この記事は本編終盤までの多大なネタバレを含みます。未試聴の方は注意。 |
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概要
「世界を最悪の形に変えて、全人類を不幸にする」をスローガンに、世界中で怪物(サイアーク)を暴れさせている悪の組織。
首領はクイーン・ミラージュ。
幻影帝国はごく近年に生まれた組織らしく、その誕生の発端は「災いをもたらす者たち」が封印されていた「アクシア」と呼ばれる箱が何らかの理由で開けられてしまったことによる。
解放された者たちはキュアプリンセスこと白雪ひめの故郷ブルースカイ王国を乗っ取り、元々いた王族や国民たちを鏡の中に幽閉し、ここに幻影帝国を打ち立てた。
第1話の時点で4人の幹部が顔を見せ、クイーンの演説の際には「幻影帝国臣民よ」と、無数の戦闘員チョイアークに呼びかけており、政府・国土・国民を備えた、帝国の名に恥じない規模を誇る。
本作ではプリキュアと同様に一般人にも存在が知られている組織でもある。
帝国臣民と呼ばれている者たちのほとんどは戦闘員チョイアークであるようだが、女王を世話するメイドや侍従などの姿も見え、こちらは普通に人間の姿をしている。
プリキュアシリーズにおいては、本拠地が地球上に存在する初の敵組織である。
構成員
本編では、幻影帝国が活動中のクイーンミラージュが率いる勢力と、幻影帝国が崩壊した後の黒幕が率いる新勢力に分けられる。
上層部
クイーンミラージュ(声:國府田マリ子) | ディープミラー(声:井上和彦) |
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幻影帝国の頂点に君臨する女王。かつてはキュアミラージュとして巨大な悪と戦っていたが、パートナーにして恋人のブルーに恋心を拒絶されたことで深く傷つき、その隙を利用したディープミラーに唆されたことで悪の道に進んだ経緯をもつ。幻影帝国へと向かってきたキュアラブリーやブルーとの決戦に挑み、最後はプリキュアの新しい浄化技を受ける形で元のミラージュの姿に戻り、ブルーの本心を聞いたことで改心する。 | クイーンミラージュの側近を務める「黒い鏡の精」。幹部たちの上役的な存在で、彼らに指示を下す権限をもつ。その正体は、惑星レッドを守護する神で、ブルーの兄でもあるレッドが姿を隠すために用意した表向きの姿。キュアラブリーに説得されそうなクイーンミラージュを強制的に強化し、彼女を使ってプリキュアを始末しようとするが、最後はラブリーの愛のオーラにより消滅する。 |
幹部
作中に登場した幹部たちはごく一部であり、設定上は世界各地に幹部が派遣され、現地のプリキュアと戦っているとされている。
幹部の中でもナマケルダ、ホッシーワ、オレスキーの3人はメインの幹部(いわゆる三幹部)として登場し、ハピネスチャージプリキュアにとっては宿敵とも言える存在である。
ナマケルダ(声:金尾哲夫) | ホッシーワ(声:岡村明美) |
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幻影帝国の幹部を務める「怠け者の男爵」。侵略を行う際には、周囲をカビだらけにする手法を用いる。元々は恋愛関係に苦悩する「生瀬」というサラリーマンの人間だったが、ディープミラーに唆されて現在に至る。最終決戦ではキュアプリンセスとの一騎討ちに挑むが、最後は彼女の説得により改心するに至り、プリンセスの浄化技を受けて元の人間の姿に戻る。 | 幻影帝国の幹部を務める「強欲の貴婦人」。侵略を行う際には、周囲のものを菓子類に変えていく手法を用いる。元々は独占欲に駆られた「星和歌子」という保育士だったが、ディープミラーに唆されて現在に至る。最終決戦ではキュアハニーとの一騎討ちに挑むが、最後は彼女の説得により改心するに至り、ハニーの浄化技を受けて元の人間の姿に戻る。 |
オレスキー(声:子安武人) | キュアテンダー(声:小林沙苗) |
