あらすじ
ボルチモアで若者に絶大な人気を誇るローカル番組「コーニー・コリンズ・ショー」。そのダンサーになることを夢見るトレイシーは、若干ふとましいことを除けばファッションと音楽が大好きなごく普通の女子高生。
ある日、スタッフの目に留まり、夢がかなって番組のレギュラーになったトレイシーは、体型を気にしないチャーミングなダンスが受けて人気者に。番組スポンサーのヘアスプレーが売り上げを伸ばしていく。
そのころの「コーニー・コリンズ・ショー」には《ブラック・デー》という制度があり、黒人のみが出演する特定日の放送と、逆に黒人が出演できない通常放送が厳密に分けられていた。黒人音楽を愛するトレイシーは、差別をやめろと番組で訴える。
一方、トレイシー人気でお株を奪われたタッセル親子(典型的ブロンド美人で保守的)は、裏工作をしてトレイシーを陥れようと画策する。
概要
カルト映画『ピンク・フラミンゴ』のジョン・ウォーターズ(監督)とディヴァイン(出演)コンビによる最後の作品。ディヴァインが公開年に亡くなり、今作が遺作となったためである。
ウォーターズにとっては初メジャー作品であり、それまでの悪趣味カルト映画とは異なり幅広い層に受け入れられた。今作に好感を持った老夫婦が、同じ監督だからと『ピンク・フラミンゴ』も鑑賞したところ、あまりの下品な内容に激怒し、一転してウォーターズ作品を追放しようとしたという逸話も残っている。
普通の映画ではヒーローにならないような人物を主人公にするという、ウォーターズ作品としての根幹は変わっていない。
2002年にブロードウェイでミュージカル化。ロングランとなり、2009年まで続いた。
そして2007年にはミュージカル映画としてリメイク。
オリジナルでディヴァインが演じたトレイシーの母役は、ジョン・トラボルタが肥満の特殊メイクを施されて演じた。
また、ウォーターズが露出狂のおっさん役でカメオ出演。オリジナルでトレイシー役だったリッキー・レイクも出ているが、大減量したためほとんど別人である。
関連タグ
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