(Eddie Dombrowski)
サイレントヒルにて出会う人物。太った青年。
事情があってサイレントヒルに迷い込んだらしい。
- ローラ(Laura)
ジェイムスの前にたびたび現れる謎の少女。
ジェイムスとメアリーのことを知っていて、彼には敵意を見せているようだが……?
- マリア(Maria)
本作のヒロイン的な存在であり、サブシナリオの主人公。
メアリーにそっくりな容姿を持つが、性格や雰囲気は正反対な女性。
ジェイムスに好意を持ち、メアリーしか知り得ないことを知っているが、その正体は……
クリーチャー
敵としてプレイヤーの前に立ちはだかる不気味なクリーチャーたち。
前作同様に、登場人物の心理や妄想がサイレントヒルの力によって具現化されている。
- ライイングフィギュア(Lying Figure)
最初に遭遇する怪物。立って歩き、プレイヤーににじり寄ってくる。
二足歩行時は緩慢だが、倒れるとゴキブリのようにすばやくガサガサと這い回るようになる。
体の中心から毒霧のようなものを噴射してくる。
- マネキン(Mannequin)
名のとおり女性のマネキンの下半身同士を繋げたような姿の怪物。
普段は静止しているがプレイヤーが近づくと動き出し、にじり寄ってくる。
ザコだが何気に攻撃力が高いので油断は禁物。
- バブルヘッドナース(Bubble head Nurse)
病院に登場する看護婦のような怪物。醜く膨れ上がった顔が名前の由来。
ちなみにナース型のクリーチャーはシリーズ恒例のお約束ともいうべき存在であり、
作品ごとに頭部のデザインが細かく異なっている。
- マンダリン(Mandarin)
床下の金網にぶらさがり、腕から触手を伸ばして攻撃する怪物。銃器でしか攻撃が届かず、力尽きると底の見えない奈落へと転落していく。
次作の「クローサー」はこのマンダリンが地上に降り立った姿と言われる。
- アブストラクトダディ(Abstract Daddy)
ベッドと一体化した肉塊のような怪物。迷宮通廊でアンジェラに襲い掛かっていた。
- フレッシュリップ(Flesh Lips)
直方体の格子に覆われた肉塊のような怪物。病院でローラに閉じ込められた一室にて3体で襲撃してくる。
討伐に成功するとメアリーがジェイムスを呼ぶかのような声がするが果たして……?
- レッドピラミッドシング(Red Pyramid Thing)
シリーズを通して最も有名かつ人気の高いクリーチャー。大鉈あるいは槍のどちらかを持ち、廃資料館にもその姿が描かれた絵が飾られている。ジェイムスを執拗に狙う不死身の存在。
なお、上記のイラストは初代サイレントヒルからクリーチャーデザインなどを手懸けているイラストレーター、デザイナー「伊藤暢達」氏ご本人の作品。
サイレントヒル2 最期の詩
2002年にXbox、PS2、PC(日本国外)で発売された完全版。
マリアを主役としたサブシナリオと1種のエンディングが追加されている。
リメイク版
2024年10月にPlayStation5、Steamにて発売された。
開発元はLayers of Fearなどのホラーゲームで知られるBloober Team。
カメラ視点はTPSへと変わり、ガードがなくなった代わりに回避アクションが導入されている。
メインシリーズ初となる日本語吹き替えを採用している。(外伝を含めると『ブック オブ メモリーズ』がシリーズ初。)
サイコロジカルホラーに関する注意喚起
2024年2月に配信された『サイレントヒル: ショートメッセージ』でサイコロジカルホラーという陰鬱な作劇に対してプレイヤーの精神衛生への注意喚起の配慮がされていたが、今作でも同様であり、今後のシリーズでもおそらくプレイヤーに向けての精神衛生上の注意喚起や専門相談窓口への案内がなされるだろうと思われる。
関連動画
リメイク版ローンチトレーラー
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