幻影帝国の幹部を務める「荒野の将軍」。侵略を行う際には、周囲を荒野に変えていく手法を用いる。元々は周囲から裏切り続けられてきた警察官だったが、ディープミラーに唆されて現在に至る。最終決戦ではキュアフォーチュンとの一騎討ちに挑むが、最後は彼女の説得により改心するに至り、フォーチュンの浄化技を受けて元の人間の姿に戻る。 | クイーンミラージュの「奥の手」として登場する悪のプリキュア。その正体は、キュアテンダーこと氷川まりあであり、クイーンミラージュに洗脳されたことで幻影帝国のしもべとなった。連敗続きのオレスキーたちに痺れを切らす形で姿を現し、強力な戦闘能力でプリキュアを始末しようとするが、最後はプリキュアの新しい浄化技を受けて元の姿に戻る。 |
マダムモメール(声:浜田賢二) | ブラックファング(声:森川智之) |
第28話限定で登場。幻影帝国の幹部を務めるオネエ口調の男性。侵略を行う際には、周囲を氷漬けにしていく手法を用いる。米国のハワイ州の侵略を担当し、アロ~ハプリキュアとの敵対を続けていたが、キュアラブリーたちの参戦によって邪魔をされることに。それ以降は登場していない。 | 映画版で登場するキャラクター。幻影帝国の幹部を務める道化師風の男。強大な不幸のエネルギーを求め、その力でクイーンミラージュを出し抜こうと目論む。つむぎを欺くために「ドール王国」という幻想の世界を創り、そこで彼女の夢をぶち壊すという形で強大な不幸の力を得ようとするが、つむぎを守ろうとするプリキュアの猛攻に圧され、最後は彼女たちの浄化技を受けて消滅した。なお、どんな敵に対しても救いの手を差し伸べてきたキュアラブリーが唯一憤慨した存在でもある。 |
プリキュアハンター
ファントム(声:野島裕史) | アンラブリー(声:中島愛) |
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幻影帝国の「プリキュアハンター」として行動するイケメン風の青年。クイーンミラージュから絶大な信頼を得ている実力者でもある。元々はキュアミラージュが悪の道に進んだことで自分自身も悪の戦士になった経緯をもつ。幻影帝国に向かってきたプリキュアとの決戦に挑むが、最後は彼女たちの浄化技を受ける形で心を癒され、元のファンファンの姿に戻って改心する。 | 第30話限定で登場。ファントムがキュアラブリーの影を纏って変身した姿。ラブリーを心身ともに徹底して痛めつけるが、最後はプリキュアの新しい浄化技を受けて元のファントムの姿に戻り、それ以降はこの姿に変身することはなかった。 |
幻影帝国崩壊後の構成員
レッド(声:井上和彦) | ダーク誠司(声:金本涼輔) |
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表向きの姿であるディープミラーとして、クイーンミラージュを影から操っていた黒幕。ブルーの兄でもある。かつては惑星レッドを守護する神だったが、その星や民が隕石の衝突により滅亡したため深く絶望し、遂にはブルーの平和な地球を妬むようになった経緯をもつ。惑星レッドへと向かってきたキュアラブリーとの一騎討ちに挑むが、最後は彼女の説得や浄化技を受ける形で改心するに至る。 | クイーンミラージュに代わるレッドの新しい駒。その正体は、めぐみの友人の相楽誠司であり、レッドが所有する「憎しみの結晶」で洗脳されて悪の戦士になった。惑星レッドへと向かってきたキュアラブリーとの戦闘に挑むが、最後は彼女の浄化技を受けて元の誠司の姿に戻った。 |
怪物・戦闘員
サイアーク(声:増元拓也) | チョイアーク |
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幻影帝国のメンバーが使役する怪物。人間の不幸のエネルギーで誕生する。召喚した幹部によってマフラーの色が異なり、ナマケルダの固体は緑色、ホッシーワの固体は桃色、オレスキーの固体は黄色、ファントムの強力な固体は白色、クイーンミラージュの固体は青黒色、レッドの強力な固体は赤色、マダムモメールの固体は紫色のマフラーを巻いている。 | 幻影帝国の幹部に従って行動する戦闘員たち。プリキュアに比べて戦闘能力はあまり高くないが、一般人を気絶させるほどの電撃攻撃をもつ。 |
