基礎データ
全国図鑑 | No.0169 |
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ジョウト図鑑 | No.039 |
ホウエン図鑑 | No.065 |
シンオウ図鑑 | No.030 |
イッシュ図鑑 | No.063 |
セントラルカロス図鑑 | No.147 |
アローラ図鑑 | No.082 |
カンムリ雪原図鑑 | No.146 |
ヒスイ図鑑 | No.036 |
ローマ字表記 | Crobat |
分類 | こうもりポケモン |
タイプ | どく / ひこう |
高さ | 1.8m |
重さ | 75.0kg |
せいべつ | 50%♂・50%♀ |
特性 | せいしんりょく/すりぬけ(隠れ特性) |
タマゴグループ | ひこう |
他言語版の名称と由来
言語 | 名称 | 由来 |
---|---|---|
日本語 | クロバット | cross(英語で十字架)+bat(英語でコウモリ)+acrobat(英語で曲芸・アクロバット) |
英語・スペイン語・イタリア語 | Crobat | 日本語名に同じ |
ドイツ語 | Iksbat | X(Iks)+bat(英語でコウモリ) |
フランス語 | Nostenfer | Nosferatu(英語で吸血鬼・ノスフェラトゥ)+enfer(地獄) |
韓国語 | 크로뱃 | 日本語名の音写 |
中国語 | 叉字蝠 | 叉字(ChāZì、バツ印)+蝠(Fú、コウモリ) |
ロシア語 | Кробат | 英語名の音写 |
タイ語 | โครแบท | 日本語名の音写 |
進化
ズバット→ゴルバット(Lv.22)→クロバット(なつき進化)
概要
初登場は『ポケットモンスター 金・銀』(第二世代)。
ゴルバットがよく懐く事で進化するポケモン。強面なようで愛に満ちている。
名前の由来は交差した羽の形状や英語版の綴りからしてクロス(Cross)+バット(Bat)。Nintendoスペースワールド'97 ベータ版で既にゴルバットの進化系として登場しており、当時はエクシングという名前だったことからもクロスモチーフということが窺える。
ゴルバットと比べると翼と体の青色と紫色が逆転。より速く、静かに飛ぶことを追い求めた結果、両足に羽が生えて翼は4枚にグレードアップ。公式イラスト等では分かりにくいがちゃんと短い足は残っている。夜行性で、普段は4枚の翼で空を飛んでいるが、腕か足の翼のどちらかだけで飛んでいる事があり、長距離を飛ぶ為に使い分けているらしい。
注意深く聞きとらないと聞こえないほどの羽音で飛ぶため、隣を通られても気づかないことが多い。相手に気づかれる前に血を抜き取るという。また、噛まれても全く痛みが無いのだという。
しかし飛ぶスピードと引き換えに、枝に止まって休んだり、歩いたりするのは下手になってしまった。這いずり回ることしか出来ない。その上、数滴の血を吸わないだけで弱ってしまう。
しかし進化論に基づけば、野生では必要不可欠だった足が人間に懐いて共存した結果として退化してしまうのも十分あり得ることではある。ただし、木に捕まって休めるぐらいには使い道がある様子。
翼になった足とは別に存在している「短い足」については図鑑では一度もはっきり触れられたことがなく、それどころか「『翼になった足』が飛行だけでなく止まるための本来の足の役割も果たす」と捉えられる記述がされている。一方で「短い足」は金銀の後ろ姿ドットの時点で目立たないながらもちゃんと描かれており、これ自体は登場初期から存在している器官である。
「元々の両足が翼になったうえで、小さな短い足が急遽新たに出現した」のか、はたまた「『短い足』に見えるものは実は足ではない」のか、このあたりが文章で明確にされる日は来るのか。ゲーフリのみぞ知るところ。
実は私たちが見ている歯は下顎の部分であり、ポケスタやバトレボ、ポケモンレンジャーといった作品群だと口を開く際に下顎の歯だけが見えるせいで異様に不気味な顔になることでも知られている。『XY』から本家グラフィックも完全3Dに移行したが、こちらはちゃんと公式準拠になっているのでご安心を。
ゲームでの特徴
- ゴルバットとは異なり、『金・銀』当時から「そらをとぶ」を覚えられる。
- 「どく」と「ひこう」の複合は他にもいそうに思えるが実は第9世代に至っても第1世代のズバット・ゴルバット以来この系統のみの固有タイプである。
- 古い世代の対戦施設では、全ポケモン中最速クラスで、上から動いてどんな被害を与えるかわからない要注意ポケモンとしてプレイヤーに立ちはだかることも。
クロバットとトレーナー達
- 特に注目するべきなのは、なつき進化にもかかわらず、悪の組織のボスや幹部の手持ちになっている事が非常に多い事(特にアカギ)。悪の組織のボスといえど手持ちのポケモン達への愛情やポケモンからの信頼は本物であるという解釈が定番となっている。
