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ZGMF-Xシリーズの編集履歴

2024-02-23 10:08:03 バージョン

ZGMF-Xシリーズ

ぜっとじーえむえふえっくすしりーず

アニメ『機動戦士ガンダムSEED』シリーズに登場する架空の兵器のカテゴリ。

[MOBILE SUIT NEO OPERATION SYSTEM]

 GENERATION

 UNSUBDUED

 NUCLEAR

 DRIVE

 ASSAULT

 MODULE

 (COMPLEX)


概要

地球連合軍から鹵獲した4機の初期GAT-Xシリーズや、4機と鹵獲に失敗したストライクとの交戦データによって得た技術を導入したことを皮切りに開発されたザフトモビルスーツ(MS)群の総称。「ファーストステージシリーズ」とも呼ばれる。

開発はパトリック・ザラの勅命により、戦艦を専門に扱うヴェルヌ設計局をはじめとする非MS分野を扱う設計局も含む統合設計局にて行われた。


該当機種


※核エンジンの運用テストを目的とし、テスト終了後は解体処分が決まっていた実験機のため、その型番に「ZGMF-X」こそ冠していないものの、ファーストステージシリーズとして扱われている。また、統合設計局ではなくクラーク・アジモフ・ハインラインの3局のみにより共同開発されている。


関連機種

ジャンク屋組合ロウ・ギュールによるドレッドノートの改修機。


火星圏で開発された核エンジン搭載MS。核エンジン採用に伴いZGMF-Xシリーズと同じOSを搭載している。


ライブラリアンが開発したプロヴィデンスの改修機。


オーブ連合首長国(モルゲンレーテ・エアロテック社)が開発した可変機能を持つ特務MS。可変機能による欠点「近接戦闘時の脆弱性」をフリーダムのフレーム構造を検証・再現することにより克服した。また、コックピット内装の設計も流用しており同一規格となっている。


第1次連合・プラント大戦末期にZGMF-Xシリーズを完成させたザフトの統合設計局がNJCよる核動力MSの量産モデル第1号として開発した量産試作MS。C.E.73年3月10日にニュートロンジャマーキャンセラー(NJC)の軍事利用を禁ずる停戦条約「ユニウス条約」が締結されたため開発中であった核エンジン搭載MS群への対策が求められることになり、計画の中断を余儀無くされる。しかし、その基本スペックの優秀性は高い評価を受けており、バッテリー動力に改修し各部形状を変更した新世代の機体群「ニューミレニアムシリーズ」という形で開発は継続した。

量産モデル第1号として既存技術の範疇で設計されたためか、元の計画が中断される前に計47機製造されており、その全機がユニウス条約の施行と共に解体されたことになっている。しかし、後に複数の目撃情報が確認されている。


C.E.73年代において当時のプラント最高評議会委員長ギルバート・デュランダルの主導により開発されたシリーズの一つ。ZGMF-Xシリーズの直接的な後継にあたる。

ユニウス条約で禁止されたNJCと核エンジンに代わり、デュートリオンビーム送電システムと兵装の燃費改善によってバッテリー駆動ながら実質的な長時間稼動を実現し、ZGMF-Xシリーズの基本性能を受け継ぎ、さらに国家ごとにMSの保有機数制限が布かれたことに端を発する可変モデルとして設計された。


ターミナル製ZAFTガンダム目

ターミナルの秘密工廠ファクトリーにて開発されたZGMF-Xシリーズの系譜のMS群。

基礎になったのはZGMF-Xシリーズと同時期にザフトで開発されていた量産試作MSで、謂わばZGMF-Xシリーズの量産型として核エンジン搭載を前提にしていた。しかし、ZGMF-Xシリーズ以上の新技術を盛り込もうとしたために開発が大幅に遅延し、その間にユニウス条約が締結されたことにより、バッテリー運用へと方針転換して開発継続となったザク量産試作型とは対照的に凍結封印という措置が取られる事になる。ターミナルは原型機とその開発時データを奪取し、ファクトリーにて開発が継承されたことによりC.E.73年終盤になって漸く完成した。