侵略の手法
幻影帝国は人間という種族を不幸にさせることが理念なので、襲った町を支配統治することもなく、ただただ混乱をバラ撒くためだけにサイアークやチョイアークを暴れさせる。
ある意味、『フレッシュプリキュア』の管理国家ラビリンスの対極(不幸な混沌↔不幸な秩序)と言えなくもない。
世界中の様々な都市がすでにサイアークによる破壊と浸食汚染にあえいでおり、プリキュアシリーズの敵組織としては類のないほどに大規模な悪事が行われている。
サイアークが暴れた場所はカビだらけになったりお菓子が生えたり廃墟と化したりとにかく混沌な状況になって、人間がまともに生活できる空間ではなくなってしまう。幻影帝国はそれを「不幸のエリア」と呼んでいる。
サイアークの真の恐ろしさは破壊行動よりもこの浸食汚染にある。これまでのシリーズ作品で登場した異形の空間は、一時的に敵側にとって有利な空間だったり、活動の為に必要な空間であることが多かったが、それらと大きく異なる点として、この汚染は皮肉な事に「幻影」などではないのである。
第1話冒頭では妖精のリボンが「世界が変えられる」と表現しており、そこに幻影帝国の本質がある。
「不幸のエリア」となった空間は浸食汚染を生み出したサイアークが浄化されれば元に戻る。プリキュアと幻影帝国の戦いはまさにエリアの陣取り合戦というわけである。
愛乃めぐみの住むぴかりヶ丘町も第1話以前からサイアークの被害を受けており、「不幸のエリア」と化したままの区域も町の一部に残り続けている。
帝国の狂気めいた理念は女王であるクイーン・ミラージュの個人的な意志を反映したものだが、臣民であるチョイアークたちはクイーンを絶対的に崇拝しており、それに異議を唱えるものもいない。
プリキュアシリーズでは人間を不幸にするために怪物を繰り出す敵組織は過去にも多くいたが、それらは「特定の感情のエネルギーを集めることで何かを復活させる」というような目的があり、いわば人間を不幸にすることは手段にすぎなかった。
しかし、幻影帝国は人間を不幸にするために世界を最悪の形にするということを思想的な目的としているため、歴代プリキュアの敵組織の中でもかなり始末の悪い存在として描かれている。
組織の特徴
最も特異な点として、世界観の妙な明るさがある。
他の悪の組織は薄暗い場所をアジトとすることが多いのに対して、幻影帝国は魔法の国と見まごうばかりのカラフルな装飾物であふれている。
サイアークが侵略した痕も、色とりどりのカビやお菓子、ピンクの霧などで侵食されており、もとがブルースカイ王国であったことを差し引いても色使いがとても明るく、メルヘンチックである。
過去このような例は、レジーナの居室など、あくまで個人に限定されていた。このように組織まるごとファンシーなのは異例中の異例である。
また、幹部も美少女や美青年などの爽やかな容姿のキャラクターで占められているが、過去作のような大柄な男性や老人やオカマ系などのイロモノ的なキャラが登場していない訳ではなく、本作ではマダム・モメールが「イロモノ系敵幹部」として存在している。
しかし、これは被害の描写が必ずしもソフトタッチと言うことを意味してる訳ではない。上述したとおり、彼らの悪事はもはや人類種そのものへの侵略というべき規模であり、世界中で現実の紛争のそれに近いテロリズムや災害を起こしている。
第16話の増子美代の回想において日本の総理官邸が襲撃される等、彼らのテロ行為は政府が動き出すほど国際問題にまで発展している。
したがって、見た目のファンシーさと被害の実態に異様なギャップがあり、ある種の不気味さ・狂気を醸し出している。
「見た目天国・中身は地獄」という、まさに見た目に騙されるなという好例でもあろう。
幻影帝国の本拠地
幻影帝国の本拠地は前述のように乗っ取ったブルースカイ王国の領土である。
そして幻影帝国のメンバーは、かつてひめやその両親が住んでいた城を我が物顔で根城にしている。