- 『金・銀・クリスタル』のライバルの場合、ポケモンリーグ直前まではゴルバットだったのがその後の再戦ではクロバットに進化している。主人公に何度挑んでも勝てなかった事から「ポケモンを思いやる」事の大切さに気づき、ライバルの心境の変化が何も言わずとも明かされるという中々ドラマチックな演出を担っている。
性能
HP | 攻撃 | 防御 | 特攻 | 特防 | 素早さ | 合計値 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|
クロバット | 85 | 90 | 80 | 70 | 80 | 130 | 535 |
ゴルバット | 75 | 80 | 70 | 65 | 75 | 90 | 455 |
進化前比較 | +10 | +10 | +10 | +5 | +5 | +40 | +80 |
- 素早さに定評があり、サンダースやプテラに並ぶ素早さ130族の1体である。この速さに加え、特性は「せいしんりょく」である為、ダブルバトルでは良く使われる「ねこだまし」の怯みに対して耐性を持てている為、よほどの事が無い限り確実に行動する事が出来る。主に豊富な補助技を用いた嫌がらせが得意だが、耐久力も平均レベル、攻撃も結構侮れない。
- 弱点は飛行しているため、どくタイプなのに「どくびし」を回収できないこと。じめんタイプに強い事はクロバットにとって最大の強みでもあるのだが。
- 元々どくタイプ技はひこうタイプ技と範囲が被りがちだったので省かれる場面も多かったが、第六世代以降「フェアリータイプ」の登場でどく技の需要が急増。威力が乏しいのでその流行りにやや乗り切れていない感がある。
登場当時~3世代
- 第2世代では攻撃技は「おんがえし」や「すてみタックル」程度しか期待できなかったが、最速の「あやしいひかり」+「みがわり」使いとしての個性はあり、こうした戦術を利用した「たべのこし」無限ハメ耐久型として使われることはあった。「あやしいひかり」と「いやなおと」を「いばる」の1枠に圧縮して空いた枠に「どくどく」を入れて処理速度を上げた型もあった。
- 何故か「ヘドロばくだん」を覚えなかったが、第三世代から覚えられるようになり、主にダブルバトルで活躍するようになった。
- 第3世代ではダブルバトルの登場によって「キーのみ」を持った味方アタッカーに「いばる」を掛けて強化する運用が開け、実際ポケモンリーグ2005中学生以上の部では決勝大会進出者9人中1人がこの運用法でクロバットを使用。
第4世代
- 同技が特殊技になってしまったが、代わりに「さいみんじゅつ」と「ブレイブバード」を遺伝で覚えられるようになった(ただし当時は同時に習得はできなかった)。一応特殊技に関しても「わるだくみ」で強化出来るのは利点。
- HGSSでは教え技として「いかりのまえば」を覚えられるようになった。
- 世代初期のバトレボでは超速を生かして「さいみんじゅつ」を放つ型がそれなりに使われた。
- HGSS期には「いかりのまえば」で削りつつ「はねやすめ」で粘り、旗色が悪くなったら「とんぼがえり」で後続にパスし、倒せそうなら頃合いを見て「ブレイブバード」で仕留める型が評価された。
第5世代
- シャレのつもりなのか、「アクロバット」を自力で覚えられるようになった。「ブレイブバード」の代替になり、反動ダメージを気にせず使えるのは利点。
- 隠れ特性として「すりぬけ」が追加。「しんぴのまもり」を無視できる「さいみんじゅつ」使いとしてシングルバトルで用いられ始めた。
第6世代
- 隠れ特性の「すりぬけ」に「みがわり」貫通の効果が追加され、ダブルバトルでも採用の余地が出てきた。「すりぬけ」はクロバットお得意の豊富な補助技や微妙な攻撃力を補う「いかりのまえば」とも非常に相性が良い。
- また、「アクロバット」と相性が良いジュエルの消失の代わりに♀親からも技を遺伝できるようになったため、「さいみんじゅつ」と「ブレイブバード」の同時遺伝が可能になった。
第7世代
- 「きゅうけつ」が威力80に強化された事により、特殊型なら「ギガドレイン」、物理型なら「きゅうけつ」の使い分けが可能になった(その影響ですいとるが最初から覚える技になった)。その陰で「アクロバット」が自力習得から没収された。何故。
- この世代ではどく打点高速アタッカーとしては「へんげんじざい」+「ダストシュート」ゲッコウガで大体事足りたため、シングルでは振るわなかった。一方GSダブルでは前世代のGSルールに続いてゼルネアス対策の筆頭となった。「せいしんりょく」により「ねこだまし」を無効化できる上に、ゼルネアスの「ジオコントロール」も「おいかぜ」+「くろいきり」で安全に止まった。さらに「いかりのまえば」で禁止級伝説を耐久の数値に関係なく確実に削ることができた。