基本設計はZGMF-Xシリーズに該当するが、セカンドステージシリーズまでの技術をベースに改造改修(部分的にはサードステージシリーズ相当の技術も投入)されているため、ザフトが正式採用したサードステージシリーズのZGMF-X42S デスティニーZGMF-X666S レジェンドに匹敵する性能を持つ(厳密には、粗削りな部分や型落ち兵装も多く、特定のパイロット用にチューニングすることで実質的な性能を盛っている状態)。


該当機種


共通点

一部の機体を除き、ZGMF-Xシリーズは大まかに以下のような共通点を持つ。


その性能は鹵獲して参考にした前期GAT-Xシリーズはおろか、同時期に実戦投入された後期GAT-Xシリーズをも凌駕する。

こうした高性能機を短期間※に開発できたのは、ザフトにおいて次期主力機として開発されていたゲイツが当初想定されていたスペックよりも量産化を見越して多くの性能削ぎ落とされており、(リジェネレイトを除いて)そんなゲイツのフルスペック版をベースにできたこと、そして高威力ながらエネルギー効率が劣悪な兵装をそのまま搭載できたことが大きい。ある種の試作機でもあったことからワンオフを前提とされた上で、兵装面も含めてザフトの最新技術が惜しみなく導入されている。また、後のザフト製MSはこの時の技術フィードバックを受けた兵装を搭載していることが多い。

このデザインや単機で高性能を発揮する意図したワンオフ機というコンセプトは、後のセカンドステージシリーズサードステージシリーズ機にも引き継がれていくこととなった。

フレーム構造の耐久性も優秀であったことから、第1次連合・プラント大戦後にオーブにて開発されたエクリプスは、可変機故の構造的脆弱性を解消するためにフリーダムのフレーム構造をベースとしている。


※ザフトが初期GAT-Xシリーズを奪取したのはC.E.71年1月25日、ドレッドノートがロールアウトされたのは同年の2月中旬(奪取から21~26日後)、ジャスティスとフリーダムがロールアウトされたのは4月1日(奪取から66日後)、リジェネレイト・テスタメント・プロヴィデンスがロールアウトされたのは5月5日(奪取から100日後)である。


なお、開発開始時点ではバッテリー駆動を想定した機体であり、開発が先行していたジャスティスとフリーダムに搭載予定だった兵装類をYFX-600R 火器運用試験型ゲイツ改にて評価試験し、その結果を受けてエネルギー消費の激しいビーム兵器についてはバッテリー駆動に合わせて性能を引き下げた省エネ型が搭載、あるいは搭載自体の見送りが検討された(わざわざバッテリーを増設してまで使おうとしたのはそれが理由)。その直後に、同時期(C.E.71年2月中旬から下旬)に行われていたドレッドノートを使った核エンジンの運用テストが終了し、パトリックが核エンジンの搭載を決定したことにより、エネルギー効率の劣悪な兵装がそのまま搭載される運びとなった。

当時のプラント最高評議会議長は穏健派シーゲル・クラインだったが、核エンジンの研究開発および搭載についてはパトリックたち過激派を筆頭とするプラント国防委員会の独断にて行われており(後に穏健派も関知)、最終的には核エンジン使用のであるニュートロンジャマーキャンセラーの開発者であるユーリ・アマルフィ息子戦死した4月15日以降に過激派に転向してニュートロンジャマーキャンセラーの実用化(実戦投入)に踏み切ったため、完成後に解体封印されることなく実戦投入された。しかし、この前にロールアウトされていたジャスティスとフリーダムについては実戦投入されるまで1か月以上要することとなり、4月1日に可決され5月8日から敢行された大規模作戦「オペレーション・スピットブレイク」)の戦力にさえ数えられていなかった。


頭部の造形が初期GAT-Xシリーズと酷似している=従来のザフトMSとは大きく異なることに加え、NJCを搭載しているために最高機密扱いとなっていたため、ザフト内でもその存在を知っている者は開発陣と高官とその関係者に限られる。そのため、ザフトの前線部隊は暫くの間フリーダムを連合製ないしオーブ製のMSだと勘違いしていた。NJCが主要陣営に漏洩した第1次連合プラント大戦後は最高機密扱いが解除され、ザフト所属であればそのデータを閲覧できる状態となり、機体照合用のデータベースにも登録されている(シン・アスカはこのデータを用いてフリーダムとの戦闘シミュレーションを行った)。


