クラス転移
くらすてんい
概要
異世界転移の中でも、学校の1クラス（あるいは複数クラス及び1学年、場合によっては学校全体）まるごと転移した物を指す。
いわゆるスクールカーストをはじめとしたクラス内の上下関係がそのまま持ち込まれそうになり、その中でも下位層の人間が上位層の人間に邪険にされて放り出され、やがてその関係を壊していく話も多い。
また非常時において優等生的存在であった人間たちのメッキが剥げて行ったりおとなしい人間の性格が変貌（と言うか表出）したりするなど、極限状態に陥った人間の心理描写がされる事もある。
そして多くの場合強大な特殊能力が与えられ、その力に溺れたり振り回されたりする描写も多々ある。
なお多くの場合クラス転移の対象は高校生であり、それ以外はまれ。中学生以下だとまだ順応性が高すぎて異世界と生徒たちとのギャップが弱く、大学生だと「クラス」の概念が少なくなってしまうからだろうか。
そして教師はと言うと、転移しない場合も多いがした場合、所詮は一般人なので殆ど役に立たない(主人公が教師の場合を除く)。
これは教師に役目を与えすぎると生徒たちの物語を書けなくなると言う弊害があるからだが、こういう意味での立場逆転もまたこのジャンルのお約束である。
稀にクラス転移勇者候補対象者と帰宅中の無関係な学生の親友、修学旅行中だとバス運転手やバスガイドが巻き込まれたり、勇者適性のある不良に絡まれたコンビニ店員等が巻き込まれるケースもある。
また性的に多感な時期でありある種の極限状態であるためか恋愛描写も多く（R-18だとその先まで行ってしまう事も多々ある）、いわゆるハーレム物だと現地の女性とクラスメイトとの三角関係に突入する事もある。
その結果最終回で「現世界帰還→異世界ヒロインが逆異世界転移」となる事もある。
クラス転移に該当する作品一覧
作品によってクラス生き残り人数が大きく変動する。被害が最小限でほぼ全員仲良く行動に至るケースはかなりのレアケースと言える。他にもご存知でしたら個別記事がある作品を五十音順(フルネーム表記)で追記をお願いします。
関連タグ
追放もの、復讐もの、もう遅い(ざまぁ)：いずれもWeb小説における作品ジャンルであり、クラス転移と相性が良く兼ね備える場合もある。
漂流教室：昭和に創作された小学校ごとタイムスリップする物語。特殊能力も得られないので状況は正直クラス転移より過酷である。
真・女神転生if…：メガテンシリーズの1作品で、人間界と魔界を繋げることに成功したいじめられっこの手により高校ごと魔界に飛ばされる…という内容。特殊能力を得る事で一般人だったパートナーも魔法が使えるようになるなど、ある意味では「クラス転移」の先祖的存在。
扉の外：土橋真二郎の小説。修学旅行に向かった学年全員が謎めいた場所に拉致され、人工知能により「ゲーム」を強要されるという内容。「クラス転移」の亜種と言えるものだが、「ゲーム」の内容が徐々に欲望を煽る物になっていく。
蜘蛛ですが、なにか?：なろう作品で、ほぼ1クラス丸ごと巻き込んで異世界に………という共通点があるが、こちらは召喚ではなく転生。つまり元凶にまとめて一度殺されてしまっている。
スクールカースト：過酷な状況である程、弱肉強食がより強調される。
委員長、クラスメイト、幼馴染：冷遇される主人公を気にかけるヒロイン枠の女子の定番要素……だが『追放された主人公についていく』『序盤の段階で追放された主人公と合流できた』ならともかく、そうなる前に追放された主人公が異世界の住人である現地ヒロインとご対面した場合は少なくともメインヒロインの座を奪われ、ハーレムモブ要員か、負けヒロインと化してしまう。最悪の場合は主人公に再会する事なく途中で命まで奪われるケースもある。