第8世代
- この世代はドラパルト、レジエレキ、レイスポス、こくばじょうバドレックスといった自身を上回る超速勢が跋扈し、フェローチェも第7世代より明確に増加していたため、不遇であった。一致ダイマックスわざの1つである「ダイアシッド」の威力が低い上に、特攻バフ効果が攻撃技がほぼ物理技一本のクロバットとアンチシナジーであったのも痛かった。
使用トレーナー
ゲーム版
- シルバー:金銀ク・HGSSライバル
- キョウ:四天王(ジョウト)
- アンズ:ジムリーダー(カントー)
- マツブサ:マグマ団リーダー
- アオギリ:アクア団リーダー
- キクコ:四天王(カントー)(FRLG強化後)
- ウコン:パレスガーディアン
- アカギ:ギンガ団ボス
- ホミカ:ジムリーダー(イッシュ)(PWT)
- ハヤト:ジムリーダー(ジョウト)(PWT)
- クセロシキ:フレア団
- エスプリ:ポケモントレーナー
- プルメリ:スカル団幹部
- グラジオ:ポケモントレーナー
- カヒリ:四天王(アローラ)
- ヒカリ:ポケモントレーナー
- ジュピター:ギンガ団幹部
- ヨネ:キャプテン(ヒスイ)
- ネネ:ポケナガ・ユニークブショー
- クリフ:GOロケット団リーダー
アニメ版
漫画版
番外作品
『ポケモンマスターズ』
- キョウ&クロバット
- メインストーリー第16章で仲間になるキョウのバディ。
- どくタイプのテクニカルで、「どくどくのキバ」による猛毒付与という個性を持っている。
- それによりソロコンテンツのバトルヴィラにおいては最終兵器と言っても過言ではない活躍を見せる。ボスステージでは相手を残り一体にした後でキョウと守りに長けたポケモン2体のチームで挑めば、積極的に攻めずとも猛毒を付与した後は耐えているだけで高い耐久力を持つ後半ボスだろうが勝ててしまう。
- バディストーンボードでは自身の回避率が上がった分だけバディーズわざの威力を上げる「回避率↑分威力上昇」のスキルを獲得することができ、もとよりどく状態の相手に高い威力のバディーズわざを放てることもあってアタッカーばりのダメージを叩き出すことができる。相手全体にどく状態を付与することができる上にチームスキル「カントー」「どく」の補正がかかるコジロウ&マタドガスと非常に相性がいい。
- また、バディストーンボードでベノムショックにとくぼうダウンの追加効果を付与することで数少ない確定で相手のとくぼうを下げられるデバッファーとしての活躍も見込める。
- マチエール&クロバット
- 2023年2月17日に実装。
- 初登場時BC加速2を持つどくタイプのアタッカー。さらに、パッシブスキルの効果で、相手がどく状態かもうどく状態の時に技での攻撃が成功すると、50%の確率で自分を次回ゲージ消費0状態にすることができる。
- 更に必中・確定急所・単体4ゲージの強力なシンクロ技「ベノムクロスポイズン」が特徴。
『ポケモンレンジャー』
- 「バトナージ」ではアンヘルビルに出現。超音波に加え、毒沼と毒ガスを発生させるようになった。また、フィールド技も「こわす3」となったが、終盤ということもあって、あまり使うシーンがない。
- 「光の軌跡」ではマジックの配下として登場。イリュージョンの影響で通常よりも巨大化しており、例の表情もより恐ろしいものになった。こちらではコウモリらしい超音波は取り上げられて、突進攻撃が代わりに追加された。ブレイブバードなのだろうか?
アニメ版
『アニポケ・サトシの旅シリーズ』
〈レギュラーの手持ち〉
〈ゲストなど〉
- ポケリンガの先生のクロバット
- AG80話にて、ひこうタイプのポケモンが競う大会・ポケリンガを幼少期のコジロウに教えていた初代チャンピオンが連れていたポケモンがクロバットであった。この話が放送された16年後…(下記参照)
- XY編
- 77話ではスカイレースに登場。また、こちらでもクセロシキの手持ちで登場している。
- コジロウのクロバット
- 新無印20話のロケット・ガチャットから排出。同じく排出されたエアームドと共にサトシ達とバトルするも敗北。
- 新無印79話
- コハルと瓜二つのハルヒの回想で野生のクロバットが登場。ハルヒを襲おうとした所をハルヒのイーブイに撃退され、それがきっかけでハルヒのイーブイがブラッキーに進化した。
漫画版
『ポケットモンスターSPECIAL』
- 3章ではアンズの手持ちで登場し、かげぶんしんで取り囲んでつばさをうつという鮮やかな連続攻撃が可能。
- 5章ではサカキ・6章ではウコン・9章でアポロのポケモンとしても登場しており、更に12章ではクセロシキが4体連れていた。
関連イラスト
関連タグ
0168.アリアドス→0169.クロバット→0170.チョンチー