その領域内では、理由は不明であるがプリキュアの力が殆ど発揮できない。オレスキー曰く「普段の百万分の一」ほどに落ちると言われている。
この数値はナマケルダも「言い過ぎ」とツッコんだために大袈裟な数値な可能性もあるが、第15話ではハピネスチャージプリキュアの3人が大技を使っても、戦闘員のチョイアークたちを倒すこともできないほどに下がることが発覚している。
格闘の身のこなし自体は変化がないが、浄化技などのプリキュアの技の威力が大幅に下がるらしい。
(ちなみにその回ではブルーのアシストや3幹部たちが余裕こき過ぎたため、諸事情でやって来ていためぐみたちはなんとか逃げ仰せられた)。
そのため、世界中にいるプリキュアが幻影帝国に乗りこんでも攻略することは現状で不可能となっている。
こうなってしまった要因は、第21話のブルースカイ王国を滅ぼした張本人と思わしきファントムの発言(ぴかりが丘には愛があふれており、そろそろ頃合いだという旨の発言より推測)から人々の幸せが絶頂に達した時点で、彼の能力で王国が不幸のエリアに一気に置き換えられた結果、プリキュアの力の源である愛の力が根こそぎ失われ、プリキュアの力が殆ど発揮できなくなってしまった可能性が推測されるが、現時点ではその詳細は不明である。
これらの事情を踏まえてもこの事からシリーズ最強の敵組織と言われている。
その一方で、幻影帝国は第1話時点から最大レベルまで成長している状況に近く、これ以上強くなる余地がない。
それゆえにプリキュアに無限の力を持つシャイニングメイクドレッサーを覚醒させることを何より警戒していた。しかしハピネスチャージプリキュアの4人が第29話でドレッサーを解放することに成功。そこからハピネスチャージプリキュアは急速に成長するターンとなる。ハピネスビッグバーン、イノセントフォーム、イノセントプリフィケーションと次々と新しいパワーを手に入れていくハピネスチャージプリキュアたちに、帝国陣営は手も足も出ない。奥の手としてキュアテンダー・闇を送り込んだまでは良かったが、結局は新技獲得に加え彼女が元に戻ってしまった事で、結果的に帝国陣営は大幅な弱体化を受けてしまう。幸いキュアテンダーがハピネスチャージプリキュアに加わる事はなかったが、それでもプリキュアの方が一方的に有利なのに変わりはない。第40話はそれを表現するためにだけに一話まるまる使った放映回で、オレスキートリオが本気をだして百体近いサイアークぴかりが丘に作り出したにも関わらず、ハピネスチャージプリキュアの4人は全く苦戦せずに一方的に蹂躙するヒロイックな無双展開が描かれた。この時点でオレスキートリオはハピネスチャージプリキュアの4人がもはやサイアークで倒せるレベルではないほど強くなったことを知り、ブルーは彼女たちが幻影帝国本拠地の乗り込むまでに成長したと太鼓判を押した。
一応フォローしておくとこれ自体は日本のぴかりが丘を守るハピネスチャージプリキュアに限った事であって、日本の外では同じくパワーアップが見られない海外のプリキュア達が一概に有利とは言えない。下記するようにキュアテンダーが復帰する第39話までは国外では結構不利な状況が続いていたようだ。
復活から消滅まで始末の悪い帝国
前述したとおり、幻影帝国が復活したのはアクシアの箱が解放されたことだが、その箱を開けてしまったのはブルースカイ王国王女、ヒメルダ・ウインドウ・キュアクイーン・オブ・ザ・ブルースカイこと白雪ひめである。
無論、ひめは悪気があって開けたわけではない。毎日の祈りを捧げていたひめに、アクシアから助けを求め、それによってひめが箱を開けてしまったのが事の始まりである。
つまり、自らの復活のためにひめを騙したともいえ、卑劣極まりないと言っても過言ではないだろう。
プリキュアはサイアークを倒し、そこで生成されたプリカードでファイルを満たせば「大いなる願い」でどんな望みでも一つだけ叶う。
この手のネタで大きなお友達がよくするツッコミで「それなら幻影帝国を消し去るって願えば、全部解決だよね?」というのがあるが、なんと第22話でぐらさんが「それはそれでアリだぜ」と言っていたので、不可能ではなさそうである。