なお、プロヴィデンスを除いた機体はどれも強奪鹵獲(フリーダム、リジェネレイト、テスタメント)やパイロットの離反(ジャスティス)・横流し(ドレッドノート)といった形でザフトの手を離れてしまっている。


型式番号について

番号規則は、ジャスティスまではザフトMSの開発順で数字を割り振り、それ以降はZGMF-Xシリーズ内での連番となっている。

制式化したジャスティスの型式番号はジンシグーディンバクゥザウートグーンゾノラゴゥと数えて9番目の番号「ZGMF-X09A」を与えられている。この9番目のカウントには、火器運用試験型ゲイツ改のようなカスタム機全般、技術試験機であったため解体処分が決定していたドレッドノート、ビーム兵器実装のためにジャスティスよりも制式化が遅れたゲイツは除外されている。そこからは設計が完成した順に、

  1. ZGMF-X10A(フリーダム)
  2. ZGMF-X11A(リジェネレイト)
  3. ZGMF-X12A(テスタメント)
  4. ZGMF-X13A(プロヴィデンス)

と連番になっている。しかし、ZGMF-X19A(インフィニットジャスティス)とZGMF-X20A(ストライクフリーダム)については、原型機にその番号が割り振られていたのか※、ジャスティスとフリーダムの番号に10を足して重複を防いだだけなのかは不明である。しかし、わざわざファクトリーにて再開発して完成させた機体でありながらザフトの型式番号を継承していることから前者である可能性が高い(同じくファクトリーにて開発されたドムトルーパーも原型機の型式番号を継承している)。

また、頭部各所に型式番号をイタリア数字表記したレリーフが施されている機体も存在するが、これはザフト初のMS開発者がジャン・カルロ・マニアーニというイタリア系コーディネイターであったことに由来する。


なお、型式番号の「ZGMF」はザフト無重力戦闘機(全領域機種)の機体系統「Zero - Gravity Maneuver Fighter」の略である。その機体系統が示す通り、機体コンセプトからくる多少の得手不得手はあるが、想定されうる全環境(無重力下、重力下、水中など)にて戦闘が可能である。


そして、末尾のAについては、核エンジンを搭載することからそれを意味する核(アトミック)もとい「Atomic」からきている。


※C.E.世界では量子コンピュータを用いたシミュレーションが発達しており、型番が付けられるくらい設計は出来上がっていたもののシミュレーションで致命的な欠陥等が見つかり廃案となるケースがあり、その場合は番号に抜けが生まれる。


核エンジン

プラントのヴェルヌ局によって開発されたNJC搭載型動力。なお、エンジンとNJCは一体化されていない。

エンジン自体のサイズは冷却機構等の周辺機器も含めても1辺4mの立方体に収まる程度であり、リジェネレイトを除いて機体胴部に内蔵されている。具体的には、ドレッドノート・ジャスティス・フリーダムは腹部、リジェネレイトはバックパック、テスタメントとプロヴィデンスは胸部に内蔵している。また、ドレッドノートでの反省からジャスティス以降はNJCの効果範囲を自機の核エンジンのみに絞るような構造となっており、NJCを機体の中心に位置する腰部に内蔵している。


仕組み

NJCの機能によって中性子運動を活発化させた核分裂式の原子炉を導入、NJCによりニュートロンジャマーの影響を相殺し、安定した稼動を実現している。

電力への変換は、核分裂連鎖によって発生した熱の電力変換はMHD発電と呼ばれる、内包したプラズマ流体を用いた熱電変換を用いて行っている。

また、核エンジンの臨界に必要な所要時間は定かではないが、核エンジンを搭載しているデルタアストレイは戦闘中に核エンジンを稼働させてバッテリーから切り替えている。


出力

作中にてジャスティスフリーダムが共通して「Capacity 8826kw」と表記されていたことから、全機体共通で8,826kWである可能性が高い。


余談

現実原子力発電所の出力は1基あたり57.9万kWから135.8万kWまで大小様々であり、それらと比較すると小型故に低出力であることが分かる。


優位性

理論上は「絶えず給電され続ける」ためエネルギー切れが起こらなくなり、無限にも近い(※1)非常に高い継戦能力を有するのみならず、高出力ビーム兵装の無制限な併用が可能となり、バッテリー駆動である地球連合軍GAT-Xシリーズにおいて弱点とされていたフェイズシフト装甲ミラージュコロイドステルスの時間的使用制限等はほぼ解決され、連続稼働や機体出力は基本的な戦闘ソーティの間は途切れなくなった。

