概要
日本語では略して「ポテチ」とも呼ばれる。
イギリス英語ではフライドポテトは「チップス」と呼び、フィッシュアンドチップスもこの名から来ているため、ポテトチップスが食べたい時は「クリスプス」と呼ばないと通じないので注意が必要である。
誕生の由来は1850年頃、アメリカ合衆国のレストランである客が、何度も「フライドポテトが分厚すぎる」との苦情を付けて作り直させてきた為に、コックであるジョージ・クラム氏が腹を立て、嫌がらせとしてフォークで食べられなくなるほど薄くスライスして出したところ、その客から大喜びされたことが由来と言われている。
現在ではそのままのジャガイモを薄くスライスして揚げたものと、ジャガイモを細かくしてから成形して揚げるものの2種類の製法がある。
日本では、昭和20年代にハワイ移民の濱田音四郎がアメリカン・ポテトチップス社を設立したのが始まりとされる。当初は進駐軍にしか売れず、また高級品であったため一般には浸透していなかった。
それを湖池屋の創業者である小池和夫氏が、飲みに行った場所で出されたポテトチップスに感動し開発に着手、そして研究の末に1962年に「のり塩味」として発売に踏み切った。これが一般に広まる鏑矢となった。
ただ、当時の湖池屋は地方へまで及ぼす影響力は乏しく、全国的に浸透するきっかけを作ったのは1975年に業界に参入したカルビーであった。
カルビーは当時から地方への販路を持ち、またTVCMも全国に放送しており、また当時まだ新人の藤谷美和子を起用したCM中のフレーズ、「100円でカルビー・ポテトチップスは買えますが、カルビー・ポテトチップスで100円は買えません、あしからず」のインパクトの強さも相まって一挙に全国へ拡がっていった。
ただし、そのカルビーであっても発売当初は販売不振気味で、その理由は当時はまだ賞味期限(ならび消費期限)の概念が浸透しておらず、期限切れしたポテトチップスを食べて「不味い」との声が多かったからだ。
そこでカルビーは改めて賞味期限を明記した上で、賞味期限が過ぎた商品は自社回収するメソッドを展開し、これによって味の品質が保たれたポテトチップスは購入者に受け入れられ、今日に至るとされる。
現在も上記2社が販売しているものが人気で、塩味、コンソメ味、のりしお味が定番。
子供に人気で遠足のおやつに選ばれやすい上、酒の初心者ご用達のおつまみにも最適で、ビールとチューハイに良く合う。
なお、日本の「チキンバスケット」という居酒屋メニューではフライドポテトとポテトチップスが混在しており、厳密に区別はされていない(フライドチキンでなく唐揚げの場合すらある)。
日本のポテトチップスの歴史を語る上で外せないのはおまけ付きの存在であろう。
1971年にカルビーがおまけカード付きの仮面ライダースナック(※)を発売した事を皮切りに、ポテトチップスにカードのおまけをランダムで封入するという方式が定着、ウルトラマンティガやVtuber、ドラえもん、エヴァンゲリヲン、Jリーグなど様々な題材を扱ったおまけ付きのポテトチップスが販売されては、販売終了を繰り返している。中でもプロ野球チップスは1973年に販売されて以降、根強い人気を誇り、この商法の祖ともいうべき仮面ライダーのスナック菓子よりも販売が継続され続けている。ちなみに、後述する遊戯王は意外にもこの業界では新参者である。この他、キョウリュウジャーVSゴーバスターズのようにキャラクターを扱っていながら、パッケージを飾るだけで、カードが封入されていないというパターンもあったりする。
この商法はのちにウエハース菓子にも採用された(こちらは神羅万象チョコやビックリマンなどシールが中心だが、バトルスピリッツのようにTCGのカードを封入しているものもなくはない)。
そんな商法が導入された背景にはプラモやフィギュアよりも、カードの方が封入やコレクションがしやすいという事情があったのだろう。
その陰で、お菓子は食べずにおまけだけを抜き取るという事件が多発し、社会問題化した事もある(これに関しては肝心の菓子が不味かったという説や、ランダム商法がそれを加速させたなど様々な理由が考えられるが、題材として扱っているコンテンツの人気の高さが窺える)。
(※)なお、勘違いされがちだが、スナックそのものはジャガイモを使用しているというだけで、ポテトチップスの範疇に収まるものではなかった。文字通りただのスナック菓子だったのである。
中身がポテトチップスとなったのは1999年のことであり、ここで初めて名前が「仮面ライダーチップス」となり、2006年には「仮面ライダーチップスR」が販売された。
2023年には『シン・仮面ライダー』公開を記念してコラボ商品である「シン・仮面ライダーチップス」が発売。
味
- うすしお:王道の中の王道。暖色のパッケージでおなじみ。
- のりしお:ど定番の一つ。黄色いパッケージでおなじみ。湖池屋の方が海苔濃いめである。
- コンソメ:ど定番の一つ。橙色のパッケージで知られ、野菜の旨味が染み込んでいる。期間限定で味替え商品もある。
- 唐辛子:カラムーチョが有名。旨味に加えスパイスが効いている。
- ペッパー:胡椒味。カルビーから発売。
- 醤油系:関西限定フレーバーの関西だししょうゆやしょうゆマヨなど、派生型がかなり多い。
- カレー:ありそうでなかなか無いフレーバー。期間限定品である事が多い。
- 梅:期間限定または地域限定品として出回る事が多い。
- わさび:鼻にツンと来る辛さ。慣れて来ると非常に美味しい。薬味系は他に柚子胡椒などがある。
- ソース:焼きそばソースからタルタルソースとソースと言っても色々なフレーバーがある。
- 肉/魚介類系:豚の角煮やビーフなど様々な種類があり、旨味が効いていて美味しい。かつてはケンタッキーとのコラボ品も存在していた。魚介系は甲殻類やホタテなどから選ばれる事が多い。
- りんご/バナナ/みかんなどフルーツ系:存在は…なくはなかった。
- ショートケーキ/コーラ/牛乳/クリームソーダ/冷やし中華/塩あずきetc.:何があった。(嘘みたいな話だが、全部実在する味である。)
余談
主に発達障害者なんかに中毒と言わんばかりに食すること自体、ありがちっぽい事だがポテチチップス自体はジャンクフードであるが故にうつ病や癌の原因になる食べ物として医者やyoutuberから警告の対象にあげられてる食べ物として有名であり、特に怖いのがうつ病であって身近に招きやすい危険があるので注意が必要である。
※詳細はうつ病を参照されたし…。
関連タグ
お菓子 スナック菓子 じゃがいも ポテチ おやつ ポテチ映え
夜神月:夜神家でポテトチップスを食べる際に、「コンソメ味は月しか食べない」ということを利用して監視カメラ&盗聴器の仕掛けられている自室でデスノートによる殺人を行った。
トレイニー:ポテチジャンキーなドライアド。付いたあだ名が「うすしおさん」
ポテト&チップス:2018年11月に発売された遊戯王チップスに収録されているオリジナルカード。名前の由来は間違いなくポテトチップスだろう。
2018年段階では遊戯王チップス限定カードとなっている。
なお、他のTCGでは食玩方式でTCGを同封するケースはあるのだが、遊戯王に限れば今回が初ケースとなるようだ。
ザクザクチップスフォーム/ザクザクチップスゴチゾウ/ザクザクチップスラッシャー:ポテトチップスをモチーフとした仮面ライダー、変身アイテム、武器。