一見すれば世界を救うための最適解のように見えるが、その願いではプリキュア墓場で封印されたプリキュアたちが元に戻る保証はないという大きな問題点が残る。
サイアークを作り出すために封印された一般人たちはそのサイアークを浄化すれば元に戻るが、ファントムによって封印されたプリキュアの解放のメカニズムはいまだ解明されていない。
帝国をすべて消し去ってしまうことはその情報が闇に葬られることを意味する。
つまり、仮に幻影帝国が願いで滅んで一般人たちは平和を取り戻しても、それはこの世界を守ったプリキュアたちを見捨てることになる。ここでも帝国の始末の悪さが垣間見れる。
とはいえ、これらはあくまでキュアフォーチュンの予想であり、もしかすると帝国を消し去ればすべて元通りになるかもしれない。
しかし、こういった不安要素がある限り、少なくともハピネスチャージプリキュアのメンバーたちは「幻影帝国を消滅させること」を大いなる願いごとにすることはないと思われる。
なお、後の第30話ではファントム自身が「自分を倒しても封印されたプリキュアは戻らない」と言いきっている。
そして、封印されていたプリキュアたちは第43話で女王ミラージュが浄化されることですべて解放に至った。
幻影帝国興亡史
帝国の支配
上述した通り、主人公たちが属するチーム「ハピネスチャージプリキュア」(ぴかりが丘担当)はほぼ無敗の快進撃を続けるチームだが、地球全土に目を向けると幻影帝国とプリキュア軍団との戦いは一進一退のようで、その戦況に変化があるたびに視聴者にも情報が伝えられる。
第8話での戦略会議で表示された世界地図をみると、幻影帝国が「不幸のエリア」として持続させている面積は、地球全土の一割にも満たない。
ただし、基本的に彼らは人間が住んでいる場所を襲うので侵略総面積と脅威度は単純に比例しない。
むしろ、世界地図上で虫食いのように不幸のエリアが点在されているという状況の方が、彼らの侵略がいかに神出鬼没で予測できないものかを表している。
第8話の時点では、以下の国々(および州)は最低一つ以上の都市は不幸のエリアとして侵略されているようである。
- アフリカ大陸
コートジボワール、ガーナ、ブルキナファソ、トーゴ、ベナン、ナイジェリア。ガボン、コンゴ共和国、コンゴ民主共和国、中央アフリカ共和国。南アフリカ共和国、レソト、スワジランド、ナミビア、ボツワナ、ジンバブエ、モザンビーク、ザンビア、マラウィ、マダガスカル。リビア。
イギリス、スペイン、フランス、ベルギー、オランダ、ドイツ、イタリア、チェコ、ポーランド。
エジプト、イスラエル、パレスチナ、ヨルダン、レバノン、シリア、トルコ、イラク、サウジアラビア、カタール、アラブ首長国連邦。
ロシア(西部と樺太)、カザフスタン、インド、バングラデシュ、ネパール、ブータン、中国(黒竜江省、河北省、河南省、安徽省、山東省、江蘇省、浙江省、福建省、江西省、広東省)、日本(関西、関東)。
カナダ、メキシコ、アメリカ合衆国(ワシントン州、カリフォルニア、テキサス、ルイジアナ、ジョージア州、サウスカロライナ、ウィスコンシン、ミシガン州、オハイオ州、バージニア州、ウェストバージニア州、デラウェア州、ニュージャージー州、ペンシルベニア、ニューヨーク州、バーモント州、コネチカット州、メイン州、ニューハンプシャー、マサチューセッツ、ロードアイランド)
エクアドル、ペルー、ボリビア、ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイ、パラグアイ。
第8話時点では「プリキュア反撃の時期」で、世界各地のプリキュアの活躍により不幸のエリアが次第に奪還されている状況。
日本以外で幻影帝国と戦うプリキュアとしてはボンバーガールズプリキュア、メルシィプリキュア、ワンダフルネットプリキュア、キュアナイル(ただし13話で封印された)、アロ~ハプリキュアが登場している。
