リョウ喜多
りょうきた
出会いと別れと再会
そもそも喜多がバンドを始めようと思ったのは、(結束バンド以前の)路上ライブでリョウを見てユニセックスで整った外見やミステリアスな雰囲気、そして演奏の腕に一目惚れしたためである。
そこで喜多は「ギターが弾ける」と偽り、ギターボーカルとして結束バンドの結成に参加したが、独学で練習してもギター演奏がまったく上達しなかったため、最初のライブの寸前に連絡を絶って逃亡した。
その後、後藤ひとりを介して結束バンドと再会した喜多は逃亡の非礼を詫び、伊地知虹夏がそれを快く許して逆に気遣う態度を見せ、さらに去ろうとする喜多をひとりが引き留めたため、喜多は改めてメンバーに加わり、結束バンドの4ピース体制が固まった。
二人の関係性
最初に結束バンドに加入した際の心境について、喜多はひとりに対し「私は結束バンドに入って先輩(リョウ)の娘になりたかったのよ」と語り、ひとりをドン引きさせた。
同じバンドに属した事で、喜多はリョウの「収入は多いのに金遣いが荒く貧乏で野草を食べる」「虚言を弄して気乗りのしない誘いを断る」などといった変人ぶりを間近で見聞きする事になったが、その都度「ワイルド」「悪女でステキ」などと好意的に解釈して虹夏らを呆れさせた。その後「リョウが無口で一見ミステリアスなのは、実は何も考えていないせい」と知った際にはショックを受けていたものの、それでもリョウを慕う姿勢は変わっていない。
後に喜多はひとりに対し、「リョウに一目惚れしたのは外見だけでなく、何もかも普通で傑出した才能のない自分と違い、バンド活動という特別な道を進む彼女の姿が羨ましかったから」と語った。
常時金欠のリョウは主にひとり相手に細かく借金を重ねているが、喜多には物を売りつけたり食べ物をたかったりする程度で、現金を借りる描写はない。
…と思われたが、何度も奢らせていたことが判明した。(詳細は「原作での描写」第6巻で記載)
喜多はリョウを「リョウ先輩」と呼び、リョウは喜多を(本人が下の名前を気に入っていないのを承知で、面白がって)「郁代」と呼ぶ。
原作での描写
リョウのビジュアルの良さに喜多がときめく、リョウが喜多の下の名前を弄るといった描写が随所にある。いずれも割とギャグ的な描写が多い。
アニメ化されている範囲外のエピソードについて記載する。
●第1巻
ほぼアニメ化範囲により割愛。
●第2巻
リョウが勉強できないと判明した際に喜多は「まさかリョウ先輩がばかなんですか!?」と割と容赦ない言葉を投げる。まさかじゃなくて、そうです。
なおリョウは正しくは勉強を頑張ると音楽関連の事を忘れてしまう刹那タイプで、それに対しては喜多は「今までどうやって生きてきたんですか!?」とツッコむ。
楽器店で杢目の付いたハイエンドベースを眺める場面では、その模様を楽器オタクのリョウは綺麗とうっとりしているのに対し、喜多は「顔が崩れた際のひとりの模様のようだ」という感想を口走り、怒ったリョウが喜多に頭ぐりぐり攻撃を仕掛ける。
「いたたたたた リョウ先輩なんで怒ってるんですか!?」
●第3巻
喜多「生きるのしんどいわ…」
リョウがバイトに来なくなり会えないという理由で落ち込み、虹夏は「ぼっちちゃんみたいになってる」、「喜多ちゃんは最近リョウに呆れることが多かったけどやっぱり憧れてるんだね」と評した。なおこの状態の喜多はイソスタに「もう無理 まじ無理 病む…」という文章とどういうわけかジャンクフードがメインの写真を更新するようになっていた。
さらに喜多はリョウに彼氏ができたという妄想を抱き狼狽する。その後自宅の庭でキャンプしているリョウを発見してからも、(男の趣味に染まったんですか!?)と喜多の妄想は続いた。
「バンドマンかしらね絶対そうよね同じベーシストかしら先輩が好きになるんだから多分よっぽど実力のある人なんでしょうねでも将来は安定してるのかしら老後にはニ千万貯蓄がないといけない時代なのよ先輩は浪費家だからあてにできないしちゃんとお金のやりくりができる人じゃないとバンドマンにお金があるはずないわ絶対ムリえ?もしかして先輩の実家の財産を!?とんでもないわ!これだからベーシストは…」
「でもまぁいいですよ先輩が決めたことなら…」
よくねえよ。
喜多から買い取った多弦ベースをリョウが既に売り払っていた事が判明した際、喜多は「しゅん…」と悲しげな表情になる。
結束バンド4人での初の路上ライブ終了後、喜多は「お客さん沢山立ち止まってくれましたね 新曲がよかったんですかね」と語ったのに対し、リョウは「郁代の声がよく通ってたからじゃない?」と素っ気なく褒める。
褒められた喜多は顔を赤らめる。
リョウ「郁代」(ぷぷっ)
遊園地のお化け屋敷に皆で入っている場面では、喜多はリョウにずっと抱き着いている。
喜多「怖いですね~~~!」(リョウの腕に抱き着きながら)
リョウ「本当に怖がってる?」
(お化け登場)
