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概要編集

サイレントヒル2』に登場するクリーチャーの一種。迷宮通廊の一室でアンジェラ・オラスコに迫っており、部屋へ侵入したジェイムスに襲い掛かってくる中ボス的な存在。後に訪れるホテルでは雑魚キャラに降格し、弱体化した個体が複数体登場する。


「アブストラクト」は「抽象的」の意味であるとよく知られているが、「理想」の意味もあり公式では「理想的な父親」の意味とされている。アンジェラの境遇及び後述のこのクリーチャーの形態の意味するところを考えると実に皮肉な名前と言えよう。


外見・能力編集

四角い板の上に人型の肉塊(ベッドの上でうつ伏せになっている人間と、それに背後から覆い被さっているもう一人の人間のようにも見える)が張り付き、男性器のような形状の口を持った不気味な形態をしている。


攻撃時には後ろ足で立ち上がり、身体ごとのしかかるような形で突進を仕掛けてくる。これを食らうとしがみつかれて拘束され、振りほどくまで継続的なダメージを受け続けてしまう。


閉所に追い込まれると厄介な相手だが、攻撃手段は突進しか無い為、適度に距離を保ってショットガンや狩猟用ライフルを撃ち続ければ比較的楽に倒せる。


関連タグ編集

サイレントヒル2 アンジェラ・オラスコ


(以下ネタバレ注意)


  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

  

正体編集

アンジェラの父、トーマス・オラスコに対する記憶がクリーチャーとして具現化したもの。


作中で明言されていないが、アンジェラは父親からの性的虐待を受けていたことが示唆されており、このクリーチャー自体が彼女の過去を象徴するものであるという設定から、「うつ伏せになったアンジェラを後背位レイプする父親」がモチーフであることが推測できる。

このクリーチャーと交戦する部屋が、壁に空いた無数の穴の中で棒のようなものが前後に動いているという異様な様相となっていることも、その考察を補強している。


本来、アンジェラとジェイムスに見えている『世界』の形は異なり、アンジェラにはクリーチャーの姿が見えていなかったのだが、両者がイメージした世界が共通点を見出したために、ジェイムスもこの敵に対峙することができたとされる。


最初に遭遇した時とその後ホテルでは弱体化しているのは、アンジェラとジェイムスではその体験と記憶に大きな差が有るためだろうか?


リメイク版編集

リメイク版でもやはり迷宮通廊のボスとして登場。アンジェラとの関係を強調する為なのか、ホテルでの再登場は無くなった(代わりにバブルヘッドナースやマンダリンが出現する)。


見た目は以前とほぼ同じだが、能力面では「」を持つクリーチャー特有の咆哮(ダメージは受けないものの、ジェイムスの行動を解除し、動きを封じる範囲攻撃)や、早送りのような動作で迫る高速移動、身体を左右に振り回しての体当たりが追加された。


演出面は大幅に強化されており、狭い迷宮内でアブストラクトダディから逃げ惑いながら戦う形になった。当初は普通のアパートのような光景が続くが、ダメージを与えたり先へ進んでゆく毎に、オラスコ家の崩壊を示唆するように迷宮が破壊され異様な有様になっていく。


迷宮の中にはトーマスの罵声が響き渡り、クローゼットの中にアンジェラのものと思しきぬいぐるみが隠されているなど、虐待の過程も分かりやすくなっている。やがて迷宮の壁は血の染みが付着したシーツのような布や、ピストン状に動作する何らかの機械など、性的虐待を示唆するものへと移り変わってゆく。

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