一方、バルカン砲レールガンといった実弾兵装の弾薬や推進剤、宇宙空間においては酸素の量に限りがある他、パイロット生理的な限界も加味した場合、戦闘時間には制約が伴う(これは別に固有の欠点というわけではなく、元来MSとはそういうものである)。設定と作中描写的には少なくとも3日間は宇宙空間から地球までを無補給にて活動可能である。


※1.核エンジンからは半永久的にエネルギー供給されるが、時間あたりのエネルギー供給量には上限があるため、消費量が供給量を上回ってしまうとその間はパワーダウンに陥る。当然そうならないように各種調整は施されているが、フリーダムがミーティア試運転にて未調整のビームソードを使用した際は想定した長さの3倍まで延長されたにより想定を超えるエネルギー消費が起きたため、パワーがレッドゾーンまで落ちた一瞬だけとはいえフェイズシフトダウンを引き起こしている。


ZGMF-Xシリーズは多くの高出力・高威力な武装を搭載しているが、目玉のビーム兵器については高火力を実現するために核エンジンからの膨大なエネルギー供給を前提としている。そのため、武装単位での電力効率はほぼ度外視されており、フェイズシフト装甲も相まって燃費自体は非常に悪い。仮にこれらの武装をバッテリー駆動で実現した場合、短時間でエネルギー切れしてしまう。例えば、フリーダムの搭載するバラエーナは2発撃つだけでエネルギー切れを引き起こし、比較的エネルギー消費の小さい武装構成であるジャスティスのものでさえ5分ともたずにエネルギー切れする。だが、この事実は裏を返すと、劣悪な燃費を一発で解決できてしまう核エンジンが持つC.E.世界における優位性が如何に高いかがよくわかる事例とも言える。


上記の通り、核エンジンのもたらすエネルギーの恩恵は機体パワー(出力)よりもスタミナ(持久力)の比重が大きく、従来型バッテリー機とはディーゼル潜水艦と原子力潜水艦のような関係性となっている。しかし、あくまで比重が小さいだけであり、フリーダムに初めて乗ったキラ・ヤマトは「ストライクの4倍以上のパワーがある」と述べるように、バッテリー駆動よりも高い出力を有していることが幾度も語られている。ムルタ・アズラエルもそのパワーの高さを遠めに見ただけで核動力もしくはそれに近い新型動力の可能性を見抜き、フレイ・アルスターを経由してNJCのデータを入手するまではフリーダムもしくはジャスティスの拿捕を指示している。しかし、そのパワーに機体の方が耐えられないためか、モーターのパワーまで4倍にはなっていないようであり(※2)、パワーの大部分は大気圏内を飛行可能な高推力スラスター(超伝導電磁推進方式)や劣悪燃費なビーム兵器に割かれている。

ZGMF-Xシリーズのフリーダムが、セカンドステージシリーズと互角以上に戦えたのもこの動力の恩恵が大きく、単純な出力に限れば上回っている。しかし、用いられているノウハウや技術自体はセカンドステージの方が上であり、フォースインパルスセイバーがフリーダムと同等以上の空戦能力を有しているように、特定の能力に限れば拮抗ないし凌駕されている。


※2.アラスカ戦ではフリーダムがデュエルアサルトシュラウドと取っ組み合いをして互角であったり、同じくフリーダムがフォビドゥンのニーズヘグによる一撃をシールドで受けた上で吹き飛ばされたりしている。そもそも、リジェネレイトを除いてベースはバッテリー駆動を想定したゲイツのフルスペック版なため、核動力のパワーを活かしきれない本体構造だとしても不思議ではない。


その出力の高さと核エンジンありきの兵装故に機体のポテンシャルを発揮しきるには相応の操縦技術が要求され、その要求レベル当時のハイエンド機体であるセカンドステージシリーズを駆るザフトの赤服でさえ感嘆するほどに高い。


運用上のリスク

核分裂炉であるため放射能漏れの危険性があり、MSが人型である都合により核エンジンの直近にコックピットが存在するため、パイロットの被爆が心配される(作中でも発進シークエンスに放射線量に関する項目が存在する)。パイロットの安全を考えて十分なシールドは施されているものの、初めて開発された核動力機の名がドレッドノート(勇敢な者)なのも一説には、ここに由来する皮肉ともされる。なお、核エンジンそのものの安全性は高く、戦闘中において核エンジンが勝手に暴走・爆発した事例は核エンジンを外付けしたスーパーハイペリオン以外に存在していない。


ニュートロンジャマーが既に拡散してしまっているため、エンジンよりも先にNJCを破壊ないし停止させれば核分裂反応は即座に停止して最悪の事態は避けられるが、核分裂炉であるためにNJCが健在のままエンジン部を攻撃されれば核爆発を起こす危険がある。前述の通り、ドレッドノート以降の機体はNJCの効果範囲を自機の核エンジンのみに絞るような構造とするために核エンジンとNJCが近い場所にあり、NJCだけをピンポイントで破壊することは困難を極め、エンジン部を破損した瞬間に核爆発を起こす。そのため、搭載機が撃墜されれば周囲を核爆発に巻き込むことになり、隊列を組む前提の量産機では扱いづらいことこの上なく、また撃墜する側も核爆発に巻き込まれる危険性を被る。特に後者については、高機動かつフェイズシフト装甲を持つフリーダムが全力でその場から脱しても大破を免れないほどである。

NJCのオンオフはコックピットから手動で行うことができる。フリーダムはその撃墜タイミングに合わせてNJCをオフにすることで原子炉を閉鎖(作中のモニターでは「NUCLEAR REACTOR CUT OFF」と表記)することにより核爆発を防止し、コクピットを含めたバイタルパートだけは原形を残したままパイロットを生還させている(これは自機の撃墜タイミングを完璧に読み切り冷静に対処したキラ・ヤマトの手腕によるところが大きい)。


上述の通り扱いが難しいためか、主にエースパイロット専用機等に搭載されており、大量の核ミサイルにNJCを搭載できるほど資源に余裕のある連合でさえもこれは例外ではない。

また、ユニウス条約が締結されたことを契機としてビーム兵器のエネルギー効率が大幅に改善されたことにより、核エンジンのスタミナ面における優位性は薄れセカンドステージシリーズのようにZGMF-Xシリーズのスペックに一部追随しつつある機体群が登場している。それに加え、核エンジンの運用自体が公的には禁止となったため「ミラージュコロイド・ステルスの常時展開」といった特殊な用途に特化した機体に搭載されることが主となった。

さらに、ハイパーデュートリオンエンジンのように核エンジン自体の性能も向上し、それを活かそうと武装も過多傾向となって火器管制が複雑化していき、尚更量産機に向かない仕様となっていった。


C.E.73年11月に実戦投入されたニュートロンスタンピーダー(核兵器を強制的に誘爆させる兵器)が天敵であり、その照射を浴びれば即座に核爆発してしまう。なお、ニュートロンスタンピーダー自体は生産性に難があり運用上の制約も多いため、戦場にて遭遇する可能性は極めて低い(少なくとも大気圏内にて遭遇することはあり得ない)。


その他

コックピット側からの操作により意図的に暴走させ、自爆という形で核爆発させることができる。その威力はコロニーサイズの構造物を内部から完全に破壊できるほどに高い。


余談

戦艦等に格納されている際にアイドリング状態にできていることから、NJCの出力を調整する等により、核エンジンの出力をある程度制御可能なことがうかがえる。前述した自爆もこれの応用だと考えられる。