ただし、幻影帝国側もファントムを使いプリキュア狩りに動き出しており、第14話時点では世界各地のプリキュアたちが倒されている危機的状況が『プリキュアウィークリー』で報道されている。プリキュアと幻影帝国とのエリアの奪い合いはまさに一進一退というわけである。
そのファントムも日本のぴかりが丘のハピネスチャージプリキュアの討伐だけは失敗続きであり、次第に彼女らはこの世界の希望となっていく。特にキュアハニーは世界のプリキュアの助っ人として何度か手助けを行っている(→世界のキュアハニー)
そして、第39話にて最強のプリキュアと言われたキュアテンダーが封印から解放されて戦線に復帰。彼女は「ファントムの脅威にさらされちる世界中のプリキュアたちを守りたい」という目的で、世界中のプリキュアたちの支援の旅に出た。
その影響が第40話で現れたようで、海外の方も急速にプリキュアたちによってエリアが取り返されている様子が「プリキュアウィークリー」で明らかとなった。
帝国との決戦
だが、第41話でその状況に業を煮やしたクイーンミラージュが遂に自ら総攻撃を掛ける事を決意することになる。パリ、ニューヨーク、ハワイ、東京(ぴかりが丘含む)など、その時点で侵略できてていなかった都市群を一瞬で制圧した。これにより一気に帝国側優勢になり、本気で世界の崩壊が危ぶまばれたたため、ハピネスチャージプリキュアはブルーとともに幻影帝国本拠地に逆侵攻。必死の連戦を経てファントム、三幹部を屈服させる。そして第43話にてついにクイーンミラージュをイノセントプリフィケーションによって浄化させた。
それと同時に、世界各国で暴れていたサイアークは消滅し、鏡に閉じ込められていた一般人や封印されていたプリキュアも解放された。
ここに、幻影帝国は最終回を前に崩壊し、残すは裏でミラージュを操ってた側近のディープミラー等の残党のみとなった。
年明けを待たずして組織の首領の敗北により組織が瓦解し残党のみとなる悪の組織も、プリキュアシリーズでは初である。
帝国崩壊後
黒幕のディープミラーがレッドとして「真の正体」をさらけだし、幻影帝国の後を引き継ぐ形で再び地球に絶望を与えるために動き出す。
まずは幻影帝国との戦いの結果、ブルーへの失恋で心に深い傷を負った愛乃めぐみを第二のクイーンミラージュにしようと接触するも、誠司の介入で失敗する。
次にレッドが白羽の矢を立てたのは、そのめぐみの支えとなっている誠司であり、悪堕ちさせめぐみに深い絶望を与えたうえで、かつて自分が護っていた惑星レッドを地球にぶつけさせ地球もろとも心中しようとする。
しかし、最終的にめぐみ(キュアラブリー)は憎しみに囚われた誠司を救い、さらには惑星レッドに起きた天変地異で一瞬でそこに住む生命体を失い、愛を否定する憎しみの神レッドをフォーエバーラブリーの大きな愛の力で屈服させ、レッドは敗北を認める。
その後、レッドはゼロからやり直し惑星レッドに新たな命を育むことを決意、ブルーとミラージュも彼を手伝うために惑星レッドに残り、めぐみたちに別れを告げる。こうしてハピネスチャージプリキュアの長い戦いの物語は幕を下ろす。
後日談では、浄化された三幹部も元の人間の姿に戻っており、これにより幻影帝国の上層部の人間は黒幕のレッドも含めて救われたことになる。
敵組織の上層部がラスボス含めて全員救われた(ただし劇場版に登場した幹部を除く)というパターンはスイートプリキュア以来の快挙となる。
余談、もしくはツッコミ
経済
これまでのプリキュアシリーズでは敵味方問わず様々な国や異世界が出てきたが、どんな通貨があって、どのような物価になっているのかを明確に描いたことが無い。
たまにパンを買う者や、限定版ケーキを買う者はいたが、いずれも日本国内にて日本円を支払うことで入手している。
幻影帝国では、幹部たちやチョイアークが帝国内で買い物をする描写こそ無いが、物価に関しては「オレスキーのファンクラブでは年会費として800エンを徴収される」(第7話)と言及されている。
このことから、幻影帝国には「エン」という貨幣(日本円との関連性は不明)が流通しているらしい。
帝国?