喜多「きゃ~~~~!♥♥」(反対側の肩まで抱き着きながら)
●第4巻
下北沢をぶらぶら歩いて遊ぶ際に、詳しそうだからという理由で喜多はリョウを案内役に抜擢しつつ、リョウの腕に後ろから抱き着く。古着屋でのコーディネートに精を出すリョウの事を、喜多は「先輩無邪気!」と言いながら見つめる。
一方のリョウはリクエストをガン無視して遊びのプランをすべて古着屋にしようとするなど、喜多を振り回す。「音楽好きなら誰もが心躍る穴場スポット」と言いながらリサイクルショップを紹介した際には、喜多は「ふざけてんですか!」と叫んだ。どう見てもツッコミという名のガチギレです、本当にありがとうございました。
●第5巻
レコーディング回で、喜多がリョウの事を「心臓に剛毛が生えてそうな先輩」と呼ぶ。虹夏は「最近そんな評価になってんだ…」と語った。
●第6巻
喜多の両親は公務員で特に母が真面目な人だと語られた場面では、リョウは「なるほど その固い名前も納得」と名前弄りし、喜多は「やっやめてください!」と言いながらも顔を赤らめる。
また喜多の母が回想する場面では、過去に喜多が(リョウに)奢りすぎてお小遣いを前借りしていた事が判明する。当の喜多本人は「いつもお世話になってる私からのほんのお礼ですよ~」といい笑顔で語る。虹夏は洗脳されてると評した。
●第7巻
スタジオでのMV撮影時、リョウが普段と違う可愛らしい系のヘアアレンジにされると、喜多は「かわいい」とはしゃいで写真を撮る。
舞台
2023年8月に公演されたLIVE STAGE「ぼっち・ざ・ろっく!」でも喜多がリョウにゾッコンである設定が忠実に再現され、例えばアー写を撮る際に喜多がリョウの腕に抱きつく場面では撮影終了後も抱きついたまましばらく離れない等の姿が目撃された。
また2024年9月に公演された続演「PARTⅡ 秀華祭」ではリョウが「音を聴け、音を」とライブハウスFOLTで通ぶる場面で喜多がリョウのマネをするオリジナルシーンが追加されている。
「音を聴きなさい、音を(キターン!!)」
トリビュートアルバム
きららトリビュートコレクション「結束バンドの歌ってみた」収録のドラマパートでは、歌ってみた動画のサムネイル撮影のため4人でカラオケルーム内の狭い空間で無理してジャンプしたところ体勢を崩し倒れたリョウが喜多に覆いかぶさってしまい喜多はキュン死するという内容で、聴いたリョウ喜多ファン一同は不意打ちの公式供給に作中の喜多同様キュン死した。
その他
本編外にまつわる公式のさまざまなリョウ喜多要素を記載する。
アニメWEB予告
第8話WEB予告では、リョウが「ポテトサラダはロックだよ」という謎の主張をして、ロックを学ぶため(喜多の奢りで)一緒にボウルにいっぱいのポテトサラダを食べようと喜多に提案する。リョウ自身が食べたいだけだろうと虹夏に見透かされるも、喜多は「手段を選ばない先輩もステキ…!」とお約束のノリを披露する。
第11話WEB予告では、喜多は想いを爆発させ「リョウ先輩の魅力をもっと多くの人に知ってもらいたいんですけど、私だけのリョウ先輩でもいてほしい…!」と語る。
企業コラボ
アニメが求人情報サイト「バイトル」とコラボした際のオリジナルストーリー「ぼっち・ざ・ばいとる!」。
リョウが「私は音楽もしっかりやりたいし1日3時間しか働けない」と弱音を吐くと、喜多は「私が養います!」と即答する。爛れた関係が爆誕しそう。
また、喜多はリョウの希望に沿った求人を探してレストランのホールバイトを提案する。「制服姿のリョウ先輩…! ああ お店に通いたい!」
喜多のバイトを決める場面では、最初は学校の友達と遊ぶ時間を確保したいという理由でバイトを辞退しようとするも、リョウが「カフェなら私も遊びに行く」と言うと喜多は「リョウ先輩が来てくれる! 私やります!!!(キターーーーーーーーン!!!)」と叫び、カフェのキッチンバイトに決まった。
アンソロジー
アンソロジーコミック第3巻収録のけんたうろす著『喜多ちゃんとリョウの相合傘』はタイトル通りリョウ喜多が相合傘する話である。リョウ喜多ファン必読。
エピグラフ②
劇場総集編Re:Re:の来場者特典冊子。虹夏とリョウが結束バンド結成に至るまでのエピソードだが、ざ・はむきたす(リョウの前のバンド)の路上ライブの1コマで観衆の中にさりげなく喜多が映り込んでおり、上述のリョウに一目惚れした瞬間ではないかとされている。
ぼっち・ざ・ろっく!展
2024年から2025年にかけて全国6会場で開催された『アニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」展』では各6か所の開催地にそれぞれ描き下ろしのご当地グッズが用意され、このうち愛知会場のご当地ビジュアルがリョウ喜多コンビだった。
リョウが目を輝かせながら味噌カツをほおばり、喜多が手羽先をリョウに差し出して「いっぱい食べてください」と言わんばかりに微笑んでいる。