OS

新型OS[MOBILE SUIT NEO OPERATION SYSTEM]の一つ「Generation Unsubdued Nuclear Drive Assault Module (Complex)」を搭載している。この英文の意訳は「抑制されていない核駆動を使っている強襲モジュール複合体」、さらに意訳すれば「ニュートロンジャマーの影響を受けない核エンジンを用いた強力な兵装群を搭載したMS」となり、新型OS内でも核エンジンを運用するためのものとなる。厳密には、ZGMF-Xシリーズ用に開発された新型OSが後年のザフト製MSのOSとして標準化されるに伴って核エンジン専用OSではなくなり、セカンドステージシリーズ・サードステージシリーズニューミレニアムシリーズといったシリーズ専用のOSが個別に開発されたため、[MOBILE SUIT NEO OPERATION SYSTEM]内での立ち位置が「核エンジン専用OS」となった。

搭載する機体によってシリーズ(バージョン)が若干異なり、フリーダムのものは「Series AVIC-T1 Freedom LA-SE3P」、ジャスティスのものは「Series AVIC-T1 Justice LA-SE3P」、ストライクフリーダム(とインフィニットジャスティス)のものは「Series SD100-09 SF/IJ 01-34152」となっている。「Series SD100-09 SF/IJ 01-34152」については新型核エンジンであるハイパーデュートリオンエンジンに対応したものとなっている。


呼称について

ZGMF-Xシリーズを「ファーストステージシリーズ」と呼称する事もあるが、型式番号にZGMF-Xを冠する新世代MSであるセカンドステージシリーズおよびサードステージシリーズの登場に伴い、それらとの混同を避けるために後から追加設定されたものであり、それらの前ステージのザフトガンダムタイプを分類するカテゴリとして扱われる。

また、ファーストステージシリーズという呼称が生まれた際に、型式番号にZGMF-Xを冠してないドレッドノートもファーストステージシリーズに含まれることとなった。そのため、厳密に言えばZGMF-Xシリーズとファーストステージシリーズは同等ではなく、ZGMF-Xシリーズにドレッドノートを含めたものがファーストステージシリーズという関係にある


ロールアウト時期

開発は全機体並行で行われていたが、ロールアウトされた時期は若干異なる。

核エンジンの運用テストが目的であったドレッドノートはC.E.71年2月中旬(15日から20日の間)にロールアウトされ、2月中旬時点で搭載予定の兵装の選定が完了していたほどに設計が先行していたジャスティスフリーダム4月1日にロールアウトされた。

その後、5月5日(フリーダムが強奪されたのと同日)にリジェネレイトテスタメントプロヴィデンスがロールアウトされた。ただし、プロヴィデンスについては当初の近接格闘型がロールアウトされた時期である可能性が高く、その後ラウ・ル・クルーゼの搭乗が決まったことにより改修されたドラグーンシステム搭載型が実戦投入されたのは9月27日となる。また、リジェネレイトはロールアウト前から実践にて試運転されていたようであり、その際に鹵獲した連合機からストライカーパックのコネクタ規格のデータを取得し、テスタメントの開発に繋げている。


余談

核分裂反応エンジン

機動戦士ガンダム』から始まる宇宙世紀では、放射線を発しない(化学式の)核融合反応エンジンであるミノフスキー・イヨネスコ型熱核反応炉の開発に成功しているため(ミノフスキー粒子の設定により、放射性廃棄物も残らない)、エネルギー切れが生じることが無いのだが、C.E.ではこの「小型核融合反応炉」の開発に失敗しているという設定のため、頻繁にエネルギー切れを起こすバッテリーや、危険核分裂反応エンジンを使用している。

尚、C.E.にはミノフスキー物理学が存在しないため、電力変換にはMHD発電を採用しているが、これは『ガンダムセンチュリー』による大幅更新がなされる前の、1stガンダムの旧設定へのリスペクトとなっている(このあたりの経緯は「機動戦士ガンダムSFワールド」等に詳しい)。


作中での呼称

「ZGMF-Xシリーズ」は地球連合軍のGAT-Xシリーズと同様に作中では一切呼称されておらず、設定のみの呼称となっている。双方ともにほとんどが「G兵器」や「Xナンバー」と呼んでいる。


関連イラスト

核駆動戦士ガンダムSEED


関連タグ

ガンダム コズミック・イラ 機動戦士ガンダムSEED

プラント ザフト ザフト製MS・戦艦

ニュートロンジャマーキャンセラー

ZGMFシリーズ セカンドステージシリーズ サードステージシリーズ ニューミレニアムシリーズ

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