ミラージュの肩書は「帝国」なのに「女王」である。本来であれば皇帝、つまり「エンプレス・ミラージュ」でなければならないはずだが………。
なお、劇場版ではとある「王国」を従属させるという、「帝国」らしいことをやっていた。
プリキュアオールスターズでの扱い
『NS3』では少なくない数の子どもたちが昏睡状態に陥る事件が起きたのだが、劇中には「幻影帝国の仕業か?」と言いだす者は一人もおらず、めぐみやひめでさえ「幻影帝国」という単語を口に出さなかった。このあたり、世間からは「巨悪」と見なされていても「諸悪の根源」とは見られていないことがうかがえる。
『春のカーニバル』では悪名高き存在として扱われ、それを倒したハピネスチャージプリキュアが妖精たち(異世界から来た者も含む)から英雄扱いされていた。
一方、日本国民であるはずのプリンセスプリキュアの面々は「幻影帝国」という単語や、ハピネスチャージプリキュアがそれを倒したという事実には無反応だった。
幻影帝国も日本を隅から隅まで攻撃していたわけではないし、本編前のはるかやきららも忙しかったから、知らない・興味が無いのも無理はないのだろう。
関連タグ
プリキュアシリーズ関係
ラビリンス:幻影帝国と同様、政府・国土・国民を揃え「国家」と称するに恥じない規模の敵組織
砂漠の使徒:地球外の存在が、洗脳した地球人を従え、プリキュアの身内を幹部に据えた敵組織繋がり。こちらにも戦闘員がおり、幹部が救われているという点でも共通する。
マイナーランド:黒幕を含めた組織の上層部が全員救われた敵組織繋がり
オドレンとウタエン:帝国崩壊後に登場した敵コンビ。幻影帝国が崩壊し世界が平和になったことを残念がっていた
プリキュアシリーズ以外の作品
ゴルゴム:日本政府を襲撃した悪の組織繋がり
妖怪軍団:後にヒーローチームの一員となる者を利用して封印を解いた悪の組織繋がり
マシン帝国バラノイア:世界中を大々的に襲撃したのにも関わらず、次回作の主役チームには何故かその存在を知られていなかった悪の帝国繋がり
宇宙幕府ジャークマター:同じく既に世界が侵略行為を働いてる悪の組織でこちらは宇宙規模と流石に幻影帝国よりは大きいが、時間帯・メイン視聴者層的に基本は被害状況がぼかされている点も共通。
デーモン族:地球外から訪れた神と、それに従う地球人で構成された敵組織繋がり(原作漫画版設定)
ミケーネ帝国:地球外から訪れた神々が、地球の一部を占領して築いた国繋がり(真マジンガー版設定)
百鬼帝国:地球に害意を持つ地球外の存在が黒幕だった帝国繋がり(原作漫画版設定)
ザンスカール帝国:トップの肩書が「女王」な「帝